新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第三百三十九話 Jへの帰還 / 地球は我が家さ

出立178日(通算478日) スペイン2日目~中国~韓国~日本

 

 

皆様ごきげんよう

随分とお久しぶり!になってしまったが、まぁちょっとしたトラブルがあったからなわけで、その実態をおおざっぱに振り返ろう。

 

ところはスペイン、マドリード。朝早くに宿を出て、来た道を戻るように空港へ。

ああ、朝食は適当に食えスタイルでした。

日の出が随分と遅く、これが日の沈まない帝国かと思いながらであった。

チケット発券の際に荷物を預ける。ここで、本来はチリ~中国まで荷物を預けっぱなしにしているハズだったのを無理に出してもらっていたため、再度預けるのに少し手間取ったが、何とかそのまま預けることができた。これが彼の姿を見た最後になった。

 

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中国まではチリ~スペイン間と同じ時間が掛かる。懐かしい中国の地。思えば、ここからの飛行機が遅れやがったせいで、アメリカに1日ステイすることになった。あのことまだ忘れてねぇからな!

 

とか思いながら荷物を待っている。が、待てど暮らせど出てこない。

おいおいおいおい!これはまさか……

 

イベリア航空は中国にカウンターがないため、提携の航空会社で荷物のことを尋ねる。

「積み込んだ記録がないですね」

ええっ……

 

取り急ぎ問い合わせての手続きを行う。日本に戻ったらもう一度空港で確認するように言われた。ものすごく嫌な予感だ。だって積み込んだ記録がないなんて!

 

途方に暮れながら、しかし次の便の時間が迫っているので仕方なく搭乗手続きに移動する。今回は中国は悪くない!悪くないが、どうしても、またここでトラブルか!と思ってしまう。

 

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国内便と国際便の案内板。 なんだろう、「こころ」の先生並みのものすごい葛藤を感じる。そうだね、そこはそうするしかないね。

 

韓国へはあっという間。まぁ、当然ですね。

ここでも次の便を待つわけだが、何だろう。文字以外ほぼ日本。空港しか見てないんであれだが…否、空港だからか。ほとんど一緒感。やっぱ隣国だからな。

 

かくして半年ぶりに日本についたわけだが、心は全く晴れない。

失せ物カウンターに届け出を出す。ほぼ最初からの手続きになるが、日本語が通じるだけでありがたい。イベリア航空の人ではなかったが、係のお姉さんは「8~9割戻ってきますから!」と励ましてくれた。

もうお分かりだろう。私はその1~2割だ。

 

戻ってきたら自宅に送ってくれることになり、何だ荷物減ってラッキーと前向きに考えていた。ここからのやり取りは航空会社の担当にバトンタッチ。

電話とメールを通じて、外見や中身の詳細な情報をやり取りし、帰りを待つが、その後1か月以上音沙汰がない。

ああ、アレだな。南米で散々スペインをディスってたから、最後にしっぺ返しかましてきやがったか。とんだクリスマスプレゼントだよ!っていうか裏サンタ的な?なんで盗られてんの?誰かの手に渡ったの?それで誰か幸せになった?俺がサンタだった?おのれ!恐るべし、スペイン帝国

 

こうなれば中身の補償問題になり、航空会社からは中身とその詳細な金額をまとめてリストにしてくれ、と言われた。

こうなってくると旅の間の詳細を家計簿にしていたことが活きて来る。すっごーいでしょ?最高でしょ?天っ才でしょ?

旅の前に持って行った金額は類似品の金額から推定し、合計約11万円を計上。

私の地元に当該銀行のATMが無いもので、つい最近ようやく記帳できた。やれやれ、帰国から半年経っていやがる。

その額約4.5万円!おいぃいいいいいいいっ!!!!半分以下かいぃいいいいっ!!!!

 

クソ真面目にきちんと金額出したのになんですか、それは!まぁ、お土産代3万ちょっとが全部戻って来たと思えばいいが!確かにあとは二束三文的なボロボロなもんばっかだったかもしれないが!なんでお前らにその価値を決められねばならんのだ!!??算定させておいてなんだが!

