新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第三百三十五話 モーター・A・ダイアリー / 悲喜を越えて行け

出立172~3日目(通算422~3日目) アルゼンチン19~20日目 メンドーサ3~4日目 ~ チリ3日目 サンティアゴ1日目

 

 酒が残る事もなく起きられた。やはりいい酒だったのだろう。

朝食後にSちゃんとAちゃんを見送り、切符を買うJ君もそれについて行った。

「いやー切符の関係で今日の夜出るわー」という彼としばらく談笑し、こちらも情報集めを……ネット遅いな。つか動かねぇ。

 

昼過ぎに諦めて外出。ボデガを思ったより巡らなかったのはイイとして、よく見たら予備の財布から600ペソも発掘してしまったのだ。

これをチリペソに替える。うーむ、メンドーサはこれまでで一番、ドル→アルゼンチンペソがいいレートで交換できた。が、これはどこでもだがアルゼンチンペソからの交換は軒並み微妙。さすがは国際的信用度の低い通貨である。

 

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中央にある公園にあった狐。なんか、どっかで見られるって聞いたな、そういえば。

 

その後、同じ部屋のフランス人(J君とは別)に勧められた、メンドーサを見渡せる丘に向かって歩き出したのだが……思ったより遠い!17時回ったのにまだ着かないぞ?!

治安のいい街とはいえ、暗くなったら嫌だし、ていうか疲れたし寝るし!

 

ということでスーパーに行ってホテルへ。丁度旅立つJ君を見送り、お料理。

 

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初日の肉と残った野菜たち。ついでにチーズも含めて。

ワインは結局行けなかった有名なボデガのもの。当然マルベック種で、あとは柄で選びましたww

これも結構おいしかったなぁ。

 

翌日、1人寂しく朝食をして、宿を出る。バスターミナルまで2.5kmくらいだ。

 

さて、これからチリのサンティアゴまで抜けるわけだが、このルートはアンデス山脈の中を通る、非常に景観のいいルートとして有名だ。道のり的に7~8時間かかるので夜行もあるのだが、こういった理由で9時発のものにした。カードが使えるところで850ペソ。あ、左側がおすすめです。

 

これが確かに面白い。

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地形にかなり違いがあって、こんな縞々模様の感じの他にもレインボーマウンテン的なものも。

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その後方に見えるのが、おそらく、南米最高峰のアコンカグアと思われる。マジでデカい。デカいのが二つ並んでいるので、もう大興奮である。

 

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壁みたいに見えますが、人工物ではなく岩盤。テーブル状になっている。

うむ、マジで面白いな、この景観。

バスの車内ではシビルウォーが流れていて、そっちも気になったが、音小さいスペイン語字幕だから、これはまたちゃんと見ればいい……いやでも気になる!

 

3時間ほどで国境に。相変わらず入国はスムーズだが、荷物の検査に時間が掛かる。お、ここの犬はちゃんと嗅ぎ回って優秀だな!

 

しかし一人ずつ荷物を開けられるといったことはなく終了。ま、マジか!

ボリビアとの国境ではあんなに手間かけたのに……。コカの扱いの違いが理由だとは思うが、妙にあっさりして拍子抜けだ。とはいってもX線検査とかはあるから生ものとかはやっぱり持ち込めないだろうけど。

 

しかしバスに乗ってからが妙に長い。これは誰かの手荷物が引っ掛かったんだろうか?だとしたらふざけた話だ。そういえば目の前に座っていた中年カップルが戻ってこない。コイツラずっと濃厚なキスシーン演じていたからイラついていたが、それで生もの持ち込んでたらカムチャッカファイヤーですな。

 

残った野菜とチーズで作ったサンドイッチは、この時までに食べきっていた。食べ物出ない、と聞いていたからだが、ちょっとしたお菓子とコーヒーは出た。アルゼンチンのバスは律儀だな。幸い、あのお菓子じゃなかったし。

 

結局2時間くらいで出発。おそらく1時間で通る想定だったのだろうから、到着は遅れるだろう。他の人のブログで「結局10時間かかった」というものもあったから、それを考えればまだマシだろう。

 

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景観は楽しいが、アルゼンチン側の方が豊富かもなー。グルグルと狭い山道を下っていく。

 

何だかんだで1時間遅れの到着。サンティアゴのバスターミナルはすぐ目の前にメトロがあるのでこれを利用。まぁ、路地で降ろされたけどね。

 

チリのメトロは混雑時と平常時、早朝・深夜時で料金が違う。17時ごろは平常時で、660ペソ(チリペソは6で割ると大体日本円)、緑の切符だ。

そう切符!アルゼンチンは頑なにカード買わそうとして来るので、そのために使わなかったが、ここは切符なのでお手頃に行ける。もちろん、チャージ式のカードもある。

 

こうして宿の前まで辿り着いた私。三段ベッドという、一番上怖そうなところの2段目に。

その下に日本人のF君がいた。日本に帰ったりしているが、合計4年もやっているという猛者で、3年くらいは自転車旅だったという。

旅先で合った日本人で「自分探し」をしている人に出会ったことはないが(多分そういう人は長旅でも日本とか、身を守れるところに行くんじゃないかな、ファッション感覚だしとか思っていたわけだが)、彼は「いやー4年も探してるのにまだ見つからないんですよねー。これもう見つからないんじゃないかなー」と言っていた。そうか、見つからんかww

言いきられると、それはそれで清々しいものである。

 

スーパーに買い出しへ。と言っても1泊なので、野菜使い切るのもきついだろう。ここ暑いから持ち歩きたくないし。

 

というわけで、肉だけ買って焼く。

っていうかですね、チリは海鮮の国だって聞いてたんです、私。ほら、海岸沿いに細長い国じゃないですか。でもね、大きいスーパーなのに魚売ってない。いや、市場があるのは知っているけど、時間的にもう閉まってるでしょう、遠いし。だから日本の感じで、生では行けなくても焼く魚くらい肉と同じように並んでるだろうと思ったら、まぁない!ブラジルの牛肉とかしかない。普段何食ってるんだ、こいつらは。

 

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そんな怒りを込めた、肉だけステーキ。

 

ま、味は落ちるね。

 

しかし、悲劇はここからだった。再びダニメニーバイト事件が発生してしまったのである!最っ悪だ……これから飛行機で長距離移動があるのに!

 

仕方なく明け方にソファーに移動した。キレイでキッチンも二つあっていい感じの所だったのだが、全て台無し。最後の最後でテンション落ちるなー。

 

もうさっさと移動しますよ!

 

海の幸が、我を呼ぶ!