第三百二十二話 モーター・A・ダイアリー / 価格と価値
出立145~6日目(通算395~6日目) チリ3日目 サンペドロ・デ・アタカマ3日目~ アルゼンチン1~2日目 サルタ1~2日目
バスは9時だったが、うっかり寝すぎてバタバタと宿を出た。
この日は金曜日で、バス会社は複数あるが、今回はGEMINI社さん。20,000ペソでスナックが2回出るらしい。他は25,000ペソとかだったかな。選択肢なかったけど。
カマラ始発なのだが、到着が遅れたり何だりで、実際の出発は9時半近く。もう一社と変わらん時間に。
前の席の奴が背もたれ倒し過ぎだろってくらい来て若干むかついたくらいで、あとは順調。体調もまずまずだ。
この区間の景色もなかなかに面白い。
いわゆるアタカマ富士もいい感じに見られる。
また塩湖だ。アタカマ塩湖へのツアーもあるというが、ここ来る人って大体ウユニ行くだろうから、メジャーじゃないだろうな。
そうこうしてるうちに国境へ。
イミグレ内はチリのデスクの隣にアルゼンチンのデスクがあり、超早い。隣のレベルがマジ隣で、以前のエクアドル~ペルー間だったかより早いと思う。
その後、荷物を担いで同じ建物内に戻り、荷物検査。つっても空港より緩いくらいのCT?で、チリとは比べ物にならない。それでも待ち時間合わせて結構かかった。
国境を過ぎてしばらくでスナックタイム。
思ったよりもたくさん入ってるじゃないか!さっき手持ちの食ったばっかだから食べないが。
カラフルな地形。これも前と同じ理由だろうな。
途中で結構な人数が降りていく。フフイをはじめとして、アルゼンチン北部も見るトコ多そう。ま、ちょっと興味薄れてきてるけど。
17時過ぎに再度スナックタイム。今回もまぁまぁの量だ。
17時半着とか聞いていたが、実際には19時半近く。明るいけど、アルゼンチンって治安良くないイメージだ。なんせ金があるから銃犯罪が起こりそう。
以前、「最貧国のボリビア在住の日本人が、アルゼンチンから帰ってくるとホッとする」という話を聞いた。なぜかといえば「ボリビアに銃を買える金のある強盗はいないから」ということだ。Hahahahahaha!!
最近の研究で、旅をしている時のドッキドキのわっくわくーは、恋をしている時と同じ脳の部分が反応しているということが分かったとか。
そう、いうなれば国境越えた初日は初デート。であれば、男の私がリードするよりほかあるまい!
荷物を降ろしているのはスタッフかと思ったら、「チップをよこせ」と言ってきた。は?何それ?てかだったら触んなよ。どうしても離しそうになかったので、手持ちで1番安い10チリペソを投げたら、他の乗客が笑っていた。初デートでこんな調子じゃアウトだな。
しかしデートだと思えば身ぎれいな格好で国境を超えるとか、緊張感を持って挑むとかそういうことにつながるから、あながちめちゃくちゃな理論じゃない気がしてきたな。ボヤボヤしてると、変なツボ買わされちゃうぞ☆
この日も目星はターミナル近くの宿。130アルゼンチンペソで、予約してくより安い。この辺は見極め難しいなー。時期的に予約しないでも入れた、って感じか。
あ、アルゼンチンペソは6倍にすると大体日本円。
カテドラルの横で両替すると言いと言われたので向かう。
暗くなってきたので前述の通りいやっちゃいやだが、若い娘さんも歩いている。南米でもこの辺りは22時くらいから夕食を取るような文化らしいので、そういう意味ではまだ大丈夫な時間なのかもしれない。
ちゃんとした銀行は閉まっていたが、個人で両替している人がいたので両替。
アプリ上では悪いレートではなかったが、あとで銀行のレートを見るに、損したかも。
アルゼンチンペソはつい数年前まで闇レートが存在していたくらい信用度が低い(いつ経済破綻するか、国民も信用していない)ため、米ドルの価値が高いのだ。銀行手数料も高いので、エクアドル辺りでおろしてくるのがいいのだが、大荷物を持った奴を狙った強盗が首都では多いというし、結構悩みどころだ。ま、どのみちいつかはおろさないと持たんだろう。
さて、闇レートの廃止は新しい大統領の誕生で実施されたらしいが、それに伴って急激にインフレも発生という、旅行者には大変ありがたくない状況が起こっているとか。