 

「いやーよかったですね。最後に一稼ぎできるじゃないですか」なんて励ましてくれた強者もいたが、クソ真面目に計上したのがバカだったのか?もっとこう、コロンビアでエメラルド買いまくったとかいえばよかったのか?

 

お土産。これ持って友人にどさ回りしつつ、これ見よがしに土産話しようと思っていたのに、その計画がパーだ!「帰国したら遊びに行くねー」とか言っといてもう半年経っちゃったよ!手ぶらじゃ行けない!ういっ手ブラで…何でもない。

 

そんな訳で皆さん、今となっては全てが闇の中だから言いますが、皆さんへのお土産もあったんです。お持ちできなくて残念です!

 

中南米はまさしく日本の正反対に位置する。そこには様々な出会いと冒険があった。見たことのあるものやない景色も、文化も、料理も、それからほんの少しロマンスの神様のいたずらも。

そして結局は「ああやっぱり、人間だもんな」という共通項が溢れていた。やっぱり笑顔が最強だしね。どこの国の人間だからといって、変に線を引く必要はない。目の前の人間と向き合えばいいのだ。

地球の裏側まで行って「地球は我が家さ」を実感したのだった。

 

アレ、待てよ。ってことは私の荷物も我が家にあるってことか。ということは皆さんの手元にお土産が渡っているも同義!なぁ~んだ、ちゃんとお土産無事に届けてたんだな!

 

さて、バックパックもなくなっちゃったし、これは神様がもうやめておけと言っているってことなんだろう。仕方がない。そう言われると反抗したくなってくるぜ!!

 

はてさて、第4部はあるのかないのか、確かなことはわからない。だが、冒険は常に目の前に広がっている。日常のちょっとした隙間にも奴らは忍び込んでくる。

だから皆さん、いつでもその心にキラキラと輝くときめきを、忘れないでください。胸の中の宝石を信じて生き続ける限り、ダイヤモンドは砕けない!待て、第4部!

第三百三十八話 Sまでにしたい10のこと / 日が沈んでからの日の沈まぬ国

出立177日目(通算427日目) スペイン2日目 マドリード1日目

 

やべっ!寝かせすぎた!はい、スペイン着くところからですよ~

 

 朝もきちんと食事が出てありがたい。アルゼンチンのバスとは違うね、やはり。隣の人に「今日はおかわりしないの?」とか聞いてやりたかったぜ。

 

さて、飛行機は昼過ぎにスペインはマドリードへ。

しかし荷物が出てこない。確認してみると、上海まで一気に行くという。おいおいそりゃないぜ!なんせ乗り継ぎに23時間あるからホテルとったが、必要なものは大きなバッグの方だ。

お願いすればピックアップできるというのでそうした。

「あと10分で来る」と言われてから1時間後に現れるバッグ。スペインにウルトラマンがいたら、かなりの長時間戦えそうだ。

しかしこの時の僕は、まさかこの判断が悲劇を呼ぶことになるとは、思いもしなかった……。

 

さて、空港から市内への移動は数あれど、今回撮ったホテルがメトロ駅近くなので、メトロを選択。

しかしこのメトロ、空港から市内へは4.5~5€で行けると聞いていたが、別途カード(2.5€)が必要。マドリードよ、お前もか。

どうもコイツ等の真似してるんじゃないか、南米主要都市。日本も少し前はICカードに互換性なかったけど、切符買えましたからね。状況違いますからね。

 

そんなブーたれながらホテルに向かい、チェックイン。しかし複雑な電子キーが、手順通りにしても全く開かずに、スタッフの元へ2往復。

1日しか滞在しないので、さっさと観光に出掛けたかったが、なんだかんだで16時を回る……。ま、まぁいいや、愚痴言ってないで出掛けよう!

