第二百三話 サウンド・オブ・A / 音・彩・都・市
出立60~1日目(通算223~4日目) オーストリア2~3日目 ウィーン2~3日目
いやー、壮絶ないびきの男居たわー。これまで会った中で5本の指に入るわー
(オーストリアの田舎の言葉で、『ついに西欧に入ってきたな』の意味)
いやー、いかがお過ごしでしょうか。
オーストリアは寒いです。日が当たらないと、パーカーほしいくらいです。
ほんじゃあ、観光行ってみよう!
さて、ウィーンの観光には、「ウィーンカード」というものがお得だ。
48時間、または72時間の市内交通機関乗り放題&各施設での割引特典ありという最強クラスのアイテムだ。
しかし、駅で買えるというから似た様な表記の48時間乗り放題券をうっかり買っちまったぜ!ぬかった!
ちなみに、差額は5€くらいのもので、1か所あたり1~2€安くなるから、もう全然観光客はウィーンカードがお勧めなのだ!いやーん!
しかし、買い直すわけにもいかないし……と思ったが、対応する箇所を見て気づいた。
ここ、行かないんじゃね?
ウィーンは大都市だ。
観光地と言うと、オペラ座や教会もあるが、博物館や美術館の類が圧倒的に多くなる。
しかし、何かもう、いろんな国で多少なりとも行ったせいもあるが、興味が湧かない。
オーストリアだからハプスブルク家のいろんなものが見られるんだろうが、そんなこと言われても、何か豪華な調度品やら、ここいらで生活してた的なものが見られるとか、そんなでしょ。
「へーすごーい、豪華―」以外の感情が浮かぶ気がしないんだよなぁ……。
というわけで、それ以外の観光地を巡ろうかww
街は完全に西欧化。
街並みもキレイだし、ゴミも滅多に見ない。
王宮前のエリザベート像。
ハプスブルクに嫁いだ、「シシィ」の愛称で親しまれる美貌の王女だ。
ちなみに、ハンガリーでは支配当時に文化を重宝し、ハンガリーを大切にしてくれたからという理由で、フランツ=ヨーゼフより人気。
王宮。
新旧立ち並んでいる。ここにシシィ博物館があり、確か20€くらいする。うん、高いんだよ。
ミヒャエル寺院。
市内にはかなりの数の教会があるが、外装も内装もかなり異なる。
ごろごろある 。京都の寺院的な意味合いかねぇ。
官庁舎。
ハプスブルクの「双頭の鷲」が鎮座。
オーストリアの建物は、どれも人物像が彫られているケースが多い。
シュテファン寺院
ウィーンの中央に建つ、ランドマーク的な寺院。
12世紀にロマネスク様式として、14~16世紀に後期ゴシック様式に改装された。
内装も派手だが、改修工事中……残念。
ペーター教会。
1701~1733年建設。
天蓋は、『聖マリアの被昇天』のフレスコ画。
夕方にはここでコンサートがあった。
小休止で、カフェ・デメルへ。
2大看板の一つ、デメルでは、4.1€で食べられる。
うまいが、感動!というレベルではない。周りのチョココーティングが砂糖入れすぎな気がする。
ただ、スゲーオシャレ。
またしてもシシィ像。人気だなぁ……。
こういう公園的な場所も多く、市民の憩いの場になっている。観光客はほぼいない。
ヴォティーフ教会。
これまた改修中。
フランツ=ヨーゼフ1世が暗殺を免れ、神の加護に感謝して弟のマクシミリアン3世の発案で1856~1879年に建設したとか。
しかし、どうも興が乗らないのである。
まぁ、ウィーンカードショックがあるにしても、だww、何か物足りない。
ザッハトルテで楽しくなったが、街が灰色なイメージなのだ。
微妙なテンションで向かったのが、バスクラティハウス。
1804年~1815年までベートーベンが暮らし、『フィデリオ』、『エリーゼのために』などが作曲された。
本当にタダのマンションの、4階にある。4€。ウィーンカードで3€。グギギ……
……何となく関係なさそうなものもあるが、ライフマスク等、本人に纏わるものもある。
そして、ここで作曲された曲が視聴できるのだ。
これを聞いた時、先ほどまでの鬱々とした気分が一気に晴れた。
景色に急に色が付いた様なイメージが流れ込んできた。
歩いた道や見た建物、そのどれもが華やかなウィーンの街としてつながったのだ。
そうか、ウィーンは音楽の街。足りなかったのは、まさに核心の部分だったのだ。
この街に住んだ作曲家が、その空気の中で生み出した曲。これ以上に音楽の街を彩るものはないだろう。
音楽に明るくない私をして、そう思わしめた。さすがは世に名声を轟かせるベートーベンである。
ちなみに、この街にはモーツァルトも滞在し、どっちかというとそっちを押している模様。
が、高いのもあってもういいかな、って……。
気分の上がった私は、持て余した時間と48時間フリーパスの強みを生かし、意味もなく街の中心地を回るトラムでグルグル。
そして、前述のペーター教会でミニコンサートを聞き、待ち合わせ場所へ。
ブタベストのアンダンテ・ホステルで一緒になった、E女史とNちゃんもこの街に来ており、夕飯を一緒に、となったのだ。
この時期、市庁舎前の広場で、映画・音楽祭なるイベントがあり、それを見に行こう、となったのである。
世界各国の料理が食えるスナックバー有、というので、そこで夕食である。
イカのグリルとビール。
これが、9+4.2€とえらく高い。円安もあるかもしれんが、これまでの国のことを考えると、震える……。あじはね、まぁ、日本の縁日の方がうまいよ!
今日はジャズの演奏の映像。
会場の市庁舎。おしゃれw城かよww
どこかでやったものが流れる。超絶テクニックだ!すごい!
が、何かこれだけなのか!?感が……そして終了。
えっ?終了っ!?
いや、面白かったけどね!
こうして彼女らに別れを告げ、宿に戻るのであった。
これは国会議事堂。
彫刻がきれいだ。
流石は音楽の都である。
道端で演奏する奴もいるし、どうやらペーター以外の寺院でも、音楽イベントが開催されているらしい。
音楽は切っても切れないんだな。
続けて翌日。
ホテル移っての諸々で、午後からの動きになったが、まぁ、前日に大体見てしまったからなぁ……
ウィーン最古の教会や
仕掛け時計を見る。
といっても、動いているのを見ていないが。
そういえばこちらの人たち、アイスクリームがすごく好きなようだ。
「寒くね?」ってときも半袖でアイス食ってたりする。
というわけで、食ってみた。
バナナ味とクッキー味。
ピンと合ってねぇーwww
意外にうまい。ザッハトルテよりうまいかもしれない。
そして、夜のフィルムフェスティバルへ。
今日はオペラだ。なぜかアメリカンオペラだが。
90分くらい見て、終わったかと思ったら、画面に「ACT2」と出たので、諦めて帰る。
明日早いからさ……
そんな訳で、次の国へ移動である。
ちなみに、ベートーベンのアパートで、よくわからんが買ったベートーベンベアが仲間に加わったぞ!
三十路のおっさんが買うとか面白すぎwwしかも10€もするしww