「この国はワインと牛肉以外高い」という、もうステーキ食ってワイン飲むしかないじゃんみたいな、まぁ私にはありがたい感じなので、さっそくスーパーへ。
なんというか……野菜スペースが、少なすぎる……
写真撮ってもわかりづらいは位置なので説明すると、日本でいう、お菓子コーナー(和菓子除く)みたいな、主要じゃないワンコーナー分くらいしかない。どうやらアルゼンチンの人らは野菜はあまり食べず、「マテ茶に絶大な信頼を寄せている」らしい。食育って大事だなぁ。
とはいえ、当初の目的のものを買って宿へ。
キッチン微妙だったが、肉焼くくらいはできた。
ワインと肉(とたまねぎ)で大体600円くらいなんだから、お得といえる。日本の感覚で赤いまま食べちゃったけど、まぁ、そんなに乱れなかったな。そんなに。
食べてる途中で違和感あって調べたら豚肉だったけどね。つい「bif」ってあったから牛だと思ってたけど、英語じゃねぇんだわ。
翌朝、朝食付きでパンとシリアルだがこれをモサモサして、ダラダラとブログ更新して……とかやってるうちに昼になったので、出掛ける。
この国では物価が絶望的なので、さて安いもの食えるのか……
とか思っていたら公園に屋台があり、みんな食べてるので注文。
スーパーパンチという、平たく言うとホットドッグ。10ペソなので、60円くらい。
セントロの辺のレストランは安くて100ペソとかする。
先に翌日のツアー申込に。いくつか回って、決定。ま、大体足並みそろった価格だった。
さて、次のバスの金も要るので再び両替商を探したが、銀行は土曜日ということで休み。闇商人もあまりレートよくなさそう。参ったなぁ。
おっといけない。サルタの街について。
標高1190mにある、周囲を山に囲まれた町で、1582年にボリビアから南下してきたスペイン人によって建設されたコロニアル都市。ペルー・ボリビアの銀やチリ・アタカマの鉱物を首都ブエノスアイリスへ運ぶ中継地として栄えたようだ。
7月9日広場中央の像。なにかはわからないが、鳩まみれで威厳はないな。
カテドラル。
1858年建造の、比較的新しい建物だが、内部には1592年にスペインから贈られた「奇跡のキリスト像」と「黄金のマリア像」が祭られているらしい。
らしいということは、つまり例によって見られていない。が、もうなんでもいい。飽きた。
いや、それよりも、お前そんな色だったのか、カテドラル。
サンフランシスコ教会もかなり派手。レジェンドマジレッドみたいな配色。
内部はそうでもないのになぁ。
一応メルカドでも行ってみるか、と歩き出したものの、目指すべきところと間違えて3kmくらい先の所に行ってしまった。
その辺りはかなてり治安悪そうだったので、皆地図のチェックは慎重になww
しかしあれがこの街の現実なんだろうなぁな。50ペソのレストランとかあったし。
さて、両替する前にバスの金額調べとく必要あるだろ、とターミナルにとやって来た私。
目指すはパラグアイのアスンシオンというところで、アルゼンチン側の国境の街クロリンダまでバスで行けばいいわけだ。
しかし、金額聞いてびっくり。
夜行バスの旅になるのだが、10,000円オーバーなのだ。お、思ったより高い!
ちょっとした夕食も付くというが、それにしても高い。
ジュンジさんが「アルゼンチンはバスが高いから」と言っていたが、ここまでとは……。もうカード払いしか手はないな。他に手はないもんかとネットで調べに宿まで帰ったが、うーむ、微妙。宿の兄ちゃんに聞いてみたが、詳しくはターミナルに行くしかない、と言われる。そりゃそうだ。
兄ちゃん曰く、「アルゼンチンの物価の上がり方はやばい。数年前はもっと安かった。みんな外に出ていく」ということで、確かに数年前のブログ、つーか1年前のですらもっと安い。くそー、肉とワイン安ーいとか浮かれてる場合じゃなかった!
取りあえずこの日は寝かせて(社会人時分から成長してない)、夕食の買い物へ。
ハイ、今日こそ牛肉。いうて豚とほとんど値段変わらない。
ビールは1Lで40ペソ、初回は瓶のデポジットで+12ペソくらい。このデポジット、南米ほとんどの国であるからめんどくさい。ま、缶を買えってことか。でもやっぱ牛肉にはワインの方が合うなぁ。
翌日はツアーに参加する。体調はだいぶいいが、どうなることやら
輝く自然が、我を呼ぶ!