第三百二十二話 モーター・A・ダイアリー / 価格と価値
出立145~6日目(通算395~6日目) チリ3日目 サンペドロ・デ・アタカマ3日目~ アルゼンチン1~2日目 サルタ1~2日目
バスは9時だったが、うっかり寝すぎてバタバタと宿を出た。
この日は金曜日で、バス会社は複数あるが、今回はGEMINI社さん。20,000ペソでスナックが2回出るらしい。他は25,000ペソとかだったかな。選択肢なかったけど。
カマラ始発なのだが、到着が遅れたり何だりで、実際の出発は9時半近く。もう一社と変わらん時間に。
前の席の奴が背もたれ倒し過ぎだろってくらい来て若干むかついたくらいで、あとは順調。体調もまずまずだ。
この区間の景色もなかなかに面白い。
いわゆるアタカマ富士もいい感じに見られる。
また塩湖だ。アタカマ塩湖へのツアーもあるというが、ここ来る人って大体ウユニ行くだろうから、メジャーじゃないだろうな。
そうこうしてるうちに国境へ。
イミグレ内はチリのデスクの隣にアルゼンチンのデスクがあり、超早い。隣のレベルがマジ隣で、以前のエクアドル~ペルー間だったかより早いと思う。
その後、荷物を担いで同じ建物内に戻り、荷物検査。つっても空港より緩いくらいのCT?で、チリとは比べ物にならない。それでも待ち時間合わせて結構かかった。
国境を過ぎてしばらくでスナックタイム。
思ったよりもたくさん入ってるじゃないか!さっき手持ちの食ったばっかだから食べないが。
カラフルな地形。これも前と同じ理由だろうな。
途中で結構な人数が降りていく。フフイをはじめとして、アルゼンチン北部も見るトコ多そう。ま、ちょっと興味薄れてきてるけど。
17時過ぎに再度スナックタイム。今回もまぁまぁの量だ。
17時半着とか聞いていたが、実際には19時半近く。明るいけど、アルゼンチンって治安良くないイメージだ。なんせ金があるから銃犯罪が起こりそう。
以前、「最貧国のボリビア在住の日本人が、アルゼンチンから帰ってくるとホッとする」という話を聞いた。なぜかといえば「ボリビアに銃を買える金のある強盗はいないから」ということだ。Hahahahahaha!!
最近の研究で、旅をしている時のドッキドキのわっくわくーは、恋をしている時と同じ脳の部分が反応しているということが分かったとか。
そう、いうなれば国境越えた初日は初デート。であれば、男の私がリードするよりほかあるまい!
荷物を降ろしているのはスタッフかと思ったら、「チップをよこせ」と言ってきた。は?何それ?てかだったら触んなよ。どうしても離しそうになかったので、手持ちで1番安い10チリペソを投げたら、他の乗客が笑っていた。初デートでこんな調子じゃアウトだな。
しかしデートだと思えば身ぎれいな格好で国境を超えるとか、緊張感を持って挑むとかそういうことにつながるから、あながちめちゃくちゃな理論じゃない気がしてきたな。ボヤボヤしてると、変なツボ買わされちゃうぞ☆
この日も目星はターミナル近くの宿。130アルゼンチンペソで、予約してくより安い。この辺は見極め難しいなー。時期的に予約しないでも入れた、って感じか。
あ、アルゼンチンペソは6倍にすると大体日本円。
カテドラルの横で両替すると言いと言われたので向かう。
暗くなってきたので前述の通りいやっちゃいやだが、若い娘さんも歩いている。南米でもこの辺りは22時くらいから夕食を取るような文化らしいので、そういう意味ではまだ大丈夫な時間なのかもしれない。
ちゃんとした銀行は閉まっていたが、個人で両替している人がいたので両替。
アプリ上では悪いレートではなかったが、あとで銀行のレートを見るに、損したかも。
アルゼンチンペソはつい数年前まで闇レートが存在していたくらい信用度が低い(いつ経済破綻するか、国民も信用していない)ため、米ドルの価値が高いのだ。銀行手数料も高いので、エクアドル辺りでおろしてくるのがいいのだが、大荷物を持った奴を狙った強盗が首都では多いというし、結構悩みどころだ。ま、どのみちいつかはおろさないと持たんだろう。
さて、闇レートの廃止は新しい大統領の誕生で実施されたらしいが、それに伴って急激にインフレも発生という、旅行者には大変ありがたくない状況が起こっているとか。
「この国はワインと牛肉以外高い」という、もうステーキ食ってワイン飲むしかないじゃんみたいな、まぁ私にはありがたい感じなので、さっそくスーパーへ。
なんというか……野菜スペースが、少なすぎる……
写真撮ってもわかりづらいは位置なので説明すると、日本でいう、お菓子コーナー(和菓子除く)みたいな、主要じゃないワンコーナー分くらいしかない。どうやらアルゼンチンの人らは野菜はあまり食べず、「マテ茶に絶大な信頼を寄せている」らしい。食育って大事だなぁ。
とはいえ、当初の目的のものを買って宿へ。
キッチン微妙だったが、肉焼くくらいはできた。
ワインと肉(とたまねぎ)で大体600円くらいなんだから、お得といえる。日本の感覚で赤いまま食べちゃったけど、まぁ、そんなに乱れなかったな。そんなに。
食べてる途中で違和感あって調べたら豚肉だったけどね。つい「bif」ってあったから牛だと思ってたけど、英語じゃねぇんだわ。
翌朝、朝食付きでパンとシリアルだがこれをモサモサして、ダラダラとブログ更新して……とかやってるうちに昼になったので、出掛ける。
この国では物価が絶望的なので、さて安いもの食えるのか……
とか思っていたら公園に屋台があり、みんな食べてるので注文。
スーパーパンチという、平たく言うとホットドッグ。10ペソなので、60円くらい。
セントロの辺のレストランは安くて100ペソとかする。
先に翌日のツアー申込に。いくつか回って、決定。ま、大体足並みそろった価格だった。
さて、次のバスの金も要るので再び両替商を探したが、銀行は土曜日ということで休み。闇商人もあまりレートよくなさそう。参ったなぁ。
おっといけない。サルタの街について。
標高1190mにある、周囲を山に囲まれた町で、1582年にボリビアから南下してきたスペイン人によって建設されたコロニアル都市。ペルー・ボリビアの銀やチリ・アタカマの鉱物を首都ブエノスアイリスへ運ぶ中継地として栄えたようだ。
7月9日広場中央の像。なにかはわからないが、鳩まみれで威厳はないな。
カテドラル。
1858年建造の、比較的新しい建物だが、内部には1592年にスペインから贈られた「奇跡のキリスト像」と「黄金のマリア像」が祭られているらしい。
らしいということは、つまり例によって見られていない。が、もうなんでもいい。飽きた。
いや、それよりも、お前そんな色だったのか、カテドラル。
サンフランシスコ教会もかなり派手。レジェンドマジレッドみたいな配色。
内部はそうでもないのになぁ。
一応メルカドでも行ってみるか、と歩き出したものの、目指すべきところと間違えて3kmくらい先の所に行ってしまった。
その辺りはかなてり治安悪そうだったので、皆地図のチェックは慎重になww
しかしあれがこの街の現実なんだろうなぁな。50ペソのレストランとかあったし。
さて、両替する前にバスの金額調べとく必要あるだろ、とターミナルにとやって来た私。
目指すはパラグアイのアスンシオンというところで、アルゼンチン側の国境の街クロリンダまでバスで行けばいいわけだ。
しかし、金額聞いてびっくり。
夜行バスの旅になるのだが、10,000円オーバーなのだ。お、思ったより高い!
