第三十七話 熱狂のC/キングダム・ハート
出立37日目 ベトナム14日目~カンボジア1日目 プノンペン1日目
ヒビキさん、鬼に変わって人助けをする、この不思議な人と出会って、僕、和田陽樹の中で、何かが変わってきました。
ぼったくりにあった僕は、「鍛え足りなきゃ、鍛えるだけだ」という言葉に勇気をもらい、何とか立ち直ることができたのですが……
カンボジアキター!!!タイマン張らせてもらうぜ!!
早朝のバスに揺られること7時間。
国境を無事通過して、晴れて三つめの国、カンボジアに到着しやした!
「タクタク」というスクーターの後ろに、座席を乗せた車を引いた、現代版馬車といったこちらのタクシーを利用し、ホテルへ。
昼飯食べても時間は14時前後、まだ観光には余裕だったため、ホテル周りに存在する観光地を歩いて回る。
ナショナルミュージアム。
もう初めて見たときにこの外観に圧倒され
中は上座部仏教関係の展示のほか、「ヴィシュヌ神」や「シヴァ神」といった、ヒンドゥー教系の展示がワンサカ。
これはまた、異国に来たって感じですぞっ!!!
王宮に向かおうとしたところ、タクタクの兄ちゃんが「今日はもうやってないよ。それより他のところに案内するよ」と言ってきた。
国は違えど、貴様らのような者の言うことは聞く耳持てんな、と無視したら、案の定やっていやがった。活かせたな。
で、ここが王宮。
宗教施設と同一の敷地内にあったが、とにかくデカい。そして入場料が6USDと高額。
カンボジアはリエルという独自の通貨があるが、金額が大きいとなのか、USDが多く流通する。
ドルが足りない場合とかに、おつりでリエルが出てくる。いいのか、それで。
中は撮影禁止だが、かなり豪奢な作りで、ベトナムの統一会堂よりは見ごたえがあった。
王宮とその前の広場にはデカデカと王族の写真が飾られている。
川岸を歩いていると、陽気なカンボジア人女性とガイドに会った。
日本のあれこれを話したが、終始「Very expensive」に辿り着いた。
国の経済規模が山口県下関市とほぼ同等というから、それはそうだろう。
上座部仏教寺院の「WAT PHNOM」に。
仏がさらに東南アジアな感じに……。細面だ……。
壁や天井に宗教画が極彩色で描かれており、西洋の教会のような印象も受けた。
やはり異国だ。おもしろいなぁ。
川岸の広いところで、現地民がサッカーをしていた。
子どもも大人もサッカー。もしくは蹴鞠。もしくはセパタクローの羽と言うかペットボトルみたいので、蹴鞠。明るくないのだが、カンボジアってサッカー大国??
明日は「キリングフィールド」という、いわゆる戦争系の名所に行こうと思う。
聖なる泉が枯れないよう、注意したい。