新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第百九十八話 スタンド・バイ・H / アンダンテ・ホリゾント

出立54~5日目(通算217~8日目) ハンガリー2~3日目 ブタペスト2~3日目

 

 

朝、受付のカワイコちゃんに別れを告げ、予約していた日本人宿、アンダンテ・ホステルへ。

前々日にそういえばあるんじゃね?と探してみたらあったのだが、日本人旅行者には有名な場所らしい。

 

着くなり、リビングにいるE女史、Aさん、S君と仲良くなり、夕飯を共同で作る、シェア飯敢行することに。

 

そうと決まれば市場まで、お散歩である。

 

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ここハンガリーは、音楽学校もあり、リストなる音楽家も生まれた音楽の街でもある。

町中にはこんな感じの像もいくつか建っている。

 

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庶民の台所的なイメージのマーケット。1階は食料品で、2階はお土産。ブルガリアのソフィアにあったのも、同じ形式だったので、東中欧のフォーマットなのかもしれない。

 

さて、今日のメニューの食材を探し回って買い物。

食材系の買物は初めてだったが、全てg数で購入になる。陽気な八百屋やアンニュイな肉屋等、千差万別だが、ハンガリー人は基本的に親切な印象を受ける。

 

途中でS君お勧めのアイス屋さんへ。

 

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ラズベリーアイスだったかな。

300HUF。皮の食感がアクセントになり、暑い日に酸味の効いたサッパリテイストが嬉しい。

テンションが上がったAさん、S君がもう一つ食べていた。

 

ホテルに戻ってビール休憩を挟み、E女史、S君とお散歩へ。

 

 

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国立オペラ劇場。

内部見学もできる。日本語のガイドもあるらしいが、今日はスルー。

 

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イシュトバーン大聖堂。

王の名を冠する、ペスト側を代表する建築物。

 

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結婚式が行われていた。新郎新婦が絵になりすぎるww

 

丁度この日、終戦記念日のため、教会で黙とうをささげる。

 

 

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国会議事堂前に、銃弾を撃ち込まれたような壁に囲まれた地下入口が。

1956とは、国会前で革命デモが行われた、ハンガリーにとって大きな意味を持つ年代の一つ。共産主義陣営によって、この時は大きな犠牲を払うに留まった。

 

 

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ドナウ川の岸に沿って、靴のブロンズが並べられている。

かつてここでユダヤ人たちが銃殺され、その死体が川に落とされたという、現場だ。

死の間際に見たドナウとその向こうのブダの景色は、我々が見るものとは異なる、哀しいものだったのだろうか。

 

思いがけず、死を憂う日となったが、宿に戻れば、調理のお時間だ。

 

買い物に向かった4人に、古参のN氏、M君、来たばかりのSちゃんを加え、シェア飯である。

 

買ってきた鴨肉で鴨雑炊と、フォアグラ、その油で炒めた野菜類である。

 

 

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何とハンガリー、フォアグラの生産量世界一で、1kg4,500HUF(2,000円ちょっと)という、お手軽なお値段でいただけるのである!

……いや、高いのか安いのかわからんが……

 

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ソテー中に溶け出し、油に変わるフォアグラ!こ、これは調理が難しい!

 

完成写真は撮り忘れたけど、うまいぞ!脂の塊だから、量はそんなにいらないけど……。

 

 

さて、時刻は21時を回り、N氏、S君、Sちゃんと一緒に、「温泉」へ向かう。

 

ハンガリーは温泉も有名で、いくつかの温泉施設がある。

 

今回訪れた場所は、夜景も有名な場所である。

現地でMちゃんも合流し、水着に着替えて中へ。

 

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他人様からもらった写真だが、中はこんな感じ。

あ、増えたら追加しますww

 

新・旧館があり、後者は150年前くらいからある部分もある。

 

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真ん中にぬるめで広いメインがあり、囲むように温度の違う湯船が4つ、サウナとミストサウナが並ぶ。

サウナは奥に行くほど温度が高くなり、ミストにはハーブが混じっているため、スパイシーな香り&燻されている気がして、さながらソーセージにされる様だ。

 

そして、お分かりのように、混浴だ!!水着見放題!!男性陣大歓喜!!やった!!

 

1時間ほど堪能し、移動。

 

新館の下はプールになっており、泳ぐことができる。

日本では真中が一番深いが、ここは奥に向かうほど深くなる。元気に泳ぎ切ったところで足がつかなくて、一瞬パニくる~。

 

新館もジャグジーなどがあり、屋上は夜景が見渡せるぬるめの風呂だ。

 

うーん、いつまでも入っていたくなるような絶景&温度だ。

橋の灯りが消える1時ごろまでのんびり眺め、下のジャグジー→旧館と温まって外に出る。

 

かなり遊べる施設で、4時間以上過ごしてしまった。これで2,000円くらいなのだから、安いものだ。

(写真はもらえ次第、UPします)

 

その後、バーでビールを飲んで、朝5時くらいにホテルに戻る。

いやー堪能した!