ちょっとした夕食も付くというが、それにしても高い。
ジュンジさんが「アルゼンチンはバスが高いから」と言っていたが、ここまでとは……。もうカード払いしか手はないな。他に手はないもんかとネットで調べに宿まで帰ったが、うーむ、微妙。宿の兄ちゃんに聞いてみたが、詳しくはターミナルに行くしかない、と言われる。そりゃそうだ。
兄ちゃん曰く、「アルゼンチンの物価の上がり方はやばい。数年前はもっと安かった。みんな外に出ていく」ということで、確かに数年前のブログ、つーか1年前のですらもっと安い。くそー、肉とワイン安ーいとか浮かれてる場合じゃなかった!
取りあえずこの日は寝かせて(社会人時分から成長してない)、夕食の買い物へ。
ハイ、今日こそ牛肉。いうて豚とほとんど値段変わらない。
ビールは1Lで40ペソ、初回は瓶のデポジットで+12ペソくらい。このデポジット、南米ほとんどの国であるからめんどくさい。ま、缶を買えってことか。でもやっぱ牛肉にはワインの方が合うなぁ。
翌日はツアーに参加する。体調はだいぶいいが、どうなることやら
輝く自然が、我を呼ぶ!
第三百二十一話 Cの闘い / 深い闇ほど美しい星空になる
出立143~4日目(通算393~4日目) ボリビア10日目 ウユニ4日目 ~ チリ1~2日目 サンペドロ・デ・アタカマ1~2日目
早朝4時半過ぎに宿を出る。
明日は5時出発だったが、30分前はさすがに嘘だろ&待つとなったら寒いだろうと思ってのんびり向かったが、意外にも既にバスはあり、観光客連中は同じ認識だったけど、地元南米っ子は乗り込んで待っていたでござる。サーセン(いや、出発時間前だが)!
隣の席は埋まっていたが、英語の話せるおじさまで、ブランケットも確保していてくれた。この時期には大変にありがたい。
さて、バスはほぼ定刻通りに出発。国境の前で休憩。この時も、隣の方がスタッフの言葉を速攻で英語訳してくれた。な、何者なんだ!?
いい感じの景色が見られる。南米もバスの旅が基本だが、アジア圏よりダイナミックな自然が見られるのが魅力的。まぁダイナミックな自然加減だとアイスランドも思い出されるけど、こちらは荒涼とした「カラフルさ」がいい。北欧美女と南米美女、どっちもいいよね、みたいな。
休憩後、おじさまと話したのだが、彼はペルー人で、南米の観光ガイドを生業とするフリーランス。以後Jさんとするが、この日はカマラで降りて、飛行機でチリのサンティアゴまで行くらしい。
職業柄か、いつもの旅の話だけでなく、どういうルートでどう行くのかまで聞かれた。
「その手があったか。いいね。自分で決めたの?」と興味津々。さらに「この街は行った方がいい」という情報もくれた。検討していなかったところだが、アクセスのしやすさを考えると全然行けそう。さすがコーディネーターだ。
そして国境へ。
さて、この国境、何かと大変だと聞いている。ボリビア側のイミグレはなんてことないのだが……という話。
今回使用したバス「Cruz del Norte」さんはアタカマまで160ボリで、他に聞いたところは120ボリとか。ここに一つ潜むものがある。
どうも話を総合していくと、安いバスは国境で乗り換えがあり、国同士の力関係上、ボリビア側からのバスは待たされる、ということだ。
ボリビア側からのバスはチリから来たバスの乗客を乗せてボリビアへ。チリ側のバスはボリビアからの客を乗せてチリへ運んでいくシステムらしいが、太平洋戦争でドンパチやった戦勝国チリは、敗戦国ボリビアをなめまくっているため、1~2時間平気で待たせるとか。くそ、なんか悔しい!
その点、今回利用したバスは多少高いものの、同じバスが直接アタカマまで行くのでそのストレスはゼロ。高いなりの訳があるんですね!
あとどうでもいいけどペルーより南なのにバス会社名が「北の十字架」。「Cruz del Sur」は南十字ですからね、面白いね。
さて、ここでの待ち時間がないのでまず第一段階クリア。次ね。
チリ側まではバスでしか移動できないので、短距離乗って降りると、別のバスが既にいた。
彼らが荷物検査している間に、入国手続き。これはあっという間。バス内で何故か税関申告書しか配られなかったが、入国カード無しで終わった。バス会社が何がしかまとめてやっているのかもしれないが、手間が省けた。問題はここから。
チリは国境での荷物検査が滅茶苦茶厳しいことで有名。動植物の加工品(食べ物とか毛皮とか)に対して、カバンを開けさせて、かなり綿密に検査する。これは今までにないレベルだ。
まぁ、ペルーとボリビアはコカの葉製品合法だが、チリはNGという、そりゃコカインの原料だからね的な理由もあるわけだ。なので、コカキャンディーも持ち込んじゃだめだよ。日本へのお土産にもできないけど。
まずはカバンを一列に並べて、麻薬犬がこんな感じでチェック。しかし、どうもコイツ、集中力がない。途中で違うところに走りだしたり、まるで落ち着きがない。もうコイツ自身がキメちゃってんじゃないかってくらいだ。
最終的にここは誰も引っ掛からなかったわけだが、途中からおもちゃ投げて取ってくるとか、わざと匂いのするカバンを置いて褒めてやるとか、マッチポンプなこともしていた。ま、かわいいは正義だよね。
ここから荷物を持って、建物内へ行き、所持品検査。自分はお土産のせいでカバンパンパンだったわけで、開けて検査っていうのが地味に嫌。
この際に税関申告書に嘘があるとどえらい額の罰金になるため、該当しそうならYESにしといて説明した方がいいだろう。
持っていたものとしてはコーヒー豆やチョコレートだ。加工してあると概ねいいらしい。日本の缶詰もOK。梅干しは当然アウトなので、持ってきたのはウユニで消費しきった。
また、毛皮だ木製品だと他のサイトにはあったが、少なくともここではその辺は聞かれなかった。ケーナとかアルパカの製品とかも多分大丈夫。空港は知らん。
そんな訳でちょっとドキドキの検査も終え、荷物閉めるのも手伝ってくれたので、割とすぐに出発。とはいえ、ここで2時間とか使う前提になった到着時間設定なので、そこは覚悟が必要だ。これで乗り換え待ちまであった日には、おじさんもう……。
バスは再出発。直後にお菓子が配られた。あ、皆さん、食事休憩は朝ちょっとしかないので、持ち込むことをお勧めする。もちろん、フルーツとかは国境の前に食べきってね!
