新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百八十一話 たったひとつのEのために / いよ虚しペダル

出立82日目(通算332日目)エクアドル8日目 バーニョス3日目

 

 

朝食はパンケーキにしてみた。膨らみ方はさすがだが、ボリュームを考えると昨日のものの方がよさそうだ。

 

さて、本日は宿で自転車を借りて滝を見に行こうと思う。

 

前日に買っていたパンにハム挟むニダ!して、あとキャベツの千切りも入れて、サンドイッチを作って持って行く。

自転車は5ドルだったか。コースを聞くが、ほぼ一本道のはず。何せ地図があやふやだからなぁ。

10時ちょっと前に出発。20kmの距離だ。

確か同じコースでバスツアーもあった。金額は同じというか、後述するがバスの方が安いは安い。

 

下り坂が圧倒的に多く、何ならスピードが出過ぎるくらいだ。

f:id:haruki0091:20170923113614j:plain

バーニョスが元々山の中なので、景色も言うことない。ちょっと曇りというか、霧が出ている点が気になるか。

 

滝が3つある、と言われていたが、最初に見た滝がMaps.me上だと2つ目とされる滝だった。

これまであったのか色々悩んだり地図を眺めたりしたが、結論としてこれは一つ目の滝だろう、ということになった。

 

f:id:haruki0091:20170923113722j:plain

ということで、こちらが第一の滝「Agoyan」である。ここにいくつものケーブルが伸び、ゴンドラと「Canopy」と呼ばれる、スーパーマン状態でワイヤーを滑走するアトラクションが楽しめる。値段を聞いたら10ドルだそうだ。

 

10ドルかー。

これが2人以上いたら、確実にやっていただろう。しかし1人だぜ……?

こんな事を言うのもアレだが、私は明るい雰囲気を装っただけの根暗だ。こんなポジティブなアトラクション、10ドルも使って、しかも1人でやって―そりゃテンションは上がるだろうが―なんて、踏み出せない。どっちでもいいけど、どうしようか状態だ。

いっそ「恐いからやりたくない」なら諦めもつくものを……という無駄な葛藤を10分くらいして、結局やめておいた。

そういうイライラをぶつけるにも、ペダルを扱ぐのはちょうどいい。

しかし、私は知らなかった。これは始まりに過ぎないと。

 

f:id:haruki0091:20170923114006j:plain

ツアーのバスが止まっていたのは、この岩の前。そういえば、バスツアーに参加した人のブログで、人の顔に見える岩がどうとか見た記憶があるが……これか?うーむ、そうだとしても、微妙というか、わざわざ降りて見るほどのもんだろうか……ツアーは行動が縛られるのが難点だよね……。

 

あ、ちなみにバスって言いましたけど、乗るのこれね。

f:id:haruki0091:20170923115804j:plain

現地のイケイケな音楽とマイクはでの音声解説があり、なんか乗ってるのが若干恥ずかしい感じ。夜はこうなって街に繰り出すのだ。!夜は余計に乗りたくないぞ!

 

 

f:id:haruki0091:20170923114220j:plain

さらにまたしても現われるCanopy等。これなんかは丸くて回っている。

もうこの後何回も見るこのワイヤー渡した光景!そう、ここはもうこれしか観光資源がないから、至る所にありまくりなのだ!

 

こうなるともう、急速にどうでもかよくなってくる。というか、やるなら最初のところが一番いい気がするな。滝に向かっていきそうな感じだし。

f:id:haruki0091:20170923114316j:plain

2番目の滝と思われるもの。なぜそういうかというと、最終目的地との間にもう一つあったからだ。一体どうなってるんだ!?

 

アトラクションを無視したからだろうか。最低でも4時間かかると言われていた最終目的地に2時間で着いてしまった。ビビッてブレーキそこそこ使っていたこと考えると、アトラクション含んでるんだろうなぁ。

改めてアプリで距離を見ても16km。時速4kmでチャリ漕ぐ奴なんかいないだろ。

 

雨が強くなる中、最終目的地の滝は入場料が必要と聞いていた。公園の様な所を通る2ドル。

f:id:haruki0091:20170923114435j:plain

濡れて砂が散っているために傾斜があると滑るつり橋を渡ると見えてくるのがこちらの滝。

f:id:haruki0091:20170923114556j:plain

「Pailon del diablo」。なぜ悪魔の名を冠するのかは知らないが、確かに大迫力。

f:id:haruki0091:20170923114735j:plain

裏側にも行けるが、滝の右に見えている通路は実はここからはいけない。あちらは下から滝を見られそうだというのに!

 

雨が収まらないので、園内のベンチでサンドイッチを頬張り、先程右側に見えていた通路を目指す。地図上で言うと、もう少し進んだところに入場口がある。

 

山に沿った道を歩いていくと、結構疲れたなーって辺で建物があり、ここで入場料を支払う。ここまで来たし、仕方ないと思わせる、絶妙な仕掛けだ。

f:id:haruki0091:20170923114849j:plain

山の景色はいい。奥からのっそりと髑髏島Ver.のキングコングが出てきそう。2019年が楽しみですな!

