新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百七十八話 たったひとつのEのために / 古きを訪ねて新しきも行く

出立79日目(通算329日目)エクアドル5日目 キト3日目

 

 

メキシコで再び大地震があったと聞く。

今度はプエプラとメキシコシティ。どちらも結構滞在したので、関わった人々の無事を祈るばかりである。

 

さて、この日は新市街(ノルテ)を観光しようと出掛ける。

キトに来て初めての青空が広がり、更にこれまで入れなかった教会にも入れたので、積み残しの教会群も紹介していこう。

 

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「El Monasterio de La Merced」

塔は47mあるとか。初代ゴジラより少し小さいくらいか。ブロンズの大鐘とイギリス製の時計が取り付けられている。1700年から42年間にわたって建造された。

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内部の装飾は赤いカーテン的なヤツで豪華さUP。金箔塗りの木細工だという。派手だなぁ。

 

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「Iglesia de San Agustin」

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内装は華やかな壁画で彩りがいい。かわいい感じ。

 

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「Catedral Metropolitana Quito」いわゆるカテドラル。先日デモ隊?がいたところだ。

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内部は荘厳かつ派手だが、現在は修復中だった。

 

「La Iglesia de El Sagrario」は、カテドラルと隣接。

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こちらも豪華ではあるが、壁の細工をこった形にしているので、荘厳な雰囲気だ。

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天井のドーム部分の絵もタロットカードのイラストが近いだろうか。これまで見たことのない形式だ。

 

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「Iglesia de La Compania」

内部の金の装飾がすごいらしいが、入場料5ドルはやりすぎだろ。ということで見てません。

 

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「Museo Casa de Sucre」はエクアドルを独立に導いた英雄ホセ・スクレの家を当時の調度品そのままに博物館としたところ。まぁ、見てないよね。泊まっている宿の名はここから来た様だ。

 

大統領府(前日にデモが行われていたところ)は無料で見られるというので、整理券を貰って、しばし待つ。ここではパスポートが必要になる。

 

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待ってる間にパネシージョの丘に近づいてパシャリ。

歩いて登ったという旅行者の話を聞いていたので、警官に可能か聞いたら、困ったように笑いながら「タクシーを使った方がいい」と言っていたので、行きたい方は参考まで。一応バスの路線図には行くのがあるような記載があったが……。

 

では待ち時間いっぱい、出発だ。

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入り口の門番。やはり微動だにしないが、これを見るといつもMr.ビーンを思い出す。動かないのをいいことに、いたずらしまくって一緒に写真を撮るという回だ。

 

スペイン語のコースしかないのか、特に聞かれないまま参加だったので、ほとんど言っていることがわからない。

 

よくわからん各国からの贈り物などの展示が並び、日本の輪島塗もあるが、金持ちの道楽を見せられているようで、だからどうだという感じだ。まぁ、これが出立3日目とかなら楽しめただろうが、いい加減もう飽きてきたのもあるだろう。

 

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エクアドルの民族系の衣装。こういうのはイイよね。

 

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ガンランダーみたいな悪魔的な何か。

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国旗や

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スペインの侵略を描いた壁画。こんなデカいのが大統領府にあるという点は興味深い。

他にも会議室とかも見られるが、まぁ、どこの国も似たようなもんだ。

 

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独立広場が一望できるのは大変いい。昨日まではちらほらとだったが、これだけ気候がいいと木陰でのんびりする人の数も多い。ここは憩いの場だった様だ。

 

小一時間で見学は終了。結論としては時間損した感じかな。場所が場所だけにツアー形式で勝手に動けないし、出られないしで、早く終わらんかなーと途中で思ってしまった。

こういう系が好きな人以外にはお勧めしませんなぁ。

 

さ、気を取り直して新市街に向かおう。

今日も「La Marin Central」まで行き、トローリーバスでノルテに。

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駅付近から旧市街の様子。あまり街の写真がないなあーって。晴れているし、いい感じに見える。

どこまで行けばいいのかわからんかったので、新市街の地図に載ってそうな辺まで、紫色の路線に乗って、適当なタイミングで降りる。

 

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インディヘナ・マーケットは民族衣装を扱う市場。お土産買うにはうってつけだが、オタバロの土曜市を見た後だと規模が小さく感じるレベルだ。そこそこ広いんだけどね。買い逃したものがあったり、スケジュール的にオタバロ行けない人はここで買うといいんじゃないだろうか。

 

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新市街唯一?の教会「Iglesia de Santa Teresita」。バシリカやコロンビア国境のラスラハス教会にちょっと似ている。

 

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内部は落ち着いた印象だ。

 

小腹が空いたので安食堂へ。

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ビステック2.5ドル。大体この辺がキトの安食堂のアベレージの様だ。安いと1.75のところも後に見かけたが。

硬いが、肉食っている感があって私は結構好き。ただ、これが後に足を引っ張ることになる。

 

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オシャレなカフェとして他人様が紹介していたチョコレート専門店カフェ。確かにしゃれているが、チョコがマジで高い。ちらっと味見して出てきた。

 

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このカフェが面していると言ってもいい場所がPlaza Foch。様々なレストランやカフェがあり、この辺に宿も多い。うーむ、食堂や店も多いし、この辺りは便利さで言えば旧市街よりもはるかに優れている。夜になるとバーなどもオープンし、出歩いても大丈夫な治安の良さもあるらしい。まぁ、何度も言うが、一人じゃ出歩かないよね。