この白いのは塩だ。前回の記事でも述べたが、この辺りは超大きな湖で、それが干上がる過程でいくつかの塩湖が出来た~という内の一つだ。
こっちの方がわかりやすいかな。
多少ある水辺にはフラミンゴとかもいた。Jさん曰く、そこに小さなエビがいて、フラミンゴはこれを取るためにこの辺にいるとか。また、彼らのピンクの体はエビの色らしい。いやー無料のガイドがいてくれてラッキー!
こうしてバスはカマラの街へ。Jさんをはじめ、結構な人数が降りていく。なんかあるんだろうなぁ。北部でも治安が悪くて有名とか言うけれども。
バスはすぐに出発。だいぶ減った。左側には女の子とお母さんがのっていたが、彼らも降りて行った。若いお母さんだったが、子ども1歳ちょっとくらいなのにチョコ系のお菓子はあげるわ、コーラ飲ますわで、わが目を疑うことしきりだった。お国柄だろうか。健康云々もあるが、こうやってエリートぽっちゃりへの道を切り開かれていくんだろうなぁと何とも言えない目で見ていたものだ。
さて、この辺りでだいぶ体調が悪化していた。いやー久しぶりに風邪感が強い。思えば、「全然まだイケるし!」って感じで飛べないハードルを負けない気持ちでクリアしてきたけど、そりゃセブン状態にもなりますわ。「太陽エネルギー作戦」でのナレーションが頭よぎりますわ。セブン上司来ちゃうわ。
とか思いながらバスはアタカマのターミナルへ。
とにかく、宿に向かわねば、とターミナル近くの目押しを付けていたところへ。
1泊9,000チリペソ(約1,610円)。た、高い!急に宿代が倍くらいになったぞ!しかしそうも言ってられないので、取りあえずチェックイン。後で調べて分かったが、アタカマはBooking.com経由の方が安そう。実際2泊目は8,200ペソになったので、参考までに。
これがチリ全体に言えるかは検証が必要ですなぁ。
あ、ちなみにチリペソは大体6で割ると日本円っぽい。単位大きすぎるのだるいからどうにかしてほしいよね。
ここでしばらく寝て休む。いやー久しぶりにダウンだ。無理しすぎたな。つーかよりにも寄って高い街で……
しばらくして宿代のためにも両替に街へ向かう。
サンペドロ・デ・アタカマは砂漠の街だ。標高2436m。アタカメーニョ族が住み着いたことで始まったという、チリ最古の街。日干しレンガなどでできた小さな町で、1時間もかからずに回り切れるだろう。
うむ、なかなかに風情がある。ほとんどがツアー会社とお土産屋で成り立っている。
両替屋も固まっていて、そこへ向かう。一番レートがいいところで1ドル=6.28チリペソ。アタカマはレート悪いらしいので、最低限だけにする。持ってきた米ドルへのチェックが超厳しく、3mmも破れていようものなら弾かれる。絶対アメリカでも使えるレベルだぞ、こら。
その足でツーリストインフォメーションに行き、明日出発のバスを扱う会社を聞く。
どうも曜日によって運航している会社が違うことがあるらしいので。
ターミナルまで戻って、明日出発のバス会社に行くが、売り切れ。仕方なく翌日のバスを探す。片方はフルだがもう1個はOKだったので、そちらを購入。とはいえ、翌日移動は不可になったので、高いけどもそれでも「休め」というインカの神かなんかの思し召しだろう。
腹も空かないので、この日は薬飲んで寝る。
翌朝。ホテルは紅茶とかは無料なので、これと持っていたパンを何とか1個食べる。うーむ、まぁ、薬のおかげで多少良くなったかな。
バスチケットが現金のみだったので、再度両替に行くと、今日は1ドル6.3ペソに。変動するんだな。ちなみに1ボリ90ペソで、こちらもイマイチ!
余裕ができたので、観光してみる。
「Iglesia de San Pedro」。
記録の残る1641年より前から信仰の場になっていたとかで、1951年には国の歴史的建造物に登録されたとか。7年前の地球の歩き方だと白い壁だったが、なんかあったのか。
中も何か味がある。天井にはサボテンが使われているとか。
さて、なんか博物館とかもありそうだが、これは無視してw、お昼ご飯をどうしようか。
この街、宿代だけでなく、飯も高い。安い定食が3,800チリペソ。つまり600円超えてくる感じだ。チリは銀行の手数料が高いので、持っている金の両替で済ませたい。最小限にする以上、こんな額払ってる場合じゃねぇ!
そこで小さい商店に入ってみると、意外にも食品の価格自体はそこまで高くない。宿はキッチン付きなので、これは利用するに限る!
ってことでソーセージとトマトを買って帰る。
パスタの麺は持っていたものを使ったが、これで100円以下に抑えられた。え?後ろにビールが見える?
そう、チリはビールも安い。この物価の高い街でさえ、1缶600ペソと、ボリビアよりも安いのだ。他にもワインが300円くらいからあったり、その辺は大変にありがたい。ジュースより安いんだから。
そうじゃない?体調?いや、アルコール消毒だから。
南米ビールもいろいろだね。これはクリスタルに比べると濃いめだったかな。
さて、することもないので横になる。
郊外には「月の谷」とかの観光地もあるらしいが、高いし、っていうかそこまで回復してないしで行かない。つーかラパスで行ったしね、月の谷。
夕方に再び街へ。
オシャレな雑貨の店も並ぶ。さすが南米の先進国。洗練されてきたな。Tシャツのデザインも、これまではエクアドルが圧倒的に良かったが、霞むレベルだ。やっぱ都会には敵わないのか……
つーか、お姉さんもきれいだな、おい。
民芸品系は意外にもそこまで価格の差は……まぁあるか。他の国で買った方がいいが、これがサンティアゴとか行ったら案外普通の額になりそう……って、アレ?
コカキャンディーとかコカ茶が並んでいる。おい、どうした!?いや、ここも高地だから、その効果のほどは確かに納得だが、国境でのあのチェックは何だったんだ!?