 

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マドリードはスペインの首都。9世紀後半にムハンマド1世によってイスラム征服地北の砦として建設されたことに始まり、マジュリートと呼ばれる小さな集落だった。11世紀後半にカスティーリャ王国によってキリスト教徒の手に奪回された。

1561年、フェリペ2世は宮殿をこの地に移し、ハプスブルクスペイン帝国の首都となったのだ。ということで、歴史的な表舞台に出始めたのは、南米の諸都市の建設と大差ない。

 

f:id:haruki0091:20180109160327j:plain「Pueta del Sol」は太陽の門を意味する、街の中心的広場で、各地方へ向かう国道の中心に位置する。

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クリスマス当日ということで、ツリーもあり、夜はこんな感じに。f:id:haruki0091:20180109160844j:plain

さらにマドリードの紋章である、熊と山桃の像があり、待ち合わせ場所になっているとか。

日本でいうハチ公的なもんですな。

 

その辺をブラブラ。

……うん、さすがヨーロッパの元・日の沈まない帝国。オシャレwwちなみに中国人にコリアン、日本人といったアジアンが滅茶苦茶いて、南米との違いを見せつけて来る。いや、まぁ、そりゃそうだよな。

 

f:id:haruki0091:20180109160411j:plainオリエンテ広場から 

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王宮へ。フランスのヴェルサイユ宮殿で育ったブルボン王朝初代国王フェリペ5世は、焼失したハプスブルク王家の宮殿跡にフランス・イタリア風の宮殿建築を命じ、1764年に完成を見る。

普段は中を見ることができるようだが、クリスマスのため、当然閉まっていた。

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その向かいにはカテドラル。ブルー基調の外観が美しい。

なんかアレ、これ見ちゃうとやっぱり南米のは見劣りするというか、初代と2代目のゼットン見比べてるみたいな感じしちゃうよね……。

 

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町中の教会群も、やはり印象が違う。

 

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そしてメルカドを発見!まさかスペインにもあるとは……って、こっちが発祥か。

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中ではハムやチーズの店が多く並び、その場でワインを傾けられるバル形式に。

ま、ここ以外のハム屋さん……確かチャルクテリアだっけ?まいにちスペイン語で出てた気がするが、そこでも同じ様にワインとかビールと一緒に摘まめる。

一品1.5€くらいからあってリーズナブルでいい。が、混み過ぎているし、ここで食べたら逆に一人が際立つ!やめだ!

 

f:id:haruki0091:20180109160636j:plainだんだん暗くなってきた。シエスタの時間が終わったのだろうか。

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クリスマスの割に店が開いていたので、退屈しない。そりゃそうだよな!稼ぎ時だし!

 

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商店街の途中で楽団がクリスマスソングを演奏。うーむ、ヨーロッパと言うだけでオシャレ感が……。

 

f:id:haruki0091:20180109160658j:plain巨大な蜘蛛。クモンガ!と言いたいところだが、セアカ?微妙か。シアター的なところだ。劇場が結構あるのは、さすがヨーロッパ。

 

ということで、暗くなったからもう一周して、バルへ。f:id:haruki0091:20180109160904j:plain

赤ワイン1.8€。ワインが安いのは日本とは大きく違うね。

ザ・バル的なタパスがない店に入っちまったのだが、突き出しでピーナツ付き。生ハム食べたかったのでサンドイッチにした。2.5€だったか。おいしかった。

隣の席では日本人の野郎二人でパエジャをつついているという、奇妙な光景に出会った。彼らは一体どういう関係なのだろうか。お互い日本人のくせに偶に英語でやり取りしていて、2秒くらいイラついた。

 

何だかんだで3杯飲んだが、2杯目以降は並々注いでくれてナイスサービス。

ちなみに、ここの店員も中華系っぽく、移民が多いのが伺える。

 

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ああ、いいね。

 

