新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第三百十八話 Bの贈り物 / 標高3650mの対決

出立137日目(通算387日目) ボリビア4日目 ラパス2日目

 

 
この宿は朝食が豪華と評判。

 

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食堂の席空いてなかったからテラスに。あとパンケーキとフレッシュジュースもあったが、たしかに、パンとコーヒーだけみたいなところも多い状況でこれはすごいかもしれない。

暑くて下に降りたけど。このあとドイツ人女性と少し話したくらい。人が多すぎるのも面倒な話だと思った。

 

さて、せっかく近いので、先にバスのチケットを取ってチェックアウト。

しかしバス移動の手間を考えるとここの方がいい気もする。高いけどな。ビールで10ボリ引いて、飯で13ボリくらい引くと32ボリで、ドミだからアレだが都会価格と考えるとそこまで高価でもない気がするし。

しかし、俺は、移動する!

 

こうして街の中央あたりまでやって来た。泊まっていたところの系列の宿で、オープンしたて。泊まっていた2人は出たようで、12人ドミに1人だけ&お客3号。つまりV3かミッチーだな。

 

人が少ないのもあって落ち着く。残りの日数を考えて、調べ物をすると、昼過ぎに宿を出た。

 

すり鉢状の街の上の方に、「El Alto」という別の街がある。昨日通ってきたところだ。朝の写真にもあった、ケーブルカーが引かれた場所で、貧困層が多くなっていくエリアだが、ここで毎週木曜日と日曜日に「泥棒市」と呼ばれる市場が立つというので、出掛けてみた。

 

ケーブルカーのレッドがそこへ向かう。3ボリと庶民の味方。

それもそのはず、コロンビアのメデジンにあったケーブルカーを参考に、街の治安改善と経済発展を目的に敷かれたもので、結構近代的な造りだ。

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街並み。手前は共同墓地の様だ。かなりの数があった。ここもやはり上に向かうほど日干し煉瓦やトタンの屋根が増えていく。

 

10分くらいか。頂上へ。途中から雨が降り出したが、若干入り込んでくるケーブルカー内。通気口からだろうが、苦笑い。

 

さて、駅を出るともう目の前見渡す限りのテント。

f:id:haruki0091:20171118002156j:plainかなりの数の店があり、その間を多くの人が行き交う。スリとかには気を付けた方がいいだろうな。

 

昼はこの辺で食べようと思っていたので、まずは腹ごしらえ。

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チチャロン(豚を油で揚げたヤツ)10ボリ。下はマテ(コーン)だ。この部分はショートパスタや芋にもできるようだ。南米入ってから多いのだが、聞き返したのにそれが出てきちゃう問題。

味はまぁ、普通。マズくしようがないといえばそうなんだが、寒いので冷えたらマズそう。

 

さて、歩くの再開!

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これは……車のパーツか。それにしても、すごいな。

泥棒市の所以はその名の通り、どこからか盗んできたものが並んでいる、とされるから。これも分捕って来てバラしたのかもしれない。

ラパスでスられたものが、ここに来たら見つかった、なんて話があるくらいだ。この人混みでスマホ盗られても、もしかしたらその日のうちに回収できるかもしれない。

 

f:id:haruki0091:20171118002317j:plain勿論、服や日用品、民芸品やDVD、電子機器、靴に食べ物にと、ウドの街よろしく、質を問わなきゃ何でもそろう。

 

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たまに見かけるミリタリーの店。まさか横流しとかは……ないよな!

 

端から端まで行くのを断念するレベルの広さ。チチャロンでは足りなかったので、他の店にも。

f:id:haruki0091:20171118002812j:plainサルチパパス、5ボリ。

南米でよく見かける庶民のおやつサルチパパスは、ソーセージ(サルチ)をフライドポテト(パパス)にのせた一品。ここでは「ご飯いる?」と聞かれて耳を疑ったが、どうもこういうことらしい。ま、そりゃ有り得ることだが、なんか面白いなぁ。

 

さて、この街にはもう一個目的があって、その時間まではまだあるのでどうしたもんかと思っていたが、そういえばパンツが一つヤバいな、と思い出し、せっかくだからダサいのを見つけて買おう!と決めて巡り出す。ゴムがダルダルでね。引っ掛かるものがあるはずなのに、ズボンと一緒にズリ落ちるんで。

 

色々巡ったが、サイズがね、なんかXL以上が多い。まぁ、そうなのかな。と思いつつ、買ったのがこれ。

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うわっ!ダサい!チェンジ、リオパルドーン!って叫びたくなる。

 

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そして街の外れにあったのが、チェ・ゲバラの像。どうも廃材の鉄を寄せ集めて作った様だ。完成度高いな、おい。ボリビア土産のTシャツにもゲバラモチーフが結構あるのだが、理由は簡単。

キューバ革命の後も中南米独立の希望に燃えるゲバラは、富と役職を辞して、ここボリビアに潜入し、再びゲリラとしての道を歩む。しかし、志半ばで捕らわれ、殺されてしまう。39歳の若さであった。

ここボリビアは、革命家チェ・ゲバラ終焉の地。遺骨は97年まで発見されなかったが、それ以降、その地への観光ツアーも存在している様だ。が、金額を見て諦めるレベルの高さ。

何にしても、キューバで追いかけ続けた彼の終焉の国に来られたことは、大変に意味があることだ。

 

さて、向かうは「チョリータレスリング」と言われるイベント。

チョリータとはインディヘナの民族衣装で、まぁ、後で画像載せるので見ればわかりますが、それを着た女性のプロレスが見られるのだ。

大学時代にプロレスサークルの試合見に行ってたけど、あれは楽しかったなぁ。というのもあったので。

日曜日しかないと聞いていたので諦めていたのだが、宿にポスターがあって木曜日もあることが判明。よっしゃラッキー!

 

取りあえずいつも開かれると噂の会場前まで移動。ちょっと甘いものをと、屋台に。

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ゼリーの上に、チーズクリームみたいなのがのったスイーツ、2.5ボリ。ペルーでも何ならその前でも見たかもしれない、定番系だが、手は出してなかったんだよね。味は上の説明で十分。他にもバリエーションがあるけど、結構腹いっぱいや。

 

そこのお母さんに聞いたら「日曜日だけだよー」とのこと。しかし事前に調べていた私は、もう一か所、会場があることを知っていたし、宿の兄ちゃんにも確認していたからあわてない。

更に進まなければいけないが、日も高いし人も多いから大丈夫だろう。

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こんな感じでマーケットになっている。ここは更に庶民向けだ。観光客の姿も全く見かけない。もとの会場から2kmはないくらいで到着。ってかよくみると、Maps.meにも載ってる。

覗いてみると、リング設営中だった。しかし始まる時間が不明。宿の兄ちゃんは17時半くらいに宿をピックアップするツアーがあるといってたから、それ以降だろうが、まだ1時間くらいある。が、歩き疲れたので隣の公園に座り、今後のプラントか練っていた。若干ビビりながら。

 

さて、変なおっさんに話しかけられたくらいで、あとは関係者の人に会え、18時半くらいから始まるのがわかった。別の人からもチケットを買え、入場。50ボリ。

早めに行ったことが功を奏し、リングの真ん前に陣取れた。なお、このチケット、トイレ2回分とお菓子とお土産が付くようだ。

 

19時半からと思っていたら、19時に審判が入ってきた。始まるのか?ゾロゾロと集まった人らは観光客ばかりで、おそらくツアーの連中だろう。慌ててスナックを取りに行くと、アレ?宿の兄ちゃんやんけ!