闇が深い。
さて、9時過ぎに再びパスタを作って夕食としたが、なんかスゲー腹痛に。な、なにが原因だ(ビールじゃね?)?まぁいいが。
こんな状況で何しに来たんだよ、と思われるかもしれないが、ここアタカマは高地で乾燥している=空気が澄んでいるため、旅人の間で「世界一の星空」が見られると言われているのだ。
また来たよ、世界一。もうお前らのいうこと信じてないが、言われた以上は行くしかあるまい。
実際、星空を見るツアーも多数取り扱われている。内容としては、郊外の一軒家に行って、望遠鏡を覗きこむのだ。ガイドの解説とコーヒーやらワインやら飲み放題、みたいな。2時間で3,000円以上ということで、それどうなんだ的な話もあるが、私としては、体調があれなので、断念。
「っていうか暗いとこ行けば見れるよー」という話もあり、今回街から少し距離のある宿にしたのにはその目論見もあった。
といっても明るかったが、それでもだいぶキレイに見える。まぁ、環境的にウユニのサンライズツアーで見た時の方が良かったが。
夜中に起きた時にまた観てみたが、明かりが減った分、よりきれいだった。このことを以って語るには多少語弊が生まれえるが、「確かに世界一の星空が見えそう」な環境だった。
とはいえ、どこで見るかより、誰と見るかじゃないですかね!つまりどこで見ても私ぁ暗黒だよ!
心に闇を抱えていないものなどいない。闇があるから光がある。心に闇の無い者に、世界を照らすことはできない。見せてやるぜ、俺のスーパースター!
輝く自然が、我を呼ぶ!
第三百二十話 Bの贈り物 / コンドルの如きソルト・レイカー、ウユニ
出立140~2日目(通算390~2日目) ボリビア7~9日目 ウユニ1~3日目
バスは2階の一番前の席だったため、目が覚めると日が昇り始めた地平線が目の前に見えた。キレイだなぁ、写真撮ろうかなぁとまどろんでいたが、気付いたらバスは停車。もう着いたようだ。5時過ぎのウユニは激さむでござんす。
さて、目星をつけていた宿を当たると、結構埋まっている。さすがは一大観光都市ウユニだ。
日本人御用達の宿Avenidadが空いていたので、ここに。キッチン使う前提だったけど、ここはキッチンないんだよなー。しかしながら物価の高いこの街で、シングルで50ボリなら安いもんだ。
自炊用に買ったアボカドと、持ちこしていたマンゴーを手持ちの鋏で切って朝食とし、少し休憩。うーむ、疲労が、それも5か月分のが溜まってきている。最終回直前のウルトラセブンは言い過ぎだが、蓄積ダメージが大きい。どこかでしばらく休んだ方がいいだろうなぁ。
とにもかくにもウユニに来た以上は、例のアレを見に行かないことには始まらない。幸い宿から徒歩5秒で日本人御用達の「穂高ツアー」という会社があるので、ここでさっさと予定を組もう。
会社によってプランは異なるだろうが、ここでは大きく分けて4つのプランがあった。
① Full Day ツアー 10時半~19時半 200ボリ
列車の墓場等の名所を見て、ウユニ塩湖でサンセットを見る
② Starlight+Sunriseツアー 3時~7時半 130ボリ
早朝~日が出るまで拝む、読んで字のごとく
③Sunset+Starlightツアー 時間忘れた 130ボリ
④Dayツアー 10時~16時 130ボリ
ひたすらにウユニ塩湖を見る昼間のツアー
さて、ウユニ塩湖といえば、日本人の間でも特に人気のスポットだ。南米に行くことを告げた折、マイシスターをはじめ、複数人から「ウユニ塩湖も行くの?いいなー」なんて言われたくらいだ。
まぁ、その時ぶっちゃけよく知らなかったんですけど、なんか「ウユニエンコ」っていう街があるのかと思ってたくらいだったんで、塩の湖と言われて「死海?」とまだ諦め悪く理解してなかったくらいだったんで、思い入れはほとんどないんですが、そういう人間が来てしまうというのも何とも皮肉な話で。
ただ情報収集した限りだと、風があるとよくないとか、夕方は風が良く吹くみたいな話があったんで、取りあえず③はパス。①と④でどうするかだったが、④は人が集まらないからほとんどやらないと言われ、翌早朝に②、続けざまに①を弾丸で行うことに。
これは天候とかで行けなくなった場合に翌日を当てようということと、行った後にズボンが塩まみれになって洗う必要があるというので、それを乾かす&体を休めるのに1日残そうと思ったためだ。
さて、最大の目的が決まれば、あとは街の散策。
といっても、もうウユニ塩湖だけで成り立ってるような町。見どころもほとんどない。
標高3660mに位置し、住民のほとんどがインディヘナ。アルゼンチン・チリの国境近くのため、貿易を担う鉄道員や塩に関する仕事、そして観光がメインの街だ。
街の中心に謎のモニュメントもある。鉄道員かな?塩でできてたりして。
メルカドに行ってみると、この日は日曜日だからか、屋台がたくさん出ていた。が、観光地化した街ではなんでも高いので、っていうか欲しいものもないので、適当に見る。メルカドの食事は13~15ボリといったところ。これだけで、この街が高そうなことが伺える。
街を出る日のためにバスを調べに今朝降りた辺りまで行く。何社かあるが、日曜日で休みの所もある。仕方ない、これは最終日に回そう。
この近くでAlmuerzoを11ボリで提供しているポジョ屋さんを発見。そこにする。
スープはクリーム状で地味にうまい。何気にボリビアのスープで一番良かった。底辺争い感あるが。つーかコンソメキューブと野菜あればもっとうまいもん出来るのにどういうことだよ。
メイン。おいこれ昨日食ったやつと一緒やんけ!あとちょっとしたジュースが付いたのちが良かった。
ここで本当にすることがなくなったので、ホテルに戻って翌日や今後のルート確認。いやなんせ、ウユニの後は国境を越えるものでね。
翌朝めっちゃ早いので、日が暮れたらさっさと夕飯に。
なんでもリャマの肉が安く食えるBBQレストランがあるというので、行ってみた。
こんな感じで外で肉を焼いている。オヤジさんが休日のBBQ大好きオヤジっぽくていい感じ。
小さい皿にサラダをたんと盛れ、このメインの肉にポテトと主食を選ぶ形式。
じゃん!ボケてる!
早くに行ったために客待ちがなく、サラダを盛っている間にメインが来てしまった。これで20ボリ。冷めないうちに!
