第百八十三話 グッド・ウィル・B / タラノヴァ・ヒストリー
出立31日目(通算194日目) ブルガリア7日目 ヴェリコ・タルノヴァ2日目
宿での朝食は、パンとチーズ、トマト、キュウリ、コーヒーという軽いものだったが、何よりヒドい粉コーヒーではなかった点が良かった。
ブルガリア人やカナダ人の女の子たちが話しかけてくれたが、リスニング能力を上回る感じで話され、ろくすっぽ返せなかった。そろそろ今のままでは厳しいか?ww
携帯を充電して、昼頃にいざ出発。
日は高く、暑い。最高気温は日本と同じ程度だ。フルでは動けないだろう。
街の東側にあるツァレベッツの丘へ向かう。
途中入った教会で、日本人Oさんに遭遇。ブルガリア初日本人!アジア人も極めて稀だけどな!
回ったところなど話し込んだ。久しぶりに面と向かって日本語を話したので、なんだか落ち着いた。
到着。
ここは第二次ブルガリア帝国の宮殿跡であるが、オスマン帝国によって廃墟と化している。
6レフ。
城塞都市のような趣で、中には教会も。
内部の絵はゲルニカ的というか、これまで見た宗教画とは一線を画すものだ。
ここで教会の女性が賛美歌を歌い始めた。彼女自身の声のキレイさもあるが、声が建物内で反響し、肌が泡立つほどの神聖な音を奏でた。なるほど、教会の内部構造にはそういう意図もあったのか。大したものだ。
宮殿跡ということもあり、かなり広い。ブラブラと彷徨うが、見るべきところはほぼ日向。
劇場?
夜にコンサートでもやるんだろうか……。
木陰を見つけては休む。観光客はいるが、見やすい程度に閑散としている。
ここからの町の眺めもいい感じだ。
ヴェリコ・タルノヴァ大学等も見てみるが、まぁ、こんなもんか。
帰りに聖ニコラ教会を覗くが、中は特に見られなかった。
夕方に戻り、一休みして夕食に出掛ける。
昨日同様、フェス会場に行き、外でビールとつまみを。
スパイシーポテトとBBQ、ビール2杯で9.5レフ。
割高だな、レストランで食べるのとそこまで変わらなかったが、久しぶりのドラフトビールだ。
フェスも30分ちょっと覗く。
ステージで陽気に踊る出演者と、飛び跳ねる子ども、称賛の拍手を送る観客。
皆それぞれ、夏の夜に素敵な思い出になるのだろう。
さてと、明日はどうしようかな。