そうか。規模のデカい宿だと思っていたが、どうやらこの会場の仕切りは観光客用の宿(もしかしたら泊まったところ?)だな。通りで地元民いないわけだ!

しかし、ツアーの話だけ聞いて自分で来たという状況、ちょっと気まずい。 

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ポップコーンとジュース、おみやげ。ポスカと缶バッジも選べたが、前職の癖からか原価が透けて見えるものは避ける傾向のある私。ただこれもチョリータ感はあるけどプロレス感はないよね。

あと塩は自分でかけないといけなかったっぽいんだが、甲斐甲斐しく兄ちゃんが持って来てくれた&試合始まりそうだったから、すぐ席戻ってしまった。でも塩気はなきゃないでいいんだな、と知った次第。うどんのコシと同じだね。

 

さて、試合開始だ。まずは前座的に男性レスラーの試合!チョリータの試合を見に来たわけだが、もちろん男子だって大歓迎だ。

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一進一退の攻防の末、こんな感じでこっちの男性の勝利。リング外の戦いもあり、打ちっぱなしのコンクリートなのにダイブした時は、こんな観光客相手の前座の商売なのに体を張る彼らに敬意を表したくなった。

 

さて、続いてはメインのチョリータプロレスだ。

マスクマンの若い女性とチョリータ全開の少し年上の女性の試合。日本人の間では「おばちゃんプロレス=オバプロ」というセンスの欠片もない通称(なので使いません)で呼ばれているこの興業、若い子も出るのだ。

 

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しかしこの赤い女性、堂々とヌンチャク装備!そして身体検査もおざなりでレフリーが完全にグルという展開!実況は完全にスペイン語だが、流石は体で見せるプロ。言語が通じなくても状況がすべて理解できる。ゼナ先輩やってる岩田さんみたいなもんやね。

状況を察した観客からは笑いが起こり、先程の男子の試合時のレフリーが抗議するも、試合は開始。

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最初は普通に応酬が続くが、途中から凶器攻撃とレフリーまで戦いに加わる展開に!ジャック兄さんVSナックル星人&ブラックキングみたいやんけ!

あかん!姉ちゃん頑張れ!会場は完全にこんな流れに。

結構ダイナミックな技も飛び出し、レフリーもろとも抑え込んだ姉ちゃんの勝利!会場フィーバー!

 

続いての試合へ。

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この入場時の舞も結構見もの(これはその前の試合のだけど)。

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チョリータ本来はこちらなんだろうなぁ。

 

この試合も若い子とおばさまの試合。どうもそういう形式の様だが、何やら現実世界の構図みたいのが一瞬見えた。

先程のレフリーがまたやってくるが、大ブーイング。客と揉めている間にもう一人が入って来て、試合を始める。

 

悪徳レフリーもいないからか、試合は通常運行。しかし客のコーラを奪ったおばさまが毒霧攻撃!レフリーにも!

いいですねぇ、飽きさせません!場外乱闘も技もかなり練習の後が見られる。プロレスなので進行はある程度あるけど、よく出来ている。

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何だかんだ第2試合も若い子の勝利で幕を閉じた。

 

そして最終試合。

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青い若い子はまだ慣れていないような、たどたどしさが見える一方、この巨漢の女性(変な話だが)は超ベテラン感満載。入場の舞でも客の一人の手を取って、最後に熱烈なキスをかます。うわぁ、ファーストキスならトラウマだなぁ……

 

レフリーはまたしても悪徳のおじさん。まともなレフリーを蹴り出して、試合を始めてしまう。

やはり2人がかりでリンチ!『炎のキン肉マン』のサビが頭に流れる状態!ルール無視の悪の超人!まさしく超人感のあるおば様や!

 

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そこに見かねた別の若い子が妨害キック!さぁお遊びはここまでだ!とばかりの登場に、会場はヒートアップ!

最後は2人で悪行超人組を抑え込んだ!

いやー、全試合の模様を書いてしまうくらい面白かった!試合後は記念撮影タイムだ。腕が鳴るぜ!

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日本感を出した歌舞伎のポーズと、

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技掛けられてるポーズ。おばさま、嫌ですわ、地味にキマってる!

 

こうして満足して会場を出る私。ツアー組はバスで帰る様だ。これだと全部込みで90ソル。

まぁ、20時過ぎのエルアルト歩いて帰るより安全……ああっ!どうしよう!

 

この会場での試合を見学した他人様のブログでは「同じ様にケーブルカーで帰る人の波に乗ったので、特に危険はなかったです♪」みたいな感じだったが、これはアレか?いやしかし、他にも別途来た奴ら居たよな……見回すと、女子と男子の混合グループ。

男「ケーブルカーまで歩く?」

女「危険だから嫌!タクシー絶対拾う!」

ですよねー!同じ状況ならそう言うわ!

 

夜一人で歩いていたら襲われた的な外務省のページを思い出すが、まだ人通りも多い。ヤバいのは路地に一人とかのときが多いだろうから、逆に行ける!てかそもそもタクシー見かけねぇ!ということで歩きはじめる。

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すぐに大通りに。まだまだ市場が開かれ、市民は多い。いかにもな観光客的振る舞いをしなければ目立たないだろう。例えば、こうやって写真を撮るみたいな。

 

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途中でまたアルパカのミイラを売る商店がいくつか並んでいた。ということは、観光客向けの何かではなく、ガチで何かに使っているというわけだ。何だろうな。

 

ケーブルカー周辺も、まだ店を出しているところ、撤収する人で、それなりに人がいた。

とはいえ、逆に言えば泥棒市の無い日にこの辺を一人で歩いたら、流石にヤバい気がする。

 

こうして無事に乗り込んだ私。

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ケーブルカーからの夜景。しかし広い街だな、全然おさまらないぞ!

 

下に降りてからも基本人の多い道を選び、宿まで歩く。21時くらいだ。

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途中でハンバーガー購入。ばあちゃんのやっている店で、5ボリ。途中で来たおばさまも交えて、少し話す。つってもスペイン語だからわかったようなわからんようなだが。味はね、そらうまいですわ。ちょっと塩の振り方あれでしたから、その影響あったけど。

 

さて、宿に戻ってシャワーを浴びると、兄ちゃんも戻ってきた。本当に今日は客私一人&それでも「朝食、夜の1ドリンク付きで49ボリ」のためにバーが開く。なんかありがとう!

 

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まだサーバーがないのでカクテルだ。名前忘れたけど、ジントニック系。

兄ちゃんと別のスタッフの姉ちゃん、その知人の男性という感じで飲む。

兄ちゃんコロンビア人らしい。行った街の話とかビールの話で盛り上がる。

 

流石に気を遣って、そして初めて開けたろうと思って、ジャックダニエルを頼む。35→30ボリに。結局高くついてんじゃねぇかって感じだが、オープンのお祝いだし、久しぶりのウイスキーは旨い。

そこでピザを頼もうとなって、隣のピザ屋に注文。1人15ボリ。写真忘れたけど、魚介やマッシュルームも乗って、スゲー普通にうまいピザだった。普通にうまいものが食えることが衝撃。まぁ、値段はしたけどな!

 

こうして話し込みながら、この日は一人ドミトリーで眠るのだった。でも使う人間少ないから、Wifi早くてよかったわ。ようやくUPできたし。

 

さて、明日はちょっと郊外へ!