こんだけ野菜をモリモリ食ったのは、ボリビアで初めて……ってそんなに日数居ないけど。ドレッシングもうまい。
メインのリャマは、ぱっと見消し炭で「焼き過ぎたヤツ寄越したのか?」と思ったが、丁度良かった。牛肉っぽさをメインに豚の油感、ヤギをめっちゃ弱めた野性味がして、つまりうまかった。ちょっと硬いが、それも嫌ではない。かなりおいしくいただけた。やはりボリビアではシンプルなものを食うのがいいんだろうな。
ちなみに主食は「チーズおかゆ」。これがソースにもなってスゲー旨かった。手の込んだものでボリビアを褒めたくなったのは初めてだ。
帰りに水を買いに行ったが、見慣れぬビールがあったので購入。どうやらチリのものだった様だ。超すっきりテイストで、日本人のイメージする南米のビールが来た!って感じ。後ろのはパンね。メルカド付近で購入。10個で5ボリという驚異の値段。これを朝食に当てていく予定。
さて、翌日に備えて早々に寝る。
翌朝、超重装備で宿を出る。何気にこの旅一番の冷え込みかもしれない。ま、気温の記憶とかあんま残ってないんだけどね。
こういう時、徒歩5秒はめちゃ助かる。5分前に出たって余裕だから。
さて、既に多くの人間が屯する路上。この辺りは旅行社も固まっているため、なおさらだ。
7人乗りのバンで1組。日本人利用者も多いのだが、前日に見たら韓国人グループの組しか空いてなかった。
「こっちの中国人と代えようか」と提案してくれる辺り、流石人気のあるコーディネーターだ。断ったけど。いや別にいいです、そんなに頑張って群れなくても、と思っていたわけだが、選択はそれに基づく結果を生み出すのである。
バンが到着した頃、日本人チームはあっという間に揃ったが、韓国人チームは私含めて3人。おおーい!時間過ぎてる!
どうも2人はホテルピックアップだった様だが、現地集合の二人が来ていない。先にいたコリアンガールズは携帯でコールするが出る気配がない。寝ている様だ。とりあえず宿まで行き、起こしに行くという展開。おいおい、お前ら、これのためにこの街に来たはずだろうに、気合足りなすぎだろ、と終始大笑いの私。「時計持ってないんじゃね?」とか言って煽りまくる。
集合時間から30分くらい遅れてホテルから現われるコリアンボーイズ。ってまたお前らかよ。
ペルー・ボリビアの国境~コパカバーナで顔を合わせた2人組だ。謝罪も特にせずニコニコ乗り込んでくる。ったく、これだから最近の若者は。いい加減、周りに合わせることを覚えなさいな!
この後、当初からホテルピックアップだった2人を回収。俺たちはいいが、彼らは寒空に放置で可哀想すぎる。
こうして、彼らは同胞なのに会話も特になく、バンは走る。舗装された道から外れると、街灯もなくなり、暗闇の世界。どうやら、今走っている所は塩の上の様だ。すげー!ガンジーもびっくりの塩の道だ!
さて、移動の間にウユニについて、ざっと紹介しよう。
標高3700mに位置し、面積12,000km²という広大なこの塩湖は、今から数万年前、ボリビア南西部を覆っていた巨大な湖が干上がるにしたがって塩分濃度が高まってできた、複数ある塩湖のうちの一つだ。流れ込む川の無いウユニ塩湖は、今も濃い塩分濃度の水がしみ出しているほかは、雨でも降らない限りは一面に白い塩が露出した状態になっている。
いつの間にか硬かった地面がシャリシャリと音がし始め、ライトに照らされた湖面はアイスバーンの上に降り積もった雪が、日差しを浴びて溶けだした様な状態に。どうも水気が含まれ出したようだ。
暗闇の中に人の集団が見えてきた。先に出発した日本人集団だ。何だ、合流するのか。っていうか何の目印もない上に道らしき道もないのによく合流出来たな。さすがプロ。
外に出ると、そこは満天の星空。人家の灯りはずっと遠くにまばらに見えるだけで、空気も澄んで大変に星が良く見える。天の川まで。アイスランドの空もよかったが、ここも相当キレイだ。
そして目の前の水面に星が反射し、中空に居るように錯覚する、素晴らしい景色。
つっても、私のカメラ性能のために、写真無しだけどな!本当にきれいだったぞ!
ここで夜明けまでの1時間ちょっとを、椅子に腰かけてみる。ツアーを選びに行った際にあった大学生カップルと話をしながら、じっと空を見る。時折駆ける流れ星がまたいい。
旅の期間の話になって驚かれて驚いたが、考えてみるとマチュピチュと並ぶ世界有数の観光地。短期の旅行者も多いのだ。それにしても、大学生の頃はこんなところに来るとは思ってもいなかったぜ。こいつらアクティブだな。あとリア充。
しかしまぁ、とにかく寒い。水分もない、標高も高い、晴れているので、平たく言うと高地の砂漠みたいなもんだ。星もキレイだが、そら冷え込む。仕方なく車に退避したり。
しかし、別のツアーのだろうか。少し空が明けてきた頃から、韓国人たちは元気に自撮り。もうさっき撮ったじゃん、自分好きすぎじゃんってくらい自撮り。感心しますなぁ。
まぁ、誰よりも長く付き合うんだし、自分が好きなのはいいことだ。
件のコリアンボーイズが写真を撮ってくれたが、いつ送ってくれるかなぁww
そうこうしている内に空が白み始めたので、記念撮影。
いい感じだね。ベストシーズン手前で水が少ないので、しゃがんで撮れば空との境界線がなくなってもっといい感じになると思うま、撮ってもらっているので、これで十分です。ポーズはもう言わずもがなですよね。
ここで撮影タイム。ドライバーの腕の見せ所のトリック写真だ。
いい感じですね!
そしてサンライズ!
更に撮影は続く。穂高ツアーが評判がいいのは、この写真へのこだわりの強さゆえ。そのために微調整やらでこちらもやることが多い。つま先は水に浸かっているので、レンタルの長靴を履いているとはいえ、大変に堪える!
しかし水が少ない割にはいい感じだと思うぞ!
