新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第百九十九話 スタンド・バイ・H / 排水が死ぬとき!ホステルは沈没する!

出立56日目(通算219日目) ハンガリー4日目 ブタペスト4日目

 

 

この日は雨の予測もあり、翌日以降の切符の手配を午前中に済ませる。

買いに行く予定であったが、ネットでできそうということで、苦戦はしたものの、実際できてしまった。現代社会&ヨーロッパ圏、便利過ぎww

 

その後、E女史と昼食に出掛ける。

ちょっといいものを、ということで、星の本棚ことN氏から聞いた「HAXEN」へ。

 

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グヤージョスープ。

ハンガリー料理の超定番で、肉、根菜類と、パプリカ(広義のピーマン類なので、唐辛子類も含む)たっぷりの、ちょい辛スープ。これがパンによく合う!

 

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メインにハンガリーソーセージとポテトパスタのディッシュ。味が濃い目で、スモーク加減がおいしい。

ただ、量が多かった!スープとパンでもうなんなら良かった!

 

E女史にスズキの焼き物ももらったが、これもいい感じ。

が、彼女もお腹いっぱいということで、魚と肉の部分だけ食いきる。

流石はいい店、ビール含めて5,800             HUF。つっても、2,000円ちょっとなら、ま、いいか。

 

伝票でビールが抜けていることを指摘してしまう辺り、日本人的。

 

天気が良ければ出掛けようと思ったが、戻ったところで大雨に。

仕方ない、当初の予定通り、宿でS君らと映画を見る。DVDまで置いてあるのがありがたい。

 

長編映画の合間に、夕食の準備をする。

S君と、昨日のNちゃんと、昨晩来た別のN氏とで、今日もフォアグラ料理。

 

しかし、上映後にいざ準備となった時、悲劇が起こった。

 

外はバケツをひっくり返したような雨であった。

台所に入ったS君らが、壁から染みだす水に気づいた時だった。突然轟音が聞こえ、スタッフのMさんと洗面所を覗くと、天窓から大量の雨水が流れ込んでいた!た、滝っ!?

(もちろん、インターポールの捜査官ではない)

 

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これはヤバいと、外のはしごを持ち込み、既にちょっと濡れていた私が梯子を上るが、もう滝行状態。びしょびしょになりながら、一瞬びしょびしょの美女という単語が過ぎりながら、何とか封鎖。パンツまで濡れたおっさんの出来上がりである。

 

服を絞って水をかき出す作業。

 

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しかし、台所からの浸水が止まらず、水は減らない。

Mさんがオーナーと連絡を取り合う中、ブレーカーが落ちる。

台所からの浸水は、穴の開いた電灯部分を通過しており、無理もない状況だ。ついたり消えたりの中、スタッフに片足突っ込んだM君が、天窓から外に出て、排水溝をふさぐレンガを取り除くと、徐々に排水が始まり、浸水も勢いを落としていった。

天窓から戻ったM君は、天に召された神の化身の姿を見たと、顔を顰めていた。

 

ともあれ、取りあえずの危機は、廊下や一部部屋の浸水、水の滴るイイ女とロンゲを2人作ることで、一応の解決を見た。

が,漏電のためか建物全体が停電し、浸水した台所では、最早調理どころではない。

オーナーから支給された夕食代を手に、我々は一度ホテルを後にする。

 

正直、ちょっと楽しかったですけど!

あ、一応、シャワーは浴びた。神の化身スープだしね……。

 

夕食は近場のレストランへ。

 

7人で話しながら料理を待つが、待てど暮らせど来ない。

 

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ようやくきた。チキンとゴルゴンゾーラのパスタ。

これにビールを付けただけだが、ちょっと高い。しかも待たせやがって……。

中には料理の冷めた人もおり、何だかなー、という気分だった。

 

宿に戻ると、E女史が温泉から戻っていたが、彼女も大変だったらしい。

1時間ほど楽しんだところで、半地下の温泉施設には雨水が侵入。退店もできずに待たされ、サンダルをなくし、ボロボロになったらしい。

しかも偶然居合わせた日本女子たちのテンションが上がってしまい、早く帰りたいのに方々つき合わされた……と嘆いていた。食事に出た時はあまり気づかなかったが、似たように停電している店も結構あったらしい。

 

そして後に知るが、この日の雨は、ブタペストの年間降水量が20分で降った量らしい。

 

それは……無理もない……。

タイトルが次の、「大沈没!アンダンテ・ホステル最後の日!」とかにならなくてよかった。

 

ネットも使えないので、詳細は不明であったが、翌日は早朝に宿を出るため、つーかやることないので、早めに床に就くのだった……。