第百四十一話 Nにラブソングを / そして風は巡る
出立150日目 ネパール4日目 ポカラ2日目
ナマステー!
起きたら計画停電中ですよーっと。
さて、サンタナグループの例に漏れず、ここもまた、朝食付きである。
しかし、少し勝手が違う。朝食はスタッフ・もみじさんお手製の雑穀雑炊。自家製味噌なんかを使ってるっぽいんだが、これが滅茶苦茶うまい!体にいい味!気に入りました!
うーむ、スタッフや宿泊者、宿の雰囲気を見ていると、サンタナっていうより、タイのチェンマイにあった「Payaka」っぽいんだよなー。レセプションにはヘンプっぽい服とか並んでるし、オーガニックな感じがする。
適当に時間を潰してから、街へ向かう。とりあえずの散策である。
ポカラの街は、その名前の由来「Pokhari」=池の通り、湖に面している。ん?湖?まぁ、細かいことはいいんだよ!
この湖沿い=レイクサイドが街のメインを担っており、飲食店や商店が立ち並んでいる。
観光客用に特化していることもあり、土産物や素敵な雰囲気の店が多いのだ。
麻素材を使用した衣料品店や登山用具の専門店(なんせトレッキングがメインレジャーだからな!)等が立ち並び、見ていて飽きない。うーん、街までオーガニック素材を使ってくるとは。所謂ヒッピーとかも好きそうな雰囲気が、沈没者を増やす理由の一翼を担っている様だなww
しかもネパールはどうやらコーヒー文化が結構発展している様で、大々的に押し出す店が多い。かのリョウ君との旅の時を思い出させる環境整いまくりである。
あの頃に倣って、早速コーヒー屋へ。多くの店がEspressoマシーンを使っている中、いくつかフィルターコーヒーを出す店があった。
昨日から目を付けていた「Moon Dance」という店に入り、注文する。店員の動作の意味が全く分からなかったが、その理由が、やって来たものを見て明らかになる。
おい、これどうすればいいんだ。
なんか「俺コーヒー好きなんすよ」みたいな感じで頼んだら、この様だよ。スンマセン、調子に乗ってました。いきってスンマセン。本当は意識高くないんです。
取りあえず、「プレス」という器具があるって話を聞いた気がしていたので、しばらく放置してみて、意を決してカップに注いで、飲んでみる。
おお、少し酸味のする、今どきコーヒー。なかなかいい。いや、うまい。
しかしだ、この後どうすればいいんだ?ふと思ったのは、紅茶でもこういうのあったよな、というもの。それだと確か、茶葉からの必要以上の抽出を抑えるために、一気に下に押し込むはず。それか?そういう感じか?
とりあえずやってみたが、これが失敗であった。
当たり前である。これは上の方に粉があるわけで、それを一気に押し込んだら、せっかくじわじわ抽出してるのに、無理やりギューっである。
案の定、香りの死んだ、茶色い苦いお湯になってしまった。まぁ、それでも十分、その辺の寄りはうまいんだが、元が良かっただけに大失敗である。
やっといて戻らんとわかったが、原理を考えれば当たり前の結果。まぁ、同じものでも淹れ方一つでこうも違いが出るということがわかってよかった。
しかし、毎度のことながら、間違った方向への思い切りの良さは、我ながら清々しい。
じわじわと抽出しつつ、水位に合わせて押し込んでいく……そういうことなんだろう。
っていうか詳しい人教えてくれ。
ちなみにサービス料込で、200R。240円くらい。クオリティ考えれば安い。つーか、リベンジだな。
愕然としながら店を出て、街歩きを再開。適度に腹も減ってきたので、近くのローカル食堂へ入り、ダルバートを注文。200R(サービス料込)。
カレー炒めがうまかった。当たり前といえばそうなのだが、昨日のものの方が100R高いこともあり、うまかった。しかし、これはこれで値段に見合ったおいしさ。満足できる。
チャパティないのって、ちょっと寂しいなぁ。もう少し食っとけばよかったかなぁ、と早くもインドを思い出す。なんぞこれww
店を出て、観光でもすっか、ということで、フェワ湖へ。
船で湖に浮かぶ小島に渡り、ガイドブックにも載っている「バラヒ寺院」を訪れる。
おそらくヒンドゥー教の神様が祭られている。「地球の歩き方」によれば、「地母神シャクティの守護神であるアジマ神の化身とされるイノシシ」が祭られているらしい。……ややこしすぎる。
しかしなぁ、どうもピンと来ないので、寺院はさっさと見終えて、ぼーっと湖面から見えるレイクサイドと、その向こうの山を見ていた。風が実に気持ちいい。
こうやって異国の地でボーっと風に吹かれているというのは、大変旅らしくてよろしいじゃないですか、と物思いにふける。
1時間近くいてから、帰りの船に乗り込む。実質見て回ったのは15分。時間の使い方が、旅慣れてきたなww
対岸のカフェへ移動する。これまた「Organic Coffee」を表明する「am/pm」という店で、フィルターコーヒーとNY Baked Cheese Cakeをオーダー。100+250R。
コーヒーはローストが強く、まぁ、よくある味。チーズケーキはちょっと酸味が強すぎる。ちょっと残念だなー。
ここで優雅なひと時を過ごし、ホテルに戻る。時刻表上は停電時間だが、どうやら通電しているらしい。時間を見て充電を企んでいたのに、意味ねぇ。蔵書の「火の鳥」を読んでいると、タイのチェンマイ「Payaka」で一緒だった、Kさん夫妻から夕食のお誘いが。
何と昨日目撃されていたらしい。それにしても、まさかこんなところで、遭遇しようとは!是非にということで、待ち合わせ場所へ。
「Pokhala Pizza House」へ。
ここはトマトソースとチーズ以外、具を一種選べて、何と250R。
日本円には1.2倍すればいいので…というところで、安さがうかがえるだろう。
リシケシのピザもうまかったが、ここのもうまい。窯で焼いた厚めの生地が、ボリューミー。比較するとアメリカンピザスタイル、といったところか。
別れてからの旅の話をお互いにしたり、インド=宗教の国を通過しての、宗教間の変化等を話したり。タイから直接ネパールにいらしたというが、まさか再会とは。さらに、「Payaka」的なものと触れていたら、そういう人と巡り合う。呼ばれているねぇ♪
ついでに「ペンギンゲストハウス」なる所に日本人が集まっているという情報が。そっちはそっちで面白そうだなぁ……。
きっと世界のどこかで、また会うんだろうなぁ。
さてと、明日はちょっとアクティブに活動しようかな?やらないかもな!