こうして撮影を終えた我々は街に戻り、私はパンをモサモサして仮眠。
10時半に再び会社前に。
ドライバーは同じ兄ちゃん。またしても助手席に乗り込んで話をしながらピックアップに向かう。日本人のAさんはゼネコン勤務で、現在はカンボジア駐在とか。絵にかいたようなエリートの彼は同い年だった。片や住所不定無職の悪い意味でも冒険野郎である。
この後アルゼンチン人の夫婦を乗せて、バンは最初の観光地へ。
Full Dayツアーは周辺の見どころにも行くわけだが、まずは「Cqmenterio de Trenes」すなわち、列車の墓場。
廃棄された鉱山鉄道の車体を集めた場所。荒野の中にあるため、何となくBack to the Futuer 3を思い出させる。
取り立てて面白くもないのだが、せっかくなので記念撮影をAさんと交互に。こういうとき、言語が同じだと連携しやすくて助かる。
20分くらい見たところで、街に引き返し、長靴を見繕うと、何故か穂高ツアー前までバック。ここから参加の日本人夫婦を拾った。
沖縄から、1週間の弾丸ツアーでこことマチュピチュを見るというクレイジーなYさんとCさんだ。6か月の旅よりシンドイと思うんだが。
次の目的地はコルチャニという小さな町で、お土産物を買う感じ。ま、クスコとかに同じもの売ってるので、塩関係以外は特に見なくていいと思う。せっかくだからウユニの塩を買う。1袋250gで1ボリ。まぁ、そりゃたくさんとれるから、何ならぼってるくらいの価格だろうが、これほど最適なお土産もないだろう。
しかし4つもあれば1kgにもなるし、完全粉末だと荷物チェックが厳しいチリであらぬ疑い掛けられるんじゃないかという懸念もある。あと、コックの絵とかじゃなくて、ウユニ塩湖感を前面に押し出せよ、と思う。
続いて向かったのは前述した「今も水が染み出ている場所」である。
地底のマグネシウムとなんだっけ、あれが反応して吹き出てるんだって。なめるともちろんしょっぱい。「せっかくだから飲んでみよう」と友人には言われていたが、お断りしたくなる。
ここには20億トンもの塩があると言われているが、その地下には世界の埋蔵量の半分とも言われているリチウムがあるとか。開発と景観で揉めている様だが、リチウムは諦めていいんじゃないかな。
昼食会場に向かう。ドライバーが準備している間に記念撮影。ダカールラリーが2016年にあったようで、そのオブジェで、Aさんと。
お昼はこの塩のホテルでとる。「塩のホテル」とは、全ての構造物を塩で仕上げたもので、ここは無理だが、泊まれるところもあるらしい。絶対快適じゃないからいいや。
ドライバーが持ってきたものを取り分けていただく。メインはミラネサ。
どっこい、日本人3人は弾丸で高地まで来たために高山病が発生中。私一人がアホみたいに食べる結果に。しかし、本当にあるんだね、高山病。
再び走り出すバン。
目の前こんな感じ。夜も思ったが、夜じゃなくてもナビなしで目的地に着けるのマジスゴイ。
ドライバーは25歳。ちなみに、翌日もサンライズツアーに行くらしい。若さがあるとはいえ、無茶しやがる!
到着。完全に白いね。
乾いてひび割れている所からも塩。塩の結晶がゴロゴロしているのも不思議な光景。
ここからは、一面が均一=遠近感を誤魔化せることを利用した、トリックアートの撮影。
怪獣惑星どうなんだろうね。「シンゴジラ」は地上波で流れてだいぶ荒れたみたいだが、まぁ、あれは劇場で見るライブ映画だからね。正直ゴジラじゃなくてもいいし、一度見たら5年は見なくていいというのが私の感想ですが、石原さとみを責めるのはかわいそうだろ、あれ。っていうかアメリカ人連れて来……
話が逸れたので戻そう。
Cさんの踏みつけ!
股の下からこんにちは(OPのレイトさんイメージ)
星型
プリングルスから
ジャンプ!これがタイミングが合わない。国もあるが、60代と30代で反応速度が違う。下がかなり硬いため、着地の度に手首あたりが痛くなる。かなこーっの力、お借りします!
ムービーも撮ったが、これもいい感じだった。容量の都合で載せませんが、踊りながらプリングルス缶に入っていって出て来るっていう、サザエさん的なヤツ。
更に移動して、今度は「Isla de Pesca」。ウユニ塩湖に浮かぶ(?)巨大な岩山で、遠くから見ると魚に見えるんだって。
かつてリャマで陸上移動するときに、中継地として使われていたんだそうな。入場料30ボリというボリっぷりのため、私はキャンセル。トイレ代も含んでいる辺が卑怯なところだ。
遠くからAさんらを撮影したが、遠すぎて見えない。
しかし本当に島にしか見えないな。サボテンも生えているのが面白い。
反対側にはトゥスパ火山。標高5432m。もう3000m台は正直都市のある高さだよねーとしか思えなくなってきたな。
再び移動。朝以上に水かさは少ないが、ここでトリック写真を撮る。
水かさ少なくてもそれっぽく見せるドライバー、流石だぜ!
千手観音。いや、千本もないが。
もりたまりこさんこと、人類の進化
最強のフュージョン!
ちなみにこのXジャンプがズボン塩まみれのとどめとなった。まぁ、基本は持っていないコリアンズとの撮影でなったんだけどね。写真送ってくれるかなww
そんな感じで個人的にも日本人らと撮ったりしながら、ツアーは終了。
いわゆる鏡張りで「宙に浮いてるみたい」をきちんとやりたい場合は、12~2月の雨季に行くのがいいみたい。ま、私は前述の通りの興味具合なので、っていうかフォトジェニックみたいなのはぶっちゃけどうでもいいです。
Yさん・Cさんが途中の高級そうなホテルで降り、アルゼンチン夫妻ともおさらば。1日中になったドライバーとも丁寧に別れを告げ、Aさんと飯を食うことに。
その前に、明日から2泊3日のツアーに参加するAさんのツアー会社探しを一緒にする。これ、そのままチリに抜けることもでき、他人様のブログでも利用している人らがいるが、最安でも750ボリというね。私はさっさと通過しますわ!
ちなみにAさんも別にチリに抜けるわけではなく、「緑の湖」なるものを見て、ウユニに返ってくるつもりらしい(チリに行くか、ウユニに戻るか選べるのだ)。
さて、2人して昨日のBBQレストランへ。ここでリャマ肉を食いながら談笑。
今日はヒレ部分で、18ボリ。付け合わせはパスタに。Aさんは高山病でイマイチ食べられないという。やはりすごいな、高山病。
Aさんを送り、この日もビールを飲んだわけだが、疲労がピークだ。翌日移動にしなくてよかったぜ……
ということで翌日はのんびり、主にホテルで服を洗濯したり(これもできる宿と出来ない宿があるから注意だ)、情報を集めたり。
昼ごろにバスチケットを取り、軽食へ。
エンパナーダ、4ボリ。
ラパスのホテルのコロンビア人の兄ちゃん曰く、「コロンビアのもいいが、ボリビアのエンパナーダはめっちゃうまい」ということなので、出る前に食べておきたかったのだが、これが確かにめちゃウマい。
サモサっぽい香辛料の香りと芋やひき肉の感じがいい。ボリビアめ、やっと本気出したな!
そしてメルカド前ではサンドイッチ。閉店間際だったらしく、これでもかと肉を詰めてくれた。8ボリ。チャーシューの様な豚肉の脂の甘みが素晴らしい。というか肉がメインすぎる。スゲーぞ婆さん!
あとは日記を書いて、夕食へ。
どうも風邪をひいたらしいので、こういう時は、
いつものBBQの店で、初日と同じ、リャマの骨付き!
もうね、日本だったら体調悪いしおかゆとかそういう感じですが、そんな軟な癒しより、滾る血で渇きを癒すのが男ってもんよ!なんか顔覚えられたしね。3日通ってますから。そのせいか、初日よりなんか塊がでかい!
いやー体調悪いと思ってたけど、骨に着いた肉貪ってると闘志が湧くなぁ。燃やすぜ、闘志!
