第百八話 Iが止まらない / 食いの残らぬ過ごし方
出立118日目 インド33日目 ダラムサラ5日目
雨が上がっていた。
相変わらずの曇天だが、久しぶりに屋上からヒマラヤ方面を臨む。
朝食は昨晩買ってあったチーズマフィンとアップルマフィン。各30R。
粗めに刻んだチーズ、りんごの食感が楽しい。特にチーズは塩味も多少あって、好き。
これまでのステイ先での使用金額を考えれば、ちょっと高めだが、食う以外に金は使わないのでよしとしよう。ホテル代も安いし。
Sちゃんと英語のクラスへ。
昨日の単語の意味を復習し、センテンスを作る感じ。数少ない、頭を使うシーンだけに、貴重な時間である。
そのままN夫妻、Sちゃんと昼飯へ。
「AROMA CAFÉ」のフライドテントゥク。
豊富な種類の野菜と一緒にしょうゆベースの味付け。コシ、といっていいか微妙だが、歯ごたえのある麺(?)で食べ応えがあり、優しい味付けがほっとする。結果論だが、インドにチベタン料理があることは、日本人にとって救いである。
100R。デリーに比べると、全体的に物価はやや高めだが、ボリュームはあるので、「損をした」ということはない。
一度ホテルに戻ろうと思ったが、目と鼻の先にあるルンタへ。
ほうじ茶を飲みながら、昨日K女史に勧められた本を読み始める。
微睡んできたので、一度帰って昼寝を……と思っていたら、ぼちぼちと日本人が集まり始め、明日の確認が始まったので、そのまま参加。
で、K女史に勧められて、バナナケーキ 50Rを。
ラム酒に漬けたドライフルーツやナッツの風味と食感。生地はしっとりとしている。ヤバい。うまい。多分これまで食ったダラムサラケーキランキング1位だ。
こちら、その場にあった素材をその時漬けて作るワンオフケーキで、同じものは二度と食べれない。しかもK女史曰く食事をした方のためのデザート用に「損しない程度の利益率」で作っているため、当たり前だが同じコストで、他店で食えるものではない、らしい。
もし来た人は、多分違うものだろうが、お勧めします。
とかやっているうちに、昨日お会いしたE女史、ママさんの娘さんも加わって話が弾む。
娘さんはこっちでチベタン眼光に通う女子高生で、異文化だったり、似た様な教室内の光景を聞いたりでき、おもしろい。
しかし、どこ行っても人に恵まれている気がするなぁ。ひょっとしてあたし、引き寄せちゃってる?ありがたいことで♪
夕飯はK女史とN女史とで、「KALIMPONG RESTAURANT」へ。
マトンモモ・ハーフとマトントゥクパ。50+80R。
前者はごらんのとおり、かなり餃子型。皮が厚めで、肉汁たっぷり。ハーフでこの量だが、フルなら100R。これだけフルでも全然OK。
後者は稲庭うどんが一番イメージ近いだろうか。麺にコシはないが、優しい味のスープが嬉しい。野菜もたっぷり。肉も臭みがない、ダラムサラ仕様。特にこんな凍えそうな日には、体が温まって超イイね!
ラーメン餃子セットのイメージでチョイスしたが、日本円にして250円くらいで腹いっぱい。最高だな、おいwww
太る前の○ーりん似の女子高生と話したおかげでテンションが上がったので、帰りに高校生の必需品・スニッカーズを購入。
お会計18R → 20Rを渡す → 飴2個返って来た
貨幣経済ドコイッター( Д ) ゜ ゜!!
まぁ、インドではあるらしいが、ワシも見るのは初めてじゃー。
ホテルに戻ったところ、Sちゃんから夕飯のお裾分け。
スープとサラダを、同じドミのコリアン・Tくんといただく。
「韓国料理の方がインド料理より辛い」と言っていたので、ちょっとビビっていたが、彼女もマサラ疲れをしていたのか、優しい味であった。ありがたいことである。
……つーか、明らかに摂取カロリーが使用カロリーを上回り続けている。
雨だからいけないんだよ、うん。