 

N氏曰く、バックパッカーの中には、早朝の出発に合わせ、この施設でリフレッシュし、そのままバスや電車に乗り込む、という連中もいるらしい。それは名案だ。

 

ちなみにブダペスト、バスやトラムの一部は24時間動いており、若い女の子たちが平気で歩き回るほど治安がいい。街灯も明るいし、そうなんだろうなぁ。

 

この日はそのまま就寝。

 

翌朝、Aさんは旅立ち、Sちゃんを見送り、昨晩のあまりのご飯にフォアグラ油をかけた卵かけごはんの食す。げ、激ウマ!!また食いたい!!

(ちなみに、生卵はこの後も特に腹壊さなかったぞ!)

 

そして、E女史。S君、昨夜遅くにやって来たNちゃんの4人で、ホテルののオーナー経営の「小町」という日本食レストランへ。

 

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ここで味噌ラーメン餃子セットを食す。

手打ち麺で、日本で食うものと遜色がない。つーかラーメンと味噌!!

 

毎度温度差があるのは承知だが、海外でちゃんとした日本食食べた時の感動、半端ない。

 

 

ごごはN氏指揮の下、Nちゃん、S君と、パール鍾乳洞へ。

トラムやバスを乗り継いだ、ブダ側の外れ。

最大7.2kmに及ぶ、長大なこちら、温度は10℃程度と、急に寒くなる。

ようやく長袖が役にたつ!

 

ガイド付きだが、「渡した資料の~番見てねー」という雑な感じ。

何やねん!

 

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とはいえ、涼しいし、ちょっとした冒険感も味わえる。

梯子を上る個所もあったが、Nちゃんがスカートで来る大失態。後に『グランドライン事件』と呼ばれる、大後悔の始まりである。

ちなみに私がどの順番で登ったか……もちろん言うまでもないだろう。紳士だからな!

 

 

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その後、ローマ闘技場跡を見て、

 

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ドナウ川の真ん中に浮かぶマルタ島の噴水ショーを見る。

かなりの長時間に及ぶもので、周りで水に足を付ける市民の姿も多い、憩いの場だ。

 

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刑事コロンボの像。

演者の生まれ育った町、ということの様だ。

 

Eさんも合流し、ワインバーへ。

 

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ハンガリーは世界三大貴腐ワインに選ばれる、「トカイワイン」が有名だ。

トカイに行こうと思っていたが、いいものがこの街で飲める、というので、まぁ、そこでいいか、みたいな感じになったのである。

 

ブダペストをはじめとしたヨーロッパ圏に長期滞在中のN氏、知識量が半端ない。何かあったらスタッフよりもN氏に聞くのが一番という状況で、もう星の本棚というか、フィリップ状態。

ここでEさんとNちゃんが看護師だった+男3人ということで、医療関係の、何故か下ネタが始まる。

剃毛やカテーテル何てかわいいもんだった。N氏がダンディさを崩さず、パリの話をするのとまったく同じ優雅さで下世話な質問を重ね、NちゃんとS君、私の制止を振り切って留まる事を知らない年長者たち。

 

ああ、このワインバー、ペスト側では高級ゾーンにあり、とても静かで優雅な店だ。

言葉がわからないからって、こんな普通の声で高度な下ネタが展開するなんて……。日本はおろか、ホテルに戻ってもできない!

 

1人3,000HUFくらいで、2~3杯飲み、うまいつまみも堪能した。

 

が、店を出たところで。この旅始まって以来の激しい雨に落雷!

 

ああ、神聖なる医療従事者の散々足る有り様に、神とかその辺りが怒ったのだろう。

誰かが言っていた。白衣の天使は、天使のごとき振る舞いも含めて、白衣に帰属するものだと。

神よ、彼女はもうその白衣、東洋の彼方に放り投げているんです、許してくださいよ。

 

と、彼女のせいにしたが、ま、無事に帰れてよかった。

 

夜にはTさん主催のポップコーンパーティに参加し、眠りについた。

 

日本人宿。

特に長期旅行者にとって、普通に日本語が使え、コミュニケーションが取れ、情報が集まる、貴重な場だ。

 

外国人ともっと絡めばいいのに、とたまに言われるが、もちろんしている。だが、やはり深いコミュニケーションは難しい。

同じ様に世界を旅する人たちと向き合うことは、自分やその旅、人生と向き合う貴重な体験ともなるのだ。

 

そんな訳で、もう1泊延長しますww