 

輝く自然が、我を呼ぶ!

第三百十七話 Bの贈り物 / 危険な渡り方

出立136日目(通算386日目) ボリビア3日目 コパカバーナ3日目~ラパス1日目

  

 

さて、朝から移動だ。8時半に来てねーと言われて早めに出たが、よく考えたらターミナルも何もないんだよなーと思っていたらもうバスは来ていた。

ほとんどの会社が13時半と17時半発だが、9時発の所をいみつけることができた。大手30ボリ、ここ25ボリで少し安いが、Wifiとかはついていない。他のがどうだか知らないけど。また、その場で乗り込むことも可能そうだが、その場合は安いのかどうかも確認していない。

ちなみにコレクティーボみたいのもあるので、そっちならどの時間でも集まり次第行けそう。安全面云々は不明。ボリビアはまだ未知の国だからねぇ。

思ったよりボロくないバスは、何故か予定より早く出発。観光客は3組、残りは現地人だが、別に満席でもなくスカスカ。いいのだろうか?

 

コパカバーナからラパスはチチカカ湖を突っ切っていくので、どちら側も景色はイイ。ただ、後述する理由で右の方がおすすめ。そして写真はなんか前回とかぶりそうなので省略ww

 

バスは途中で人を拾いつつ軽快に山道を走行。

しばらく乗って港に着くと、バスを降ろされる。ここから湖を、人とバス別々に渡ることになる。

 

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港にはマンコ・カパック。その前でカップルが写真を撮るという、意味深なシーン。いや、別に、伝説級の男と記念撮影してるだけだね。

 

先に小型のボートみたいので船を渡り、バスの到着を待つ。船は2ボリ。

f:id:haruki0091:20171117235658j:plain渡ったところでみんなが貪り食っていたこちらがISPI。なにやら技術職みたいな名前だが、コパカバーナのお魚料理専門店にもあり、これがうまいと聞いていたので、購入。10ボリ。

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ショートパスタと芋付き。軽く塩味が付いているだけなのだが、これがうまい。そこで採れたばかりの新鮮なものゆえ、ボリビアのシンプルな味付けでも支障がないのだろう。気が付けば、乗客のほとんどがこれかマスをむさぼっている状態、まぁ朝飯時だからね。

私前日に買ったパンと、エクアドルから飲む機会をうかがっていたジュース飲んじゃったから腹パンパンですわ。

 

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こんな感じで艀みたいのに乗せて輸送。うーむこれは、乗客多ければ沈みそうwwボリビア人もやっぱりふくよかな人多いし……

 

船を眺めていたら、赤子を抱えたお母さんと、手を引かれる女の子が。

水たまりの前で「渡れないから手を引いて」と言ってお母さんを困らせていたので、手を伸ばしてみたら少し照れながら手を掴んで渡った。ああ、かわいいなぁ。まぁ日本でやったら通報やろなぁ。何て世知辛い世の中だ。いや、事を起こす変態死ね。

 

そうこうしている内にみんなが待つ場所にバスが到着。なんかいい暇つぶしになったな。これ朝だからいいけど、夜だったら気をもむよね、早くしろよって。

 

バスに乗り込むと、先ほどの親子ら数人が乗車中。先に船乗り場まで行ってたんやね。

こうしてまた出発したバス。ウトウトしていたが、隣の欧米人の声で目を覚ます。気付いたときには辺りは大都会。上にはケーブルカーが通り、喧騒もすごい。おお、ラパス!思ったより進んでる!

とか思ったらここはケーブルカーで行く、上にある街だった。しばらくすると、ラパスが見えてくる。

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これが大都会ラパス!世界一の高度にある首都と言われ、標高3680mに位置する。

ま、憲法上の首都はスクレなんだが、国会議事堂をはじめとした機能はこちらにあるので、事実上の首都という訳の分からんポジションにいるわけだ。

これも南米ではたまに見たが、すり鉢状に都市が広がり、貧困層程上に行くシステムも一緒。

人口が100万人オーバーというビッグさ。高層ビルもあるが、本当に南米一の貧国なんだろうかと考えてしまう。

右側がいいと言ったのは、この写真が撮れるため。ただし、一瞬だぞ!

 

このまま中央に向かってバスは下っていく。空港の辺りで人が降りたり……って乗客の1人がトランクから下したの、さっきのISPIじゃね?しかもバケツに入った生。おお、その香りが荷物に……?

彼女が降りた後は、何やらカラカラと鉄パイプの転がるような音が聞こえる。自由だなぁ、乗客の荷物。日本では考えもしないもの持って乗り込む奴多い。大量の椅子とかね。

 

そうしてバスターミナルから2km近く離れたところでバスは停車。おおい!まだ坂の途中!

ラパスは首絞め強盗も流行する(今もかは知らんが)クライムシティ。当然、上の方が治安はよろしくない。そらお前ら現地人はいいかもしれんが!

文句を言っても始まらないので、とにかく歩こう。これが夜だったら嫌だよなぁ。まぁ、夜の便はバスターミナル着くのかもしれんが、せっかくバスターミナル横のホテルに目星を付けていたのに……。

 

しかし人通りも多く、思った以上に普通にホテルに。欧米人バックパッカーに人気だという宿。入ったらスゲーデカい!しかも人が多い!そして57ボリだから昨日までの倍!?

ま、まぁ物は試し、1日泊まろう。ということで案内されたドミもめっちゃ広い。どうももとは学校だったのを改築したと思われる。昭和の学校みたいな木の造りが、結構いい雰囲気だが、如何せん人が多くて落ち着かねぇ。ちょっと他の宿も探しつつ、観光に出掛けよう。

 

ラパスは前述の通り、事実上の首都。人口の半数以上をインディヘナが占め、南米一インディヘナの人口が多い街だ。日干し煉瓦の街並みとコロニアルな教会建築、高層ビルが立ち並ぶという、ある意味ボリビアの発展途上さや貧富の様相を表す街並みといえる。

 

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「Basilica de San Francisco」

元の建物は1549年に建てられたが、こちらは17世紀に 新たに建てられたもの。

前の広場には露店が広がっているが、この辺りは市民の人気エリアらしい。中は、また、入れない。

 

ホテルを探しながらやって来たが、なかなかみんな高いwwこんなもんなのかもしれませんなぁ。仕方ない、取りあえずメインのムリリョ広場へ。

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この広場の中央に建つ像がムリリョで、ボリビア独立の英雄だとか。ああ、そうか、コパカバーナの広場の中央にいたのもムリリョか。北朝鮮でもそうだもんね。ちょっと問題のある国だから異常に見えるだけで、どこの国だって同じことしてるんだよな。

 

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そして国会議事堂やカテドラルが建つ。背後にビルが迫るのもすごい光景だ。

どうでもいいがハトが多い。こんなに多いのにエサを売っていて、さらに増やす目論見があるのが意味不明。糞しかまかないぞ、アイツらは。

 

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中はこんな感じ。結構シンプルだな。この後別の教会も見たが、取り立てて大きな特徴はなかった。

 

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隣の建物はなんかの宮殿?色がかわいく、門番も凝っている。ヨーロッパ式だなぁ……。

 

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アイスを売っていたので購入。2ボリ。安いからいいが、よく見ていたら現地人には1.5ボリで売っていた。ボリビアはボリやがる。まぁ、気持ち量多くしてくれた気もするし、8円くらい、いいしね。

 

さて、スーパーに寄ったりしながら、大通りを渡ってお土産街へ。

ペルーと共通のものが多いが、基本的にはこっちの方がちょっと値段が上かも。さすがボリやがる。

ここで、泊まっているホテルの系列を発見。こちらの方が安い。じつは前日にオープンしたばかりとかで、まだ作業中の部屋も多い。ま、でもいいや、安いから明日こっちに移ろう。

 

さて、お土産街の一本西側に、お目当てがある。

地図上で「Wiche’s Market」つまり魔女商店となっている通りだ。

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別に普通に見えるが、手前の店に近寄ってみると……

 

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なんてこった……!アルパカ?リャマ?の子どものミイラだろうか……?