 

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しばらく歩いていると「ランチ」と記載があり、「へー、ランチあるんだぁ。ランチっ!?」と足を止めたのがこちらの寿司レストラン。ああ違う、SUSHIだな。

実物はわからんが、金額は良心的か。ぱっと見エクアドル人しかいなかったけど。あと看板がかわいい。

 

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見つけたのがこちらのカフェ。やはりエクアドルはカカオ生産が産業を支えていることもあり、チョコレートが前面に出ているが、ここはコーヒーも扱っている。きちんとドリップもしてくれるようなので、入ってみた。なお、市内に数軒ある様だ。

 

店内にはチョコレートの取り扱いの他、コーヒー豆とああ、またハリオさんのコーヒーグッズが。スゲーぜ、ハリオ。自動車系、集英社の次くらいに中南米で見かけるな。

 

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ドリップコーヒー2.25ドル。

あまり出ないのだろう。マジか、みたいなリアクションで器具を引っ張り出して時間をかけてやっていた。「特別性だぜ」みたいに言われながら出される。

うむ。エクアドル製の豆で、この系列店で取り扱っているものの様だが、コロンビアに負けず劣らずの味。酸味と苦み、コクのバランスがいい。

 

Espresso系の他、ホットチョコレートがメインのメニューになり、大体3ドル前後。小さい袋に入ったオリジナル製品のチョコは3.25ドルというからそっと棚に戻し、豆も買って店を出た。

 

そして気付く。意外とやることないぞ、新市街。

地球の歩き方によると、中央銀行博物館がノルテの見どころの様だが、もう博物館はイイや。

となると、本当にすることがない。ぼーっと公園を回ったりしつつ、腹を空かせようと努力する。何を隠そう、ノルテで行きたい店があったのだ。

 

これまた他人様のブログ情報だが、何でもものすごい旨い中国料理店があるというのだ。

何を隠そうこの旅の資金を中華系食堂のバイトで貯めていたこともあり、これは是非にと思っていたのだ。しかし昼は混んでいるという情報もあったので、歩き回って閉店する17時前くらいに行けばいいや、と思っていたのだが、甘かった。新市街やることなかった……。

 

まぁ、多少腹減ったし?意を決して16時くらいに店に行く。昼食ってから3時間しか経ってないけどね。量が少なくてよかったわ。

 

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こちらの「玉面館」さんだ。中国人っぽい女性店員がいる。これは期待できるぞ!

焼き餃子がうまいというので、これとビール大を注文。

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来た!焼き餃子って中国じゃメジャーではないんだよね。日本は焼くのメインだけど。

ってことはもう実質日本料理もとい中華料理だよ!とテンション挙げながら食べる。

うぉっ!?うまい!!

にらの量が多いが、皮も割ともちもちで、私の好きな餃子の満州を彷彿とさせる。揚げたような焼き方だから少し日本とは違うが、このクオリティのものが南米で食えるとは思わなかった。しかも10個で3.5ドル!!激安!!

やはりビールとの組み合わせは最高だ。豆板醤、ラー油、ニンニクも置いてあり、すっかりテンションが上がってバクバク行く。

 

あっという間に平らげてしまい、これで終わりたくない私は追加注文。大好きな麻婆豆腐をお願いする。

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こちらがそれ。3ドル。陳健一氏が日本に持ってきた際についた優しい嘘のひき肉とにらが入っていない、正真正銘の中国の麻婆豆腐だ。そして木綿だ。しかし、これもかなりうまい。それもそのはず、中国人が作ってるからな!

ほかにも中華の一般的な料理は大体あり、大仰なヤツじゃなければほぼ3ドルで食べられる。なんて良心的な店なの!

 

しかしさすがに食いきれないので、お持ち帰り。半ライスを敷いてもらってその上に麻婆をオンする。なお、半ライスがスペイン語で伝えられず、近くにいた英語の分かるおっちゃんに訳してもらって用意してもらった。いやーおっちゃんありがとう。

 

餃子+ビール(大瓶)+麻婆豆腐+半ライスで合計9.1ドル。さっきまで2.5ドル以下で食える食堂を探していた人間とは思えない豪快な使い方をしてしまったが、大満足だ。

侑斗の言葉を借りれば「バーカ、お金はお守りじゃないんだ。使うときに使わなきゃ、意味ないんだよ!」ということだ。

 

腹ごなしに帰りは歩いていく。新市街は日本の地方都市の様な発展具合で、これといった面白みはないかもしれないが、店は充実しているように思う。まぁ、治安面はこちらの方がいいだろうけど、旧市街の方がやっぱり面白いかなぁ。シャワーが水しか出ないこと差し引けば、泥棒宿全然いいし。まぁ、朝晩冷えるからシャワーマジ苦行なんですけどね。コンドールマンが唱えてた呪文唱えながら水浴びてますからね。

 

こうしてキト最後の夜も更けていく。何だかんだ運よく危険な目には遭わなかったし、というか遭わないようにはしていましたけど、思ったより過ごしやすく、いい街だった。

 

警官がかなり多かったので、街や国を挙げて治安改善に努めているのかもしれないし、努力の成果は確実に出ているように思う。

というか、大体「在エクアドル大使館」の被害情報が「夜、街を歩いていたら~」だったので、その辺の危機管理ができていれば大丈夫なのかもしれない。

 

明日は移動日だ。いやー、もう今からワクワクしてますわ。

 

 

聖なる泉が、我を呼ぶ!