そして名前からこの辺りのっぽいビール、Potoshinaを飲む。銀や鈴の味はしなそうだ。南米ビール感。
さて、明日はチリへと突入だ。このチリへの入国が結構な鬼門だとか。いやー、商い展開で、おじさんもう疲れちゃうww
何だかんだ前半の影響で若干駆け足だが、ボリビアは他にも面白そうなところがあるので、今後の課題とさせていただきます。
輝く自然が、我を呼ぶ!
第三百十九話 Bの贈り物 / 月に代わって
出立138~9日目(通算388~9日目) ボリビア5~6日目 ラパス3~4日目
系列ということで、ここも朝食付き。パンとスクランブルエッグにフルーツ、フレッシュジュースと紅茶だ。
日に日に新しい設備が増え、テレビも付いた。なんか帰ってくるのが面白い。
さて、今日の目的地は兄ちゃん曰く「午後の方が暑くなくていい」らしいので、午前中はいろいろと情報収集。こればっかやな、最近。
いやね、実はかなり疲労がたまっているらしく(特に足)、考えてみれば酷なスケジュールだったな、と。
「俺の体力スゲー!」みたいなマウンティング記事書きまくってましたけどね、もう30過ぎてるんです。回復に時間が掛かるんです。虫刺されの痕全然消えないんです。モチベーション上げたかったんです、すいません。
そういうわけで、お昼からの活動。
取りあえずメルカドへご飯食べに行く。
アヒレンツィラだったかな?スープ付きで10ボリ。安定のボリビアクオリティ。
豆のニンニク風味の煮込み。辛くない豆カレー(スパイス風味無し)ってとこ。ごはんもなんか変な感じ。水が多いのかな。
食べていたらやたらと空砲が鳴る。何かと思っていたら、店のおばちゃん曰く、お祭りらしい。
どうも手前の広場で何かやっているみたいだ。
ああ、確かに。ステージでは子どもたちが歌ったりしてるのかな?そしてどう見てもデモ隊みたいのが道路を練り歩いている。うむ、そこを通るバスに乗りたいんだが、乗れるんだろうか。
彼らが通り過ぎてしばらく、目的のバスが来た。
向かうは『月の谷』。黄色い43番のバスで行ける。2.5ボリ。
結構客も乗っている。隣に乗った親子、子ども3人連れで、わんぱく盛りなので目が離せない。大変だなぁ。そりゃウトウトもしますがな。そうすると片方の負担が増えて……。
おまけにアイスを食べているのはいいが、長女が下のコーンから食べたせいで、アイスがいつ漏れてもおかしくない状況。バカな子だなー。親って本当に大変。
こちらもウトウトして目を覚まし、地図を調べたが、全然進んでいない。1時間以上経過したが、混雑した街を出られていなかった。まぁ、あのデモ行進のせいだろうな。仕方ない、地元の人間がいいと思ってやってるんだから。
街を出れば早いもので、そこからはすぐだった。普段なら1時間くらいで行けるだろう。
入場料15ボリだ。
おおっ!思ったよりスゲー!「B級観光地」なんて悪態ついていたブログがあったが、全然そんなことないじゃないか!なんかだるーい気分だったが、一瞬で毛が逆立ったぞ!まぁ高くて細い道ってのもあるが!
さて、月の谷について説明しよう。これまで見てきた流れから、インカ絡みなのかと思いきや、全く関係なく、アポロが着陸した月面にそっくりだったことからこの名がついて……ってちょっと待て、そうでもないだろ!?確かに乾燥してるけどもっとこうフラットじゃね?月面
組成的に砂岩っぽいので、なんか水の底とかだったんじゃなかろうか。カッパドキアの凹凸を小さくした感じだが、それにしても範囲が広い。見渡す限りだ。
民族衣装を着た女性?が楽器を演奏し始めた。曇り空の荒涼とした土地に響く、もの悲しいメロディーが、雰囲気を盛り上げてくれる。
歩けるコースは15分か45分のものがあり、アップダウンがあって、上から見下ろしたり、
下から見上げたりで楽しめる。ここでも足に負担が……。
振り返れば赤い山とラパスの南側も。この赤もレッドバレーと同じかな。ちゃんとつながった大地だ。
帽子をかぶった女性。チョリータプロレスでもらったお土産に似ているね。
こうして見学は終了。個人的には満足だ。欧米人には人気なんだろうな。前の宿で話したドイツ人も行くといっていたし、前日にプロレス会場で会ったフランス人もいたし、出るときにツアーの客が入って来た。派手さはないし、騒ぎたい人には退屈なのかもしれない。
さて、帰りも反対側のバス停で同じバスに。帰りの方が断然早かったので、やはりデモの影響だろう。
途中で横に止まった車。ま、これは正規に輸入したんだろうが、残したままコレクティーボになっているのが面白い。現地人からしたら「よくわかんねーけど、外国の言葉入ってるしカッケ―!」的な感じなのかもしれない。実に、我がふり直したいところだ。
ラパスに戻ると、雨がぱらつきそうだった。カフェに行くのは明日に回して、宿の近くのスーパーでケーキを買い、宿へ。案の定、途中から降って来た!
宿のティータイム。客が一人しかいないため、ポットは置かれているが、電源が落ちていた。慌てて兄ちゃんが入れに来る。なんかごめん。独り占めはいいが、こういう時、早く客来いと思う。
あ、このシュークリーム?って方結構おいしかった。3ボリ、チョコのは4ボリ。
こうして優雅にティータイムを過ごしていたら日が暮れたので、夕食に出掛けよう。
行ったスーパーの隣で安いピザ屋があったので行ってみる。前日に半端にピザ食べたせいだ。
ミニサイズ12ボリから食べられるお店で、中心に近い方のスーパーケタルの隣。せっかくだからと1サイズ上の20ボリのにした。
思ったより小さい!