流石と言うべきなのだろうか、何に使うかも想像できないし、これ買う人がいるのかもわからない。てかどうやって作るんだ?どれくらいの頻度で売れるんだろう……と興味は尽きない。

そして、これが普通のお土産と一緒に並んでいる辺り、売ってる側のメンタル的な部分も気になるな。

 

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朝食が中途半端な時間にお腹いっぱいコースだったため、宿への帰りにホットドッグを購入。2.5ボリ。超良心的価格ww

他にもハンバーガーなどの屋台も多い。きっとボリビアの人々も気付いてるんだろうな。「ウチの国の飯、そこまでうまくないよな」って。

 

さて、妙に疲れていたので宿で休んでいたら、あっという間に日が暮れた。

治安の問題があるのであまり夜出歩きたくないが、ターミナルには近いが周辺に飯屋がないこのホテル。意を決して中心まで下る。

 

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繁華街では夜の屋台(時計とかおもちゃとか売ってる)が出て、人通りも多いので、この辺は逆に安全かもしれない。

 

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フィギュア売ってる店も。中南米はアメコミ系がかなり強いが、ここボリビアドラゴンボール以外のキャラもかなり広まっている様だ。見たこともないスーパーサイヤ人4とかいるけどな。なんだその色はww

 

結局繁華街の店は高い&路地の方はちょっと怖いので、19時半回っていたが、一か八かメルカド行ったら、やってるところがあった。そこでカルネ(肉を意味するが、牛肉の場合が多い)を頼んだ。

 

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これすごいな!今回の旅でもしかしたらトップクラスにスゲー雑なもん出てきたぞ!

山盛りのご飯に炒めた牛肉。一人暮らしの大学生が作ったんじゃねぇかみたいなビジュアルだ。

お茶の葉みたいな香りがする、シンプルな味。まぁ決してマズくはない。が、なんかこう、「お腹が満ちればいい」みたいな発想で作ってるんじゃなかろうかと問いたい。まぁ完食したけど。

そこでお金払おうとしたら、「スープいるか?」と聞かれた。今っ!?

空になったところにスープのみ。ああ、米の粘つきも取れて洗いやすくなるし、一石二鳥だなぁと感心したが、このスープもそんなにおいしくはない。でもいいんです。

ただ旨い飯を食うだけの旅行では意味がない。その国の料理の味を暴きつつ、受け入れる。そんなW的な感性を大事に……あー早く読みたいな、風都探偵!!

 

あ、これで10ボリね。ちょっとお腹痛くなった気がするが、ま、何が原因かわからんからなぁ。

 

宿に戻ると、ここの特色である、ビール1杯無料というのに乗っかる。ドラフトビール、いいよね。それにしても毎日BBQやってたり、本当にパーティ感すごいな。昨日までのシングルベッドで夢と孤独抱いてた頃と比べると、街の人混み肩がぶつかって独りぼっち的な、泣きたくなる場所が続いてるんですが、そんな私はちょっぴり大人さ。

 

明日は宿を移って、ついでに高みを目指す!

 

輝く自然が、我を呼ぶ!

第三百十六話 Bの贈り物 / チチカカの輝き

出立134~5日目(通算384~5日目)ペルー30日目 プーノ3日目~ボリビア1~2日目 コパカバーナ1~2日目

 

パソコンの不調で上げるの遅くなったよ。

 

7時発のバスということで、6時半前に宿を出る。既に外は明るく、歩いている人もいるので、特に不安なこともない。歩いて2kmもない道のりだ。

 

ターミナル使用料(微塵も浸かってないけど)1.5ソルを支払い、バスを待つ。

てっきりラパス行と一緒だと思っていたが、別のバスで、何ならこちらの方がいいバスだ。

 

さて、昼くらいには着くと聞いていた今回のバスは、「Tour Peru」さんで20ソル。左側の席にすると窓からチチカカ湖が見えると聞いていたので、前日にこれで予約していたが、乗って見ると結構ガラガラ。やはりオフシーズンなのだろう。

 

バスは少々遅れて出発。

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湖岸からついたり離れたりするが、基本的に景色はよい。

 

イミグレカードが配られるので、これを記入していくが、結構わからないと言うか、英語の訳が結構雑な気がするんだが、まぁ、地球の歩き方見れば余裕だと思っていたら、7年前とはまるで違ったでござる。当たり前だね。

 

3枚もあったので割と時間がかかってしまったが、取り立ててすることもないので、いい暇つぶしだと思う。

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車窓の風景は流れていく。雲を見ると、標高が高いことがよくわかる。なんか近いよね。さすが富士山より高いだけはある。

 

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心なしかボリビア側の方が水の透明度が高い。

 

イミグレの手前の街でトイレ休憩と両替所。イミグレでごたごたしないための配慮だろう。なかなかいい会社だ。

20ソル=40ボリビアーノ、40ドル=268ボリビアーノに。まぁ、そこまでレートは悪くないかなぁ。

 

何だかんだ3時間しないくらいでイミグレーションに。

他人様のブログだとえらく混んでいた様だが、ここでも5分くらいしか並ばなかったかな。

 

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そして国境!もちろんジャンプで越える。右に見えるのは教会。入ってすぐの所にあるなんて、何だろう、結界的な印象を勝手に受ける。ペルーに吸血鬼でもいるんだろうか。

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 入国時に使いたかったよね……

 

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日本語表記もあるが、使えないトイレ。ペルーはアレだが、ボリビアも繋がり深いんだろうか。この奥にイミグレがある。

ここも特に問題なく通過。バスが開くのを待って、乗り込む。老夫婦がえっちらおっちらと乗り込んで出発かと思ったら、コリンボーイ2人がイミグレに向かってのんきに歩いている。うんこでもしてたのだろうか。さっき行っとけよ!

 

運転手に促されて小走りに乗車。直後に発進したので、マジアイツらだけだったんだな。まぁ、5分も待ってないからいいんだけど。

 

そこから15分もしないでコパカバーナへ。てっきりバスターミナルでもあるもんだと思っていたら、路上に停車。おお、いきなりペルーとの違いを見せつけて来る!

 

下りた印象も、かなり貧しくなったイメージ。とはいえ、ペルー最初の街チクラヨでも同じことを思ったので、国境の地方の街なんてこんなもんかもしれないね。

 

宿はあらかじめ目星をつけたところへ。やはり予約していない方が安いようだ。

荷物を置いて、いざ街の散策へ!

