第五十話 Lの危険な香り/密やかなる終焉
出立54日目 ラオス8日目 ヴァンヴィエン3日目
昨日とは打って変わって(大麻じゃないよ!)、今日はだらだらデーである。
この街は至る所に「パンケーキ」と「サンドイッチ(フランスパン使用のパインミー方式)」の屋台が並んでいる。というか、その屋台しかないといっても過言ではないくらいの有り様なんだが、朝食はそこで買うことにした。
圧巻はボリュームである。コッペパンよりも大きいくらいのフランスパンを開いて、その間にこれでもかというくらい野菜とメイン(今日はチキン)を挟み込み、結構な重さになったそれが10,000Kip(1ドルちょっと)というお買い得。リョウ君はパンケーキのハムチーズも買い足していた。
これを河原まで移動して食った。前日の雨のせいか、日陰だと寒いくらいなのだが、朝の陽ざしの中で、川底まで見える流れを見ながら食べると、何とも心地いい。この居心地の良さが、沈没者が多発するゆえんであろう。
翌日のツアーに申し込み、宿に戻る。
11時過ぎにカフェに移動し、リョウ君から借りた本を読みながら、キャラメルラテを飲む。コーヒー狂の相棒は、目ざとくよさげな店を見つけている。確かにうまい。
ブラブラ街を歩いて、今度は昼食。「コロッケ」「卵焼き」と日本語で書かれた店に入ってみた。
料理自体は別のものを頼んだが、この店はかなり安かった。一食20,000Kip。もはや毎食定番になった、シェイクを付けても+5,000Kip。前日の中華料理店は飯のボリューム。味がはなまるだったが、シェイクははっきり言ってイマイチだった。本日はボリュームは並みだが、シェイクがうまい。これ重要。
料理は牛ステーキのレモン香草ソース。鳥って書いてあるのが何をどうしたのか、牛で出てきた。値段変わんなかったからいいけど。むしろ得した?
更に街をぶらぶら歩き、ワットでボーっとする。寺でボーっとするとそのうち悟れないかなーという、朝から修行している僧に申し訳ないことを思うくらいボーっとする。坊さんだけに……あー、何でもない。
バス停のマーケットなどブラブラし、なんだか飽きてきたので、今度は欧米的なお菓子が並ぶカフェへ。ここでケーキを頼んだのだが、失敗だった。
リョウ君からシェアしようと言われたのだが、せっかくだからともう一個頼んだ。食べ比べた方がいいんじゃね?二人いるし余裕じゃね?とか思ったのだが、これがデカくて甘い。いや、ショーケースから見えてたんだが、せっかくだからとか、マジ余計な考え方だったわ。
デカいチョコレートマフィンと、おそらくキャラメルだかピーナツくクリームのケーキ(なぜ恐らくかというと、味が濃すぎて何か別の、もう何かが入っていてる気がしたので)。
短慮のために、夕飯はちょっといらない感じになった……orz
ちなみに1個25,000Kip。高いな。カロリーも、だが。
ホテルで今後の予定を少し修正。年越しはここヴァンヴィエンではなく、移動した先のルアンパバーンで迎えよう、ということに。
さて、とはいえ腹が減ったので、川沿いのおしゃれなレストランに。
おしゃれ代で若干高めで量少なめ。しかし川の水面に対岸のバンガローの明かりが反射してきれい。海岸では愛を確かめ合うカップルの姿も。
「男二人で来るとこじゃないっすね」
……確かに。
その後、近くのバーに出かけてみるも、イカれた欧米人と韓国人だらけで、激しい曲がかかり、とても酒を頼める状況じゃない混雑っぷりに呆れて撤退。
ビールとパンケーキを買って部屋で飲んだ。
明日はツアーでアウトドアなので、もうちょい、アクティブな内容になるだろうwww
しかし、このゆるーりライフが、ヴァンヴィエンらしい過ごし方なんだろうなぁ。
絶対ここでダラダラしたらダメになる。よーくわかったぜ!