第五十七話 Tより永遠に/輝きは君の中に
出立63日目 タイ4日目 チェンライ2日目
カプサイシーン。
辛いよー。いろいろあれだけど、タイ飯はうまいなぁ。
さて、今日はリョウ君の体調が優れないため―夏に日本を騒がせたアレじゃないか、なんて説も出ていますが―、朝食後は久しぶりのソロクエです。
行くところを選定して、昼飯にプーギーじゃないや、豚足と卵のっけごはんのカオカーオを屋台でかき込む。
実はちょっと離れたところまで行こうと思い、レンタルサイクルを探すが全然見つからず(バイクはあるが、そこまでじゃないし、高い)、昼飯時まで引っ張ってしまった。。。
ようやく見つけたところで50THBで借り、出発です。
道はチェンマイ方向に14キロ。先日のラオスでのブルーラグーンへのデコボコ道の悪夢があったため、整備された平坦なアスファルトの道は、ものすごくありがたい。悶絶するくらいありがたい。
道々にあるワットを巡りつつ、辿り着いたのがこちら、ワット・ロンクン。
白と銀の派手派手な、青空に映えまくりな驚きの白さ。ゴールデン&極彩色に見飽きたから来たものの、何というか、スーパーパイロットを目指したくなるような全身ホワイトベース。
足元には有象無象の手が伸びて、髑髏をつかんでいたり、このように両側に強そうな像がいたりと、やりたい放題。
事前情報で、どうやらどこぞの若い建築家が成功した金を惜しげなくぶち込んでデザインしたもんらしい。
道理で、中二病臭いわけだ。
まぁ、自分のお金なら仕方ないけどさ。
ちなみに内部は撮影禁止だが、きちんと仏像が供えられているものの、壁画は同じデザイナーの手によるらしく、末法の世を描いているものの、ダースベイダーやらスーパーマンやらウルトラマンやらも書き込まれていて大騒ぎ。
まさしく末法状態。
もと来た道を戻って、次に向かったのは、ワット・プラケオ。市内からちょっと外れた位置にある、大きなワットで、こちらはおなじみのゴールデン・フルカラーなので、ご安心。
しかしここに来たのはご本尊・エメラルド仏を見るためである。
うむ、確かにエメラルド。ジャンファイト!とか叫びたくなるな、おそらく誰もついてきていないと思うが。
どうやら落雷があった時に、エメラルド仏がご本尊になるよーという予告があった、ということでそうしたらしい。
……なんかちょっと引っ掛かるが、まぁ、いいか。
こちらは先ほどの白亜のワットと違い、きちんと稼働中で、僧たちがいる。
タイでは層の地位が高く、敬意をきちんと示さなければいけない、と例の『地球の歩き方』には記載されているが、本人たちはいたってフランクで、今日は二度「どこから来た」「日本人か」「こんにちは」「ありがとう」と言われた。ちなみにこの四つはテンプレ化された文言である。まぁ、後半二つあれば、だいたいの国でどうにかいける。あとは押し切れるよね。
屋台をブラブラして買い食いし、復活した(まぁべつに倒れていたとかじゃなく、単にあまり動かなかっただけなのだが)リョウ君と夕食はナイトマーケットで。
ナイトマーケットはどこの国でも楽しいし、観光客が血迷って買って行くから経済効果もいいと思うんだよな。カジノとかアホなこと考える暇あったら、日本でもやればいいのに、これ。京都はともかく、奈良なんて夜シャッター街だから、宿泊までする観光客が少なくて京都に流れちゃうんだよな、って何の話だ。
宿泊を延長して、もう少しチェンライにいる予定。