あ、言い忘れてましたが、ボリビアはペルーよりも1時間早い。日本とは13時間差というわけだ。

そう考えると、今朝6時が既に明るかったのもうなずける。だって湖の反対側は7時なんだもの。

 

バスターミナルのある広場から、湖と反対側に進むと、巨大な教会が見えてきた。

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「Tienda de Imagenes de Iglesia」

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16世紀にここを訪れたスペイン人は、この美しい湖畔を聖地とすべく、このムーア式のカテドラルを建てたようだ。以来ここは周辺の巡礼先となり、特に8月上旬の「湖の黒い聖母祭り」や独立記念日、4月上旬にカルナバルが開催され、信者が多く詰めかけるとか。

内部は撮影禁止だが、ボリビアで最古の祭壇が置かれ、1570年代に造られた褐色のキリスト像が祀られている。

 

あ、ちなみにこの広場、アルマスではなくムリリョ広場です。

 

反対側の道を湖に向かて降りていくと、メルカドがあった。イマイチ安い所がなかったので、ここで昼飯にする。

 

入ってすぐの所のおばちゃんに呼び止められて、決める。

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スープは酸味がある、トロっとしたもの。ここではっきりとわかった。ペルーの料理は旨かったんだな、と。

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メインはこちら、ブルセーラとか言ってた気がする。なんか最近アレだな、期せずして下ネタ連呼してる気がするが、どうもインカ帝国の辺は日本語と相性が悪いな。

つまりハンバーグみたいなもので、これは結構おいしかった。芋が2種類付くのも斬新だし、何よりボリュームがすごい。これで13ボリビアーノ(1ボリビアーノ=16.4円、大体17円なので、半分にするとソルになるイメージ。つまり6.5ソルくらい)。

味はね、決してマズくはないが、ペルー後というのが良くない。

なんというか、単純な塩味とかで、出汁というか旨み成分みたいな概念が抜けている気がする。あと、机の上の辛味調味料が辛さを押さえた豆板醤って感じだ。

 

さて、腹も膨れたので、散策再開。海の方へ抜ける。この辺は観光客向けの店も多い。

実際、ラパスとプーノの中継地みたいなところなので、国境をまたいで、ボリビア各地やペルー各地に向かうために、夜行のバスを待つ人も多いのだ。ま、僕は2泊するけどね!f:id:haruki0091:20171117203502j:plain

メインの通りも土産物屋が多いのが特徴的。

 

さて、大変に狭い街なので、これでもう一通り見れてしまった。まだ14時前……。

忘れないうちに明日以降のチケットを取ろう。

翌日の朝にこの街ほぼ唯一の観光地への準備を整え、ついでに同じ会社でラパス行のバスを予約。どうも直接バス会社のオフィス、みたいな概念が無いようだ。まぁ、そもそもバスターミナルがないからね。

宿に戻る途中で、コリアンボーイズにあった。宿を探しているようだったが、金額を伝えると行きたいというので連れていく。というか君ら、調べてなかったんかい。

 

宿で情報収集して、再び街へ。といっても、パン屋でもないかなーとか軽い気持ちでもう一周したくらいだ。

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港を奥まで進んだら、レストランが。これが宿の女将さんが言っていた「マス料理を食べるならここ!」ってところか。よし、夕食は決まったな。

 

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更に進むと、湖畔に2つの像が。おそらくマンコ・カパックとママ・オクリョだろう。

……もうちょっとママ・オクリョに気を遣ってやれないものか。

 

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よくわからん顔面像も。しかも街の外れ。信仰対象としてのマンコ・カパックなんだろうが、これはなんかアレ、弄ばれてないか?

 

帰りに土産物屋を物色。当たり前かもしれないが、ほぼプーノと同じものが、同じくらいの価格で手に入る。この中の一つで、オヤジさんに「コリアン?」と聞かれて日本人だと答えると、がっしと肩を掴まれ、「日本人か!よく来た!」と店の中へ。

翻訳アプリを駆使して、いかに日本が好きかを熱弁する。

どうもドキュメンタリー番組が偶に流れているらしく、技術力や文化、教育面で非常に感心しているらしい。

ボリビアは20年は遅れている。子どもへの教育も見習って取り入れるべきだ!」とアツい。なんか今は斜陽気味っていうかもう結構ヤバいんだよねーと申し訳なくなる気分だ。

「俺は行きたいところが2つある。日本か、火星だ」というジョークもかます。なんかこう、「日本スゲー!」って番組が好きな人が聞いたら大喜びしそうな外国人である。

勿論お世辞ではなく、他の客が来ている時も会話の方に力が入っている(しかし接客も決して忘れない)辺り、ガチだね。そして真面目だ。

 

というわけで買い逃したものをここで購入。ここまで言われたらね!

 

さて、宿に戻って荷物を置いて、よい時間になったので夕食に向かう。

 

先程の湖畔の屋台街から、7番の店へ。どうもマス料理のバリエーションが多そうだった&閉まり始めた店の中で、客がいるのでまだ営業しているっぽいのがそこだったからだ。18時くらいから閉まり始めるんだな。f:id:haruki0091:20171117203937j:plain

マスのバターソテー、25ボリ。値段がそこそこするだけあって、1匹丸々、それもデカい。

そこそこといってもウロス島だと2倍近いしね。

一口食べた瞬間に広がる、ジューシーで繊細な魚の風味!うまい!うまいぞ!金額違うとはいえ、今までとはレベルが違う。

そして魚と見るや煮るか揚げるかしかしない南米料理への素晴らしいアンチテーゼになっている。「焼いた魚食いてぇえええええっ!」と常々思っていた私には、まさに渡りに船。あ、うまいこと言っちゃ……微妙に言えてないな!

 

満腹になったのに、帰りにビール買っちゃう私。いや、ボリビアビールの味も知っとかないと!

f:id:haruki0091:20171117204004j:plainボリビアビールもまぁまぁ種類があるっぽいが、今日はこちらのPASENAに。南米らしいすっきりテイストで、苦みが残るのが印象的。この街では、小が10ボリ、大が12ボリなので、地方価格かもしれないが、ペルーよりは高い。

ちなみに手前2つはボリビア生産のスナックで、インポートものより圧倒的に安い。思わず聞き返すレベル。クラッカー2ボリ、ウエハース4ボリ。

 

翌朝、港に向かうと、既に人が集まり始めていた。

いくつか船があるようで、別れて乗船。予定から20分ほど遅れて出発した。

目指すは太陽の島と月の島。この街のほぼ唯一の観光資源で、街を歩けばバスチケット化、ここへの船のチケットを売ろうと声をかけられる。基本的にどこで買っても30ボリだが、バスチケットを買ったところでは、25ボリにしてくれた。

船は8時半発と13時半発があり、プーノから来た観光客は13時半の船に乗れば、17時半に戻るので、18時半発の次の街行きのバスに間に合うようにできている。

ところが、どちらも金額は同じでも、サービスが大きく異なる。

片道1時間半かかるため、13時半発は太陽の島到着後1時間で出発してしまう。

ところが、8時半発は同じ料金で、月の島1時間、太陽の島2時間の時間がとられている。圧倒的に午前発が有利!