 

f:id:haruki0091:20170923114957j:plain

ハイ、逆サイドから。まぁ、下から見上げた写真が撮れるのはいいかもしれない。

 

こちらも裏側に回れるが、通れる道がスゲー狭い。リュックサック降ろさないといけないし、下濡れてるし、もうちょっとイラッとするレベル。

イラッとするといえば、エクアドルも自撮り女子が多い。あと、人に撮ってもらうときのポーズがやはり日本とは違い、ブロマイド撮ってるモデルさんみたいな決めッキメのポーズで、何枚も撮る。

これが通行の妨げになったり、折からの雨やら道に捨てられたゴミやらの影響でイライラしたりしているとヘイトが溜まり、思わず「テメーこの××がっ!△△のくせにそんな決めたポーズ取ってんじゃねぇ!!まず○せろっ!!」という心ない言葉を思わず吐いてしまうのだ。

幸い、彼らは一切日本語がわからないので、小声で文句言う分には支障がない。こういうときだけだね、全く言語体系が違ってよかったと思うのは。

 

f:id:haruki0091:20170923115145j:plain

話が逸れたが、下の場合はもう一つ、離れた場所から滝全体を見ることもできる。

 

さて、帰りだが、アプリでルート検索すると、大回りして「3日と10時間」と出る。そういえば、来るとき自転車レーンがあるの右側=行きのルートだけだった気がするな。

まぁ、ほぼ上り坂だから、やめといて正解のような気もするが、帰りは自転車を運んでくれる乗り物があり、2ドルだという。

その名を聞いて驚いたね。「カミオン」だから。懐かしい!

確かに壁際にベンチを設置しただけの屋根付きの小さめトラック!まさしくカミオンだ!

人が集まるまで出ないというので、しばらく待つ。でも、これ使ったらバスより高くなるよなぁ。仕方ないけど。

f:id:haruki0091:20170923115246j:plain

アイスを買ってみた。

観光地価格なのか、これで1ドルと言われた。ゲバラ!違う、チェッ!

まぁうまかったけど。久しぶりに食べるといいね、アイスも。

 

30分くらい待って5人になったところで出発。というか、行きに顔面岩の辺で抜いた奴らやんけ。滝の下から見るときに到着したっぽかったので、1時間の差が付いていたわけだが、そうなるとアトラクションに手を出していたのかもしれない。くそぅ、いいなぁ、複数は。

 

f:id:haruki0091:20170923115436j:plain

カミオンの車窓から。当然揺れるし、トンネルでは何故か滴る水がかかるしで、さすがカミオン!感を出してくる。ちなみに、貸してくれる自転車にスタンドはなく、写真のようにどこかに立てかけない場合は路上に寝かせることになる。

 

帰りはあっという間につく。

宿で部屋チェンジを命じられ、行こうとした市内のもう一つの温泉は4ドルと高いし、初日のところ行ったら「あと30分で閉まるし、夜にしたら?」と言われて諦める。もう15時半かぁ。欧米人はさらっと通した辺り、事情が分かり切ってるのかもな。

 

翌日のバスチケットを手に入れ、カフェでまったり。

やっぱり今日もできなかったドリップ等のコーヒー。そもそもできる日はあるのだろうか。

 

こうなれば、と最後に残ったチョコラテメニュー「con クリーム」を注文。2.5ドル。

f:id:haruki0091:20170923115529j:plain

思ってたより女子向けのキター!

しかし生クリームが久しぶりで、チョコレートとの相性も抜群。うめー。今日甘いもんばっかー。

まぁ、最後めっちゃ甘かったけどね……。

 

その後、メルカドに寄って食事。

f:id:haruki0091:20170923115634j:plain

今日のスープは鶏肉の結構デカい塊と、米入り。

主食が米なのに、スープにも入っているのが不思議だ。

 

メインのおかずは閉店間際だからか選べず、絵面が昨日と同じになってしまったので省略。

 

そしてお姉さんのアドバイス通り、夜に出掛けてお風呂に浸かる。

相変わらず、熱い湯に浸かる習慣のない欧米人が適当に去っていく。アイツらローマ人の誇りを忘れたのだろうか。まぁ、民族違うか。

 

今日も手が変身後の葦原さんみたいになるまで入り、エクアドル人と会話し、いい湯だなを歌って1時間半過ごす。

 

今日は滝の手前の湯も熱めだった。前回より人が少ないからだろうか。でも金曜日だぜ?

 

運動の後の甘いものと温泉は最高だが、明日は移動だ。

 

また危険度の高い都市に移動せねばならないのは忸怩たるものがあるが、次への布石だ。意を決するしかない。

 

 

命の神秘が、我を呼ぶ!!