宿に戻り、残った食材の消費としてちょっと買ったトマトと一緒にシーチキン炊き込みご飯にして、ビールと一緒にいただいた。

この宿に日本人2人がいて、ダンスで稼ぎつつ旅しようと思います!みたいな若者がいた。英語は全くだが、コミュニケーションをガチで取りに行こうとする姿勢が素晴らしい。これが若さか。

 

彼と絡んだために、残り僅かなコミュニケーション意欲をフル活用し、さらに振る舞いサングリアがあったので、寒空の下最後の夜を満喫した。

 

かくしてベッドにもぐりこんだ私。この旅で最後の外国の空の下は……曇っているな。

 

この時の私は、まさか翌日以降にあんな悲劇が起こるなんて、想像もしていなかった。

お、終われない!!

 

 

故郷の大地が、我を呼ぶ!

第三百三十七話 Cの戦い / 描いていた理想

出立176日目(通算426日目)チリ6日目 バルパライソ2日目~サンティアゴ3日目

 

 

宿の朝食はパンの他にフルーツにヨーグルトにジュースに、とにかくフレッシュ系が豪華であった。ありがたい。本当にありがたい。

 

さて、Sちゃんらとの待ち合わせをしつつ荷物のパッキングをしていたが、飛行機ということもあっていろいろやっている内に一緒に行こうと言っていたフリーツアーの開始時間を通過。

急いで追ってみたが、追いつくことはできなかった。まぁ、他にもツアーあったのかもしれないし、結局こういう定めなんですな、私のクリスマス。

 

さて、悲観していても仕方ない。宿のチェックアウト時間が迫る中見たものと、チェックアウト後に見たものをまとめて紹介しよう。

 

何故まとめるのか。それがこの街たるゆえんだからだ。

 

まずは我がホテルから。

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レムリア……。いいですね、特撮オタ的にはボウケンジャーとかが浮かびますが、そこじゃなくて、この壁の絵。

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こっちはSちゃんらのホテル。

そう、このバルパライソは「アートの街」として知られ、街中至る所に様々な絵が溢れているのだ。

 

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こっちはホテル近くのもの。特に右側、何となくですが芹沢博士とゴジラ感ありますよね。

どうでもいいですけど「オキシジェン・デストロイヤー」ってスゲーセンスですよね。70年以上前に痺れるネーミングをする人がいたものです。

 

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近くのカフェ。おしゃれ~星の王子さまとか、BSの再放送のアニメ見てましたけど、面白いよね。いいな、高いから行かないけど。てかこういう店で海鮮楽しみたかったんですけどね!メルカドなら安いだろうと思ったら、日曜日じゃねえかみたいな、もう海鮮食えない定め。

 

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その隣のこちら。前日に宿に帰った際、上のベッドで寝ていたブラジル人がいて、彼と話したのだが、何とその彼の作品。どうやらこれで飯を食っているらしく、ハワイで仕事したこともあるらしい。なんでそんな話になったかといえば、日本が大好きだという彼が一番日本人を見たのがそこだから。やっぱりそうなのね。

あとちょっとで帰るというのに、彼をはじめとした宿泊者が「SAKE、いいよね」とか言い出した時には苦しんだ。知ってるよ!今一番欲しいから!

 

いやぁ、最初に部屋入ったときに「なんでスプレー缶こんなにあんねん。こっわ、世紀末かよ」とか、この街の特色忘れて思いましたが、冷静に考えれば描いている人がいるわけで、心の底から納得。

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階段アートも多い。

 

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こちらは前日に行ったところで、今回絶対押さえておきたかったところ。HAINというお土産屋さん。

もうすごいでしょ、見た目からして。なんかこう、星人っぽいというか。こんな変態みたいな感じの見た目から申し上げにくいんですが、パタゴニア地方の先住民なんです。

 

「ヤマナ族」と誤解している人が多いんですが(ブログでもそう。近いから混同したんじゃないかという説)、正確にはセルクナム族。彼らは裸にペイントしていたらしいのだが、服を着たことで衛生状態が保てなくなって滅びた、というトンデモ話があるらしい。

実際には混血や虐殺、伝染病など、それこそよくある事象の積み重ねが招いた結果なのだが、この奇抜な見た目と相まって、服を着たから滅んだの方が面白い、というのはよくわかる。

 

ちなみにここのお土産は日本の観光地並みかそれ以上の理不尽価格なので、買うのは諦めた。

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ほかにも、ホテルの外壁にこれ。いくつか姿があったようだ。うーむ、こうみると色は違うがヤプールとか、そういう感じよね。

 

ここからはバスターミナルへ向かって、重い荷物を背負ってはぁはぁ言いながら汗流して坂道移動して撮ったやつ。これ見よがしに言うと、荷物は20kg以上(お土産で倍増したね)。

 

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ゴッホっぽいものから

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こんなポップなものまで。

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これは寿司屋だが、寿司感どころか日本感もほぼない。っていうかマネキンの胴体が怖い。

 

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青空美術館だか。ここに限らず町中が全部こんななので、特別言わなくてもいいだろって感じ。

 

個人的にまあいいかな、ってものを集めたが、これ以外にもたくさん。何というか、本当に落書きみたいなものからアートなものまで様々。ただ、来るまで知らなかったが、日本人の間では「治安が悪い」と言われているそうで、他の南米の街よろしく、坂の上に行くほど貧困層なので、注意されたし。ま、欧米人とかここ大好きだけどね。

 

そんな訳で夜の飛行機なのに、乗り遅れたら終わりだからとビビって昼過ぎにはバスに乗り、サンティアゴへ。日曜日とクリスマスのコンボで案の定店も開いてないので、一気に空港へ。

ここで残ったチリペソの消費を考えたが、うーむ、微妙。日本語話せる店員のいる店もあったが、「ここは全部高いですよ」という始末。そらそうだ!

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結局ワインとお茶を買って、それでも残ったものでドーナツ購入。

実は初めてDUNKINドーナツ。クリスマス仕様で心を抉ろうとしてくるが、この後乗った飛行機も利用者たくさんいたぞ、欧米人。

 

この飛行機が女性がサンタ帽、男性がトナカイの角を付けて完全にクリスマス意識。照明もか。

さらに携帯のライトで何かして……みたいなのをスペイン語でやっていて取り残される。くっそ!

 

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夕食時にはうっぷんを晴らすようにサーモンをチョイス!まさかの初&オンリー海鮮wwいやーこのところ外食スーパーパンチだけだったからね。楽しみで仕方なかった!

 

そしてワインとビールのダブルアルコール。

以前キューバのコヒマルに一緒にいったA君が、CAさんの話として教えてくれた、「おかわりよりも一度に言った方がいい」を実践した結果だ。いやー最高!とご満悦していたら

隣の男はもう一食頼んだ挙句、その後の水とかくれる際に更にワインを要求。す、すげぇ。

いや、厚かましいな、とかそういう意味も含めてね。自分が小さく見えたそんな日だった。

 

さて、もう帰る感出してますが、今回のフライトは待ち時間合わせて59時間。

ご、59時間!?ちょっともう少しなんか……ねぇ?

まぁ、安いんでいいんです。映画も見つつ、向かうはスペイン。トランジットが23時間近くあるということで、宿も取ったぞ!とうことは……まさかのヨーロッパでクリスマス&しめかよ!しかも侵略国の首都!

 

そう思うと因縁を感じずにはいられない。っていうこの記事もスペインで書いてますけどね。肝心のスペイン編は日本でUPかな(UPされなかったら、何かあったと思ってください)。

 

情熱の国が、我を呼ぶ!