 

そういうわけで出港。では2つの島に着いて説明しよう。

チチカカ湖マンコ・カパックとママ・オクリョが降り立ったことは先にも述べたが、正確にはこの太陽の島がその地とされている。2人はここから旅に出て、クスコを中心としたインカ帝国を築いた、とされているのだ。つまりインカ帝国始まりの聖地。勝手にインカトレイルの身としては、行かぬわけにはいかない。

 

距離的には大したことはないが、船の速度がゆっくりのため、1時間半の時間を要する。急ぐ旅人にはイライラだが、のんびりの人間には実に心地よいクルーズだ。船の上にも出ることができる。

雲の低さと空と湖の青さで、非常に気持ちがいい。ウトウトしてしまう。やはりペルー側よりも水がきれいな気がする。

一気に月の島かと思ったが、まずは太陽の島へ。

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ここにはホテルもあるので、デカいバッグを抱えた人の姿も。

どうも人によっては月の島には行かず、ここで4時間過ごすらしい。思いのほか人が降りたためか、別の船の人員と合流。乗り換えた船で出発だ。f:id:haruki0091:20171117204129j:plain

月の島までは30分程度で着く。それにしても空が青い!

 

入島料10ボリを払って、上陸だ。f:id:haruki0091:20171117204202j:plain

まず見えてくるのがこちらの遺跡。太陽の処女の館の様だ。さすがインカ帝国。ぶれないね。

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反対サイドには神殿。花が添えられているので、今も信仰の対象なのだろう。土産物を売る女性たちの姿がある。おそらく、太陽の島と同じ、アイマラ語を話すインディヘナだと思われる。しかし土壁風になっているので、これまで見てきた遺跡とは趣が違う気がする。

ここから展望台に向かえる。

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途中から。先ほどの遺跡と、遠くアンデス山脈が見える。こうやって見るには、太陽の島より月の島の方が近くて良さそうだ。

 

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途中、リャマを連れたおじさんが。照れくさそうだったが、このリャマも荷物を運ぶ足。日本だとピンと来ないが、3000mを越えた高地では、きちんと家畜としての機能を有しているのだ。

 

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石積み越しの太陽の島。これも遺跡なのかもしれないが、羊を囲っておく場所として使われていたりするので、本当の所は不明。いやーしかし、空も湖も青い!

 

端まで行って戻ると丁度1時間くらい。いい塩梅だが、そこそこの登り階段なので、高地に慣れていないと地味に辛い気がする。

 

帰りはなぜかもう少しかかったが、続いて太陽の島。

行きと違うところに降ろされたが、目の前に遺跡あるからいいか。

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「Pilko Kaina」と地図ではなっているが、何だろうな。月の島のもだが、石の積み方がインカによく見られた、きっちりした形ではない。

 

ここから石段を登っていく。なんせ最初に寄った港まで戻らないといけないので、疲れた人もそんなこと言っていられない。まぁ、ほとんど座って船に揺られていただけだが。あれゆっくりだから酔わない点はイイよね。

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高いとこまで来た。遠く月の島とアンデス山脈、手前には小島が見える。それにしても空と湖が(以下略)

 

太陽の島の展望台を目指して歩くが、面倒な人はそのまま港へ降りていく。あっという間に振り向けばロンリネス、振り向かなくてもロンリネス状態に。慣れてます。

 

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港から40分ほどで展望台へ。よくわからん石が積まれている。

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流石は展望台とされているだけあり、360度見渡せる。絵面一緒なんで省略しますが、非常にいいですよ!

 

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帰り道、家畜だろうロバと羊の大群が道に。熱心に草を食っている。なんかアルパカもだが、普段ふわふわしたイメージがあるだけに、妙な迫力があって若干引く。

 

下っていくと、遅れてこちら側に歩いていた人らの波に合流。

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更に下っていくと、「インカの泉」が。水源不明。若返りの泉と言われているというが、実際に水は冷たくて、顔を洗うと生き返った気になるので、あながち外れていない気がする。

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港に降りると、島の案内板の傍、階段脇に例の2人の像。昨日見た、コパカバーナの像よりもママ・オクリョへの配慮が見られる。

 

乗り換え前の船員とのやり取りがふわふわしていたため、置いてかれる恐怖で若干早足になってしまったが、きちんと船は戻ってきたので(どこ行ってたんや……)、3時までは時間があった。それなら反対側の展望台に……行っても似たようなもんだったな。

この島にはレストランもあるが、高そうなのでスルー。

 

時間になって乗り込み、出港。

やたら喋るオーストラリア人のデ……女性がいて、彼女が会話の主導権を握っていたが、2週間の旅行で来ていたスペイン人が、日本に行ったことがあるという話をきいたり、南米旅行の情報交換をしたりしていた。それにしても、着くまでずっと喋っていたのだから大した女性だ。相手していたスペイン人もすごいが、これとずっと一緒の彼氏もすごい。月の島往復の船でもずっと喋っていたなぁ。喋ってもカロリーってあんまり消費されないんだね。

 

ほぼ定刻通り、16時半に港に戻る。13時半のに参加した人のブログでは不満タラタラだったが、午前からのツアーなら、かなりのんびりしたハイキングが楽しめると思う。まぁ、天孫降臨の地っぽいものは何一つないんだけどね。

 

昼を抜いていたので、メルカドの北側にある10ボリで食べられる食堂へ。

スープは米入りのタイプ。やはりペルー程のおいしさはない。

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折角なのでメインはマスにしてみた。やはり昨日と比べると小さいが、味は悪くない。素材を活かした系なので、変に手を加える必要のある料理よりいいのかもしれない。

「おばあちゃんが言っていた、手の込んだ料理ほど不味い」をこれほど実感できる国も、あまりないだろう。

 

昼飯は遅いし風に当たりすぎたのか、気怠いので、ビールを軽く飲んで終了に。

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これもボリビアのブランド。7%とストロングだが、味自体は南米のスッキリ系。クスクエナがわりと味のある感じだったので、ここでも差が見える。まぁ、国境の町だからなのか、クスクエナも普通に売っているけど。

 

さて、明日は事実上の首都・ラパスへ移動だ。「事実上」って?気になるところだが、待て次回!

 

輝く自然が、我を呼ぶ!

第三百十五話 Pのボレロ / 浮世の沙汰も

出立132~3日目(通算382~3日目)ペルー28~9日目 クスコ8日目~プーノ1~2日目

 

 

バスは8時のため、宿を7時ごろ出る。何だかんだ面白い宿だった。女の子のスタッフも楽しい奴らだったし、夜景が最高だったね。

 

さて、いよいよラストの街に向けて乗り込むのは、久しぶりのCruz del Sulさん。スペイン語表示だとプロモーション価格が表示され、通常60~70ソルのこの区間が、35ソルで席が取れた。よっしゃラッキー!とか思っていたら、チェックイントラブル、ハンズアップ!

 

予約時の記録に名前が入っていない、というのだ。スペイン語表記なので気にしていなかったが、手元の記録を見ても、確かに名前の欄は空欄。差額分の40ソルを払え、ときた。

いやいやいや、パスポートナンバーあるし、もう振り込んでるんだから個人特定できるだろ、と食い下がるが、押し問答発生。「じゃあなんで購入できたの?」が決め手となった。

そう、必要事項を記入しなければチケットは取れないはずなのだ。それ即ちこちらではなく、そちらのシステムの問題でしょ?という意味を込めたのだが、流石国内トップの優良企業、スタッフも優秀なのだろう。そこまで言わなくても察し、何とか出発に漕ぎつけた。やれやれ。

ちなみにプロモーション席はトイレの真ん前ということで、開け閉めの時臭う気もするが、こういう時慢性鼻炎で良かったと思う。気にするほどでもない。

手元のモニターで以前途中までだった映画を見ていたが、途中でモニターが作動しなくなったので、諦めて外を見る。

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クスコ~プーノ間は両都市とも高地にあるため、尾根を渡っていく区間も多い。そのため、その景観が素晴らしいという話があり、実際この区間は、途中で名所に立ち寄る観光バスも運行するほどだ。確かに、山岳地帯でも日本のそれとは違う景色が楽しめ、これはこれでいい。

 

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2時間後くらいに軽食が配られた。ディナー以外が雑なのはお約束通り。しかし朝抜いているとこれだけで14時半まではキツイなぁ。と思っていたので、パンは買ってあった。乗車の際は要検討で。

心地よい座席にウトウトしながら外を見て、時間を過ごす。

バスは多少の遅れで出発し、到着は予定の1時間遅れだった。なんかあったっけ?

