新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第三百十七話 Bの贈り物 / 危険な渡り方

出立136日目(通算386日目) ボリビア3日目 コパカバーナ3日目~ラパス1日目

  

 

さて、朝から移動だ。8時半に来てねーと言われて早めに出たが、よく考えたらターミナルも何もないんだよなーと思っていたらもうバスは来ていた。

ほとんどの会社が13時半と17時半発だが、9時発の所をいみつけることができた。大手30ボリ、ここ25ボリで少し安いが、Wifiとかはついていない。他のがどうだか知らないけど。また、その場で乗り込むことも可能そうだが、その場合は安いのかどうかも確認していない。

ちなみにコレクティーボみたいのもあるので、そっちならどの時間でも集まり次第行けそう。安全面云々は不明。ボリビアはまだ未知の国だからねぇ。

思ったよりボロくないバスは、何故か予定より早く出発。観光客は3組、残りは現地人だが、別に満席でもなくスカスカ。いいのだろうか?

 

コパカバーナからラパスはチチカカ湖を突っ切っていくので、どちら側も景色はイイ。ただ、後述する理由で右の方がおすすめ。そして写真はなんか前回とかぶりそうなので省略ww

 

バスは途中で人を拾いつつ軽快に山道を走行。

しばらく乗って港に着くと、バスを降ろされる。ここから湖を、人とバス別々に渡ることになる。

 

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港にはマンコ・カパック。その前でカップルが写真を撮るという、意味深なシーン。いや、別に、伝説級の男と記念撮影してるだけだね。

 

先に小型のボートみたいので船を渡り、バスの到着を待つ。船は2ボリ。

f:id:haruki0091:20171117235658j:plain渡ったところでみんなが貪り食っていたこちらがISPI。なにやら技術職みたいな名前だが、コパカバーナのお魚料理専門店にもあり、これがうまいと聞いていたので、購入。10ボリ。

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ショートパスタと芋付き。軽く塩味が付いているだけなのだが、これがうまい。そこで採れたばかりの新鮮なものゆえ、ボリビアのシンプルな味付けでも支障がないのだろう。気が付けば、乗客のほとんどがこれかマスをむさぼっている状態、まぁ朝飯時だからね。

私前日に買ったパンと、エクアドルから飲む機会をうかがっていたジュース飲んじゃったから腹パンパンですわ。

 

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こんな感じで艀みたいのに乗せて輸送。うーむこれは、乗客多ければ沈みそうwwボリビア人もやっぱりふくよかな人多いし……

 

船を眺めていたら、赤子を抱えたお母さんと、手を引かれる女の子が。

水たまりの前で「渡れないから手を引いて」と言ってお母さんを困らせていたので、手を伸ばしてみたら少し照れながら手を掴んで渡った。ああ、かわいいなぁ。まぁ日本でやったら通報やろなぁ。何て世知辛い世の中だ。いや、事を起こす変態死ね。

 

そうこうしている内にみんなが待つ場所にバスが到着。なんかいい暇つぶしになったな。これ朝だからいいけど、夜だったら気をもむよね、早くしろよって。

 

バスに乗り込むと、先ほどの親子ら数人が乗車中。先に船乗り場まで行ってたんやね。

こうしてまた出発したバス。ウトウトしていたが、隣の欧米人の声で目を覚ます。気付いたときには辺りは大都会。上にはケーブルカーが通り、喧騒もすごい。おお、ラパス!思ったより進んでる!

とか思ったらここはケーブルカーで行く、上にある街だった。しばらくすると、ラパスが見えてくる。

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これが大都会ラパス!世界一の高度にある首都と言われ、標高3680mに位置する。

ま、憲法上の首都はスクレなんだが、国会議事堂をはじめとした機能はこちらにあるので、事実上の首都という訳の分からんポジションにいるわけだ。

これも南米ではたまに見たが、すり鉢状に都市が広がり、貧困層程上に行くシステムも一緒。

人口が100万人オーバーというビッグさ。高層ビルもあるが、本当に南米一の貧国なんだろうかと考えてしまう。

右側がいいと言ったのは、この写真が撮れるため。ただし、一瞬だぞ!

 

このまま中央に向かってバスは下っていく。空港の辺りで人が降りたり……って乗客の1人がトランクから下したの、さっきのISPIじゃね?しかもバケツに入った生。おお、その香りが荷物に……?

彼女が降りた後は、何やらカラカラと鉄パイプの転がるような音が聞こえる。自由だなぁ、乗客の荷物。日本では考えもしないもの持って乗り込む奴多い。大量の椅子とかね。

 

そうしてバスターミナルから2km近く離れたところでバスは停車。おおい!まだ坂の途中!

ラパスは首絞め強盗も流行する(今もかは知らんが)クライムシティ。当然、上の方が治安はよろしくない。そらお前ら現地人はいいかもしれんが!

文句を言っても始まらないので、とにかく歩こう。これが夜だったら嫌だよなぁ。まぁ、夜の便はバスターミナル着くのかもしれんが、せっかくバスターミナル横のホテルに目星を付けていたのに……。

 

しかし人通りも多く、思った以上に普通にホテルに。欧米人バックパッカーに人気だという宿。入ったらスゲーデカい!しかも人が多い!そして57ボリだから昨日までの倍!?

ま、まぁ物は試し、1日泊まろう。ということで案内されたドミもめっちゃ広い。どうももとは学校だったのを改築したと思われる。昭和の学校みたいな木の造りが、結構いい雰囲気だが、如何せん人が多くて落ち着かねぇ。ちょっと他の宿も探しつつ、観光に出掛けよう。

 

ラパスは前述の通り、事実上の首都。人口の半数以上をインディヘナが占め、南米一インディヘナの人口が多い街だ。日干し煉瓦の街並みとコロニアルな教会建築、高層ビルが立ち並ぶという、ある意味ボリビアの発展途上さや貧富の様相を表す街並みといえる。

 

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「Basilica de San Francisco」

元の建物は1549年に建てられたが、こちらは17世紀に 新たに建てられたもの。

前の広場には露店が広がっているが、この辺りは市民の人気エリアらしい。中は、また、入れない。

 

ホテルを探しながらやって来たが、なかなかみんな高いwwこんなもんなのかもしれませんなぁ。仕方ない、取りあえずメインのムリリョ広場へ。

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この広場の中央に建つ像がムリリョで、ボリビア独立の英雄だとか。ああ、そうか、コパカバーナの広場の中央にいたのもムリリョか。北朝鮮でもそうだもんね。ちょっと問題のある国だから異常に見えるだけで、どこの国だって同じことしてるんだよな。

 