第三百三十六話 Cの戦い / 聖にまつわるエトセトラ

出立174~5日目(通算424~5日目) チリ4~5日目 サンティアゴ2日目~バルパライソ1日目

 

 

 そんな訳でダニにやられた私ですが、F君は常在菌が悪さをする皮膚の病気を発症していた。なんでも衛生状況の悪い所にいて、脂の摂取が多いと成りやすいのだという。

「アフリカの生活のせいですね。現地人みたいな飯も食ってたし」とのことで、後天的に発症しても一生ものらしい。うーむ、インドで2カ月くらい過ごして帰ったアジア編、結構な人から「カレー臭がする(スパイスの方)」と言われたもんだが、心理的には対応していても、体の方もそうとは限らない。まだまだ学ぶことがあるなぁ。

 

さて、微妙な朝食を終え、荷物をまとめてチェックアウト。ダニのことを伝えると、何かを探し出した。

出てきたのはきちんと検査しました証みたいなもの。いや、そういうことじゃない。現にやられたという事象の前では、君らが検査をしたということが証明できても、いないことの証明にはならないことぐらいわからんのか。

まぁ別に金返せとかってんじゃなく、次の人のために掃除してくれってことなんだけど、どうも責任追及を恐れるあまり本質を見失っている気がする。チリも訴訟大国なんだろうか。

 

さて、出来ていなかった市内観光をしておこう。

 

1541年、黄金を求めてやって来たスペイン人ペドロ・デ・バルディアによって街の基礎が築かれた。この侵略者とその子孫と、先住民アラウカノ族は激しい戦いを繰り広げ、街には城塞跡など、その痕跡を見ることもできるという。

プレインカ周りの展示物など、多くの博物館・美術館が集まる「博物館の街」としても有名。

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こんな感じでたくさんある。

 

街は大変大きいが、見たいものは旧市街に固まっていたので、午前中で見て回れるだろう。

f:id:haruki0091:20171224205018j:plain「Palace de la Moneda」造幣局として1784年に着工し、1805年に完成。イタリア人の手によるものだという。1846年からは大統領府として使用されている。

 

この宮殿が良く知られるようになったのはチリの911と言われるクーデターだ。1970年、サルバドール・アジェンデが南米初の選挙による社会主義政権を樹立させるも、3年後の9月11日に軍部がクーデターを起こす。ここは最後の拠点となっていたが、炎上しており、現在は修復された姿だとか。映画にもなっている様だ。

 

ここからメインの通りに向かう。

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何だかオシャレな通り。球状のベンチも面白い。

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メイン通り。多くの商店が並び、実に近代的。この辺の両替場も結構レートがいい。

 

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Plaza de Armas(おお、久しぶりの名前!)には中央郵便局や国立歴史博物館などが並ぶ。

 

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そしてカテドラル。1558年に建てられた、チリ・カトリックの総本山である。

f:id:haruki0091:20171224205517j:plain内部には多くの宗教画や、ザビエルの木像なんかもあるという。そう、あのフランシスコザビエル。ま、見てないけどね。

軍事独裁体制の元、反軍政市民の穏健派は宗教の集まりと称して、ここで打倒策を話し合っていたという政治的な場所でもある。

 

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市庁舎の前には巨大なクリスマスツリーが。やはりカトリック国。日本のファッションクリスマスとは違い、足元に聖人たちの像がある。きっと今年はイブが日曜日だし、盛り上がるんだろうなぁ。

 

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北上したところにあるメルカド。観光客にも開かれたところ。昨日のうっ憤を晴らすべく入ってみた。

 

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中には当然魚や貝が溢れている。

7年前の地球の歩き方では、「ウニ!ウニ!」と声をかけられるとあったが、そんなことはなく、っていうか並んですらいないえーっ!期待してたのに!

 

やっぱり海沿いの街まで出ないとダメか、という思いと、本当に日本人の旅行者減ってるんだろうなぁという、これまで言われてきたことを振り返った。

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総本山があるくらいなので、教会はすごく多い。

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これは「Iglesia de San Francisco」。1572年から46年かけて作られたこちらは、増築と修理を行なって19世紀に今の姿になった。雰囲気が他の教会とは異なるのが一目でわかる。

 

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中央祭壇のソコーロの聖母は最初の支配者ペドロ・デ・バルディビアが携えてきたものだという。ここも博物館になっている箇所があるが、まぁ、見ないですよね。

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けたたましい音が聞こえてきたら、楽隊だ。サンタ衣装の奴がバスの扉から身を乗り出して、クラクション鳴らして走っている光景もあり、クリスマス感をガンガン出していた。いや、合ってるのか、それは?

 

最後に少し手持ちのドルを両替してホテルで荷物をピックアップ。次の目的地バルパライソへ向かう。

バスターミナルで往復分購入。7,600ペソ。CONDORというところで購入。探せば他にも安い所あるかも。行きと帰りとか時間帯でかなり金額が違うようなので、確認されたし。

13:26発で、15時くらいには到着。あっという間だ。

 

ここからホテルまでは2.5kmくらいなので歩く。坂道なので後半ちょっとしんどかったが、暑さは体感でサンティアゴより和らいだ気がする。海沿いだからだろうか。

 

さて、既に土曜日の16時なので、やっているかわからないが、メルカドを目指す。

しかし7年前の情報。既に廃墟!しまった!

何とか新しい場所を検索成功するが、反対側、バスターミナルの前。ええ……

 

まあいいや、ちょっと観光しながら向かう。

 

バルパライソは海に面したサンティアゴに次ぐ大都市。サンティアゴを築いたペドロさんが、玄関口として1544年に建設。1991年には国会がこの街に移っているとか。

名前は「天国の谷」を表しているとかで、雰囲気のある街並みは世界遺産に登録されている。

 

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プラット埠頭。多くのコンテナ船が発着する、玄関口を象徴する港。

軍港が近くにあり、軍施設関係を撮影すると、媒体を取り上げられるというが、あんまりにも広く展開しているため、ちょっと撮ったら写っちゃう。写っちゃってるよね。幸い取られなかったけど。

 

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その手前にマヨール広場。f:id:haruki0091:20171226073108j:plain

奥に見えるのは海軍総司令部。ワンピースなら赤だの黄色だのがいるところですな。

 

メルカドにも開いてるうちに着いたが、魚介が売っている気配がない。どこか別の所で売っているのだろうか。

仕方なくスーパーへ。

魚介の無さに絶望しつつ名残で白ワインを購入。

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そういえばとワイン売り場を撮影。こんな感じで、スーパーでも品種ごとにコーナー訳があるんだからすごい。アルゼンチンも似たような感じだ。

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坂の多い街ということで、宿の近くで撮影。教会ももちろんある。

 

ここでSちゃんとAちゃんに会う。

実はここに来るにあたって、彼女たちの後押しがあった。

テイスターズでボデガ巡りをしている間にJ君が二人をバリローチェに誘っていた話をしたと思うが、「そういえば君は……」と聞かれたのだ。

「いや、イブに飛行機で移動するけど……」といったところ、「ありえない!」となったのだ。いや、有り得ないとか言われても、有り得ないから安かったんだろうが、「そんなの悲しすぎる!」という反応なのだ。

「じゃあいつプレゼント開けるの?」いや、それ誰がくれるんですかね。

これで分かった。欧米人にとって、クリスマスは相当に特別なようで、J君も6本のワインを買って移動していたが、すいません、クリぼっちだった皆さん、もう過ぎてるからいいですかね。ぶっちゃけ来年の私もアレなんですが、あくまで欧米人の意見ですからね。そういうわけで、「それなら私たち居るから来なよ!」みたいに言われていたのだ。

まぁ、同じホテル取れなかったし、彼女らも疲れてたんでその場で遠慮してお別れしたんですが、前日とはいえ何となく一人じゃなくてよかった。

 

失意のうちに宿に戻った私は、取りあえず白米だけ炊いて(翌日飛行機だからね)ふりかけご飯とポテチで済ます始末。ウニあると思って残しておいた醤油が悲しい。

 

さて、とか言いつつこの日も見たものがあるが、それは次の記事に譲ろう。バルパライソの真の実力はここからだ!

 

聖なる日々が、我を呼ぶ!