 

ここから検討していた宿までは歩き。

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土曜日だからなのか、市場が立っており、野菜に果物、肉、日用品からなんでも並んでいる。街の景観的には主要都市とは違う、雑然とした印象を与えられる。

 

安いと見込んだホテルが意外にそうでもなく、結局日本人が良く泊まるホテルが、個室なのに安かった。そういうことか。

 

ホテルの名はマンコ・カパック・イン」。おいおいインまでつけちゃったよ。もうこれ完全にシチュエーション想像できちゃうよ、などと思いながら、1泊20ソルでツインの部屋に入れた。よっしゃラッキー!

 

WiFiパスワードの入力でもmancoって打つときにちょっと思うところがあるが、まぁ、そんなアホ中学生思考は放っておいて、街に出よう。

 

プーノはペルー南部、アンデス山脈のほぼ中央に位置する、標高3855mの小さな町である。そう、富士山より高い所にあるのだ。あ、皆さん、上から目線で失礼します。

 

インカの創始者マンコ・カパックが、妹のママ・オクリョと共に降臨したという伝説が残る。

ホテルの名前がそうなるのも、無理はないのだ。

そんなインカ時代の天孫降臨の地だったこの街も、スペインの占領によって先住民たちがこの地を追われてしまう。今ではインディヘナ人口の占める割合が多いことから、彼らが戻ったことがわかる。カラフルな民族衣装をまとう女性が多いのも大きな特徴だ。

 

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「Iglesia San Juan Bautista」は街の2つある広場の1つ、ピノ広場に面している。

丁度結婚式が行われており、カメラを構えたが、やめておいた。うん。

 

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広場の中央には兵隊さん?意外やマンコ・カパックじゃない。

 

ここからアルマス広場に抜ける通りがメインの様で、民芸品やレストランが並び、外国人観光客の姿も見かける。リマやクスコよりアルパカ製品が安い、と聞いていたが、よく考えたらその2都市で金額聞いてなかったので、安いか微妙なところ。ただ、売っている人らも親切なもので、素材についてはパーセンテージ含めて教えてくれたりするので、割と信頼できそうだ。

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カテドラル。

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久しぶりに中に入れた。

ペルー最後の教会はこんな感じかぁ。

とか言っているうちに日が暮れてきた。1時間遅れだからね、あっという間に夕暮れだ。

街の北東にあるスーパーを目指して歩く。線路沿いの道のレストランは安くて、脅威の3ソルの定食屋が。ホテルの近くの所も5ソルくらいだし、街の相場はそんなもんの様だ。

 

ただ、ここ数日そんなのばっかで飽きていたので、今日は奮発じゃ!

日本人にもお馴染みの中華料理屋「Chifa Shanghai」はメルカドの目の前。少し前に通りかかったら「ニーハオ」と話しかけられたので、少なくともチャイニーズ系がいるということだ、これは期待できるぞ!

中華系の出汁が体を癒すワンタンスープの後に、メインがドーン!

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炒飯と「ガーリックウイズチキン」で何かと思ったら、フライドしてガーリックな餡をかけたものだった。この餡が思いの外ガーリックで、ちょっと明日デートできないレベル。いや、予定ないけど。

しかし味は抜群で、炒飯のパラパラ加減も思わず厨房を見るレベル。さすがです。10.5ソルしたけどね。いや、日本円に換算すると350円ちょっとだから、贅沢って程でもないんだけどね。比較論ですから。

 

少し雨がぱらつき始めたが、すぐに戻れる場所に宿があってよかった。

この日は部屋でのんびりと晩酌して終えた。

 

翌朝、どうも宿が停電しているらしく、何もできないので7時半過ぎには出る。この街には行かねばならぬところがあるのだ。

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そう、チチカカ湖である。

乳首がこそばゆい名前のこの湖は、ペルーとボリビアを跨ぐ。アンデス山脈のほぼ中央、海抜3890mに位置し、面積は琵琶湖の約12倍。汽船の運行する最高地点でもあるとか。

 

まぁ、ここに着く前に客引きのおっさんにつかまったので、これは後で撮った写真なわけだが、プーノ最大の観光名所は、このチチカカ湖に浮かぶ無数の島たち。3つほど有名なところがあって、1泊2日でのツアーとかも人気なようだ。

 

しかし、最早マチュピチュ後だし、あと1月くらいだし、もうちょっと燃え尽き気味な私は、先住民族の生活に興味が持てない!ここは1ヵ所だけ、面白そうな「ウロス島」に行こうと思っていた。

英語を話せるこのおっさんに連れられて、ウロス島に行く船代(往復)10ソルと、さらに入島料5ソルを支払う。

桟橋まで向かうと、原住民のお母さんにチケットを見せるのだが、この際に入島チケットを買え、と言われた。おっさんは「もう払ったから」と強引に私を乗せてしまった。

 

うむ、まぁ、何となく予想していたが、おそらくおっさんの懐に入るんだろうな、5ソル。実際の入島料はいくらかわからないが、まぁ、いいや。なんかぼーっと見るだけだの予定が一気に話進んだし。

 

船がいっぱいになるまで待ち、出発。ここで船のおっさんから、チチカカ湖の説明が始まった。しかし声が小さい&エンジン音で全く聞こえない!仕方ないので、地球の歩き方を参考に、おそらく言っていたであろう内容をお知らせしよう。

 

チチカカ湖は前述の通り、天孫降臨の地であるとされるが、名前の由来はいくつかある。

ケチュア語で「ティティ」はピューマ(インカの神聖な動物)、「カカ」は石を意味する。

また、アイマラ語で「ティティ」はブロンズ、「カカ」は石を意味する。よって、ピューマの石とか輝く石ということになる。

一方、プレ・インカの時代には、「すべてが生まれた場所」を意味する「パカリナ」と呼ばれていたらしい。つまり、この時代からここは神聖な場所だったわけだ。

 

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しばらく進んだところで、おっさんが上のデッキに登れるというので行ってみた。

 

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景色はなかなかにいい。群生する「トトラ」と呼ばれる草たちが、「ウロス島」のキーになっているのだ。

風を切って心地が良いが、若干寒い。よく考えると標高富士山より高いんだよな。太陽が雲に隠れれば、もう寒いに決まっているのだ。

 

40分ほどでウロス島に到着。

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一面草に覆われているように見えるが、そうではない。

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実はこの島自体が、先程のトトラを駆使して作られた人工島なのだ。大小合わせて40程の島が浮いているという。

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上陸した我々に、島のおっさんが話を始めた。ちなみに、スイス人(S君)と私以外はペルー人。ツアーが一般的というからなのか。当然、ちょっと弄られる我ら。

 