しかし生地はしっかりさっくり仕上がっていて、具はともかく意外にクオリティ高い。340円ならこれで十分かもしれない。足りないけど。
宿に戻ってワンドリンクサービスのカクテルを呑み、兄ちゃんと話す。
コロンビア料理の話で、私の撮った写真で故郷を思い出して食べたがっていた。振り返ってみれば、「こんなのあったなー」&「たしかにもう見ないなー」ってものが多かった。Almuerzosばっか食ってたから実感なかったけど、案外変化してるんだなー。
そこまで滅茶苦茶うまいものがあったわけでもないが、ソウルフードとはそういうことじゃないんだよな。
さらにテーブルの上にはドリンクをかけた遊び用にカードやらも。カップに入った二つのサイコロがあり、それきっかけで丁半賭博を教える流れになった。この宿に定着するといいなぁ。つーかわかる日本人が来るといいなぁ。伝統的なゲームって教えちゃったし……。
翌朝、朝食を済ませて荷造りしたところ、「夜のバスだろ?部屋、使ってていいよ」というありがたいお言葉。お客がいない状況だからかもしれんが、こういうのはありがたい。今日3人入るって言ってたな。
コルカタの丘?だか何だかに行こうと思ったら、兄ちゃんに「kili kiliの方がいい」と勧めされたので、そちらに向かう。一応コレクティーボの番号も教えてくれたが、歩いて行けるっしょ!と歩き出す。
これがまー結構な坂wwま、これまでに比べれば何でもないからね。
そして頂上。謎のモニュメント。子犬が私の靴をかんでくる。
治安は悪くないので、歩いて来られるだろうが、夜は知らない。
ラパス町側の景色。
うむ、苦労って程でもない道のりで、この景色なら満足だ。上からだと細かすぎてよくわからないものね。
反対側。遠くアンデスの山が美しい。当初行こうとしたところは、ここから見下ろせる場所だったため、行くのをやめる。
さて、これで今日の観光終了wwモチベーションの低下が著しいなぁ。
前にも申しましたか、今回の旅はインドで出会ったジュンジさんにもらった地図、通称Jマップを参考に動いているが、そこで紹介されたここの見どころは以下の二つ。
デスロード
4000mの高度から、1200mまで、坂道をマウンテンバイクで駆け降りるアクティビティ。350ボリ前後?名前の由来はその曲がりくねった坂道で、ちょいちょい死者が出ているから。
楽しそうですねー。ま、ちょっと疲れてるのと、なんか1人で申し込むにはハードルも値段も高いんで、断念。友達とワイワイ言いながら参加したいね!
けんちゃん
南米一と噂される日本食レストラン。宿の2人も行ったことあるらしいが、「うまいけど1セットで100ボリ近くしたー」とのこと。日本食に飢えていないので、見送り。
南米は字のごとく、米が日常的にあるから平気なのかもしれない。米さえあればいいって書くと、なんか「女なら何でもいい」って言ってるみたいで気が引けるね(考えすぎ)。
さて、腹も減ってきたので飯にしよう。
ホテルのある場所から階段を上った通りは安飯屋の宝庫で、10~13ボリもあればいい感じで食える。
個人的には南米のメルカド飯の費用対効果って低い(兄ちゃんも当たり・はずれ激しいって言ってたが)ので、極力単独のレストランにした方が満足度が高くなると思う。
そこから11ボリの店へ。
ここは簡単なサラダから
パスタ入りスープが出て、これはメルカド系よりおいしかった。
更にメインのチキン。この黒いのは豆?芋?みたいな感じで、シンプルに塩味。
パンとバナナまでつくフルコースで11ボリなら悪くないだろう。そういえば、ボリビアのAlmuerzoってジュース付かないなー。寂しい。
市場をぶらついて宿に戻り、再出発。
写真を保存していたSDカードがいっぱいになっていたので、繁華街の露店で調達。露店ってのがどうなんだ、と思いつつ。
16GBで、見たことのない「king」製が70~85ボリ、サムスン90ボリ、SONY100ボリ(ただし中国製)というこれもまた微妙なラインナップ。ソニーが90になったので買ったが、偽物だったりウィルスは入ってたらヤダよね(大丈夫だったけど)。
ムリリョ広場の国会議事堂前。
土曜日ということもあって、のんびり時間を過ごす人の姿が。
少し登ったSanto Domingoの内部。ミサの直前だろうか。人がたくさん。
更に登ったところに「ムリリョの家」の博物館がある。左がそれ。この通り、なんかオシャレ。ヨーロッパの街を模した感じ。アート系のグッズが売っていたり、オーガニックコーヒーの喫茶店もあった。店構えがイマイチなので入らなかったが。
ムリリョはボリビア独立に大きな功績を残したが、インディヘナをかくまったことでスペイン人に捕らえられ、処刑されたらしい。お前ら、ボリビアにも謝れ。土曜日の午後だからか閉館中。
ラパスには「南米一おいしいチーズケーキ」があるとか。こういうバックパッカーの煽り、もう飽きてきたな。コーヒーと合わせると1泊分の宿泊費くらいするらしい。それ日本と同じじゃん。じゃあ日本ていいじゃん、みたいなね。つーかクスコのあのチーズケーキの方が安くて絶対旨い。
ということで却下し、別の喫茶店へ。
「Torino」というホテルの1階にある喫茶店。どことなく神保町っぽい雰囲気がいい。
コーヒー6ボリ、チーズケーキ(結局食うんかい)10ボリ。
チーズケーキは甘さ控えめのチーズ感強めに、レーズンの甘さがベストマッチ。そうそう、こういう素朴なのがいいんですよ。高くてうまいのは当たり前だからね。
こうして時間を潰して戻ると、お客が入っていた。よかった!
宿を出る前に「お客第2号(前が2人組)だから」と記念撮影。
さらに後ろの壁に「何か書いていってよ」と言われる。わー初めて。出来立てならではの体験だね。
大体海外の日本人宿に行くと「愛」とか「平和」のヒッピー系メッセージがほとんどなので、これを避けようとメッセージを書き込む。
うむ、今考えてみるとくせーな。ってか英語合ってんのかな、我ながら。世界地図を意識して、右端だぞ!チョークだからいつまで残っているかわからないが、ラパスを訪れる人はチェックしてね♡
ということで、キューバ以来の宿紹介。
「The Adventure Brew Down Town Hostel」
Call Murillo y Tarija Calle Tarija 226(Booking.comに載ってるが、予約しない方が安い)
最安のドミトリーで49ボリ 朝食、バーでのワンドリンク付き
Booking.comの地図がイマイチ不正確で、その近くの階段を登る途中。の折切った通りは安飯屋街で、更に下るとスーパーやピザ屋もあるので、お勧めのエリア。
金曜日夜にはBBQパーティ開催。50ボリで食べ放題+ワンドリンク
系列の本店がターミナル近くにあり、こちらは57ボリが最低。夜遅いバスで出るなら、最終日だけこの辺りで取るのもあり。
こうしてバスターミナルまで歩き、まぁ、8時前だし特に危険もなく、バス会社へ。
前の宿出る前に予約したわけだが、90と聞いてたのに翌日買うときになって80になってビビった。他は95とか100ボリ。あんまり安いと犯罪の心配があるよね……。
この値段でも1列3席でかなり座席倒れたので、何ならこれまでよりも寝やすい!名前忘れたが、ターミナル向かって右の一番奥の会社。
さて、ジュンジさんから「ウユニ行のバスはプロの泥棒が出る」という警告、通称Jアラートが発令されている。「プロ」ってどういうことなんだ?と不安になりながら、チェーンとか使って対策。途中で客を拾うシステムだったので、少し不安が募る。どうなる第320話!
そう、さらっと書いたが、次はあの「ウユニ塩湖」。旅もクライマックスだ!
輝く自然が、我を呼ぶ!