さて、では仕組みをざっと紹介しよう。群生するトトラの根をひもで縛り、その上にトトラの葉つーか茎?を重ねていく。大体3mくらい積むと言っていた。これだけでびくともしない島になるのだからすごい。常に新しいものを重ねて行かないと腐ってしまうようだ。

家なんかも基本的にはトトラ。今は他の木材を使ったり、ソーラーパネルなんかもあって結構近代的な造りになっているが、ガワは基本的にトトラだ。スゲーなぁ。

約700人が生活し、大きな島には学校や教会もあるとか。

島民はウル族と呼ばれているが、純粋なウル族は既に滅び、ケチュア族アイマラ族の混血の人々が住んでいるらしい。ティッティカカ湖畔で最古の民と言われるが、正確な記録が残っておらず、インカに追われたのか、スペインに追われたのかもよくわからないとか。

 

説明が終わると、島民たちが店を広げてお土産タイムだ。というか、往復の船代だけと思っていたら、ほぼツアーじゃん。よっしゃラッキー!f:id:haruki0091:20171113095930j:plain

トトラの船のミニチュアなんかが多い。フィギュアなんかも乗っていて、案外しっかりしている。これで25ソル。「ボニート!」と叫んでいた女の子は買ってもらえたようだ。よかったね。

 

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しばらくすると、こんな感じの船で、大きめの島に移動することになった様だ。レストランや土産物屋があるらしい。

曖昧な言い方なのは、もちろんスペイン語で言われたからだ。「意味わかった?」とS君。君、笑って頷いてたけど、スペイン語わかってなかったんかい。私と同じようなことする人だな。

 

皆ドンドン乗り込んでいくが、私と彼は戸惑っている。どうやら追加料金が発生する様だが、問題はそこではない。これに乗った場合、最終的にプーノの街まで帰れるのかがわからないことだ。

追加料金渋ってる組の中に英語が話せる女の子がいて、彼女が元のボートの人に色々聞いてくれていたのだが、渋っていると思った島民が「5ソルでいいから乗りなよ」と言い出し、その移動先の大きな島からボートで帰れることが分かった。よっしゃラッキー!

 

流されるままに乗り込んだ私たち。つーかこれどうやって移動するんだろう、と思っていたら、モーターボートがやってきて、船の隙間にIN。ひもで結わえて、押し出した。まさかの文明の利器ww

 

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他にも同じような船があったぞ!

 

子どもたちも乗り込んでいたが、彼女らが歌を歌い出したようだ。ん?待てよ、それ「チューリップの花」やんけ!しかも日本語!

な、何故だ?別の船からも聞こえてくるということは私用でもないだろう。彼女たちは1階で歌ってるが、私は2階にいるからちゃんとは聞こえないことからもそれがわかる。

これは日系人が伝えたってことなんだろうが、意味わからん歌を歌っているんじゃないかな、チューリップ見かけないし……。

 

その後、女の子が上に上がって来て、ペルー人に小銭を要求。ああ、そういうことだったのか。私とS君はスルーしていった辺り「コイツ等はわからんやろな」と思っていたのだろう。合っているが、チューリップの歌をどう捉えているのか、ますます気になるところだ。

 

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さて、大きな島に到着。入り口にはコンドルとクルス・デル・インカ。これもトトラ製だ。

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島内にはコンドル系のモチーフがたくさんあり、ここでも神聖なものであることが伺える。ピューマは欠片も見かけない。

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ちなみに左の女の子が英語が話せるのだが、この後一緒に写真を撮った。な、何故?

 

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マスがいる(見えるかな?)。彼らの食糧兼観光資源ということだろう。なお、畑がある島もあるという。結構自給自足なんだなぁ。

 

ちなみに島内のレストランでは多様なマス料理が楽しめるが、20ソル前後という観光地価格で舌を巻く。いうて10時代だから食わないが、ペルー人はかなり入っていた。

島内はあっという間に見て回れるので、ベンチに腰掛けて休憩。自然、S君と話すことになる。もちろん旅の話だ。私が少し席を立ったところで、S君は別の便で来ていたペルー人学生の団体に囲まれ、記念撮影と質問攻めにあっていた。ああ、外国人と絡むのが珍しいのか。

 

落ち着いたのを見届けてから再び合流すると、「急にいなくなるからー」と苦言を呈されたww

しかしこれで終わりではなかった。私と記念撮影していた女の子らとの写真をねだられたS君。彼が席を立つと、今度は私の番だった。日本人とわかるや否や、先程のS君と同じ状態に!そ、そんなに珍しいか?先生と思われる人も一緒に質問してくるのだが、全員がスペイン語で来るので、半分想像で応えている状況。

最終的に中華料理の話になったが、寿司については聞かれなかったなぁ。

 

彼らが去り、S君らに合流すると、今度は女の子らから質問が来た。「キレイ」って日本語で何て言う?とかね、かわいいもんですよ。ただ、「韓国人との見分け方」を聞かれたときは困ったね。まぁ答えたけど。

 

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こうして11時くらいに船は出発した。

「もう充分だ。長すぎたくらいだ」とS君。2週間の旅行の彼には、少し時間がもったいなかったようだが、私はこれくらいラフでよかった。つってもあと二つの島には行かなくていいかなーってなったので、似たり寄ったりか。

 

40分で岸に戻ったが、まだ昼前か。朝から動いた&思わぬスター扱いに時間がスゲー経った気がしてたよ……

 

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港でクラシックを演奏する学生たちがいた。青空の下で聞くってのもいいもんだ。神聖な湖への捧げものだろうか。

 

さて、朝からパン1つしか食べていないので、昼飯だ。安食堂に行かねばなるまい!

 

混み合う3.5ソルの店で、スープの後に出てきたのがこちら。

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ニンニクとジャガイモの炒めとチーズフライ。またニンニクか。

どうやらチチカカの島の中には、肉を食べない住民がいるらしく、それがこれなんだろうな。

ペルーのチーズは結構塩気があるので、意外におかずになる。チーズフライだけの定食もあったのだが、これなら納得だ。

 

アルパカ製品を買おうと、市場へ。前日に民芸品売り場で聞いたよりも、やっぱり安いので、いくつか購入。

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ここの店ではお母さんたちが手編みしていた。手編みなので、逆にミックスは難しいだろうな。しかも意外に安い。やっぱりプーノで買った方がお得なのね、アルパカ製品。

 

さて、島でやることに満足した私は、翌日移動することに決め、ターミナルまで行ってチケットを購入。帰りの露店でフルーツを購入すると、もうやることがなくなった。手数料無料の銀行のATMは日曜日だからなのか使えないし、残金的にお土産も買えないし。

 

宿で今後の情報を収集し、日も暮れたので夕食へ。

 

f:id:haruki0091:20171113101724j:plain別の3.5ソルの店へ。ペルー最後がそれでいいのか、とも思うが、残金的な都合ですww

お客の5歳くらいの女の子かな?他のテーブルにちょっかい出しまくっていて、最初は遠慮がちだったけどこちらにも来て、叩いたり、手を握ってきたりでかわいかったなぁ。食うものって大切。

 

さて、明日は早いので、最後の夜を軽い晩酌でしっとりと過ごしつつ、眠りにつくのだった。

 

 

次なる国は南米最貧国ともいわれるボリビアだ。クライムの度合いも気になるところ。どうなる第315話!?

 

 

輝く自然が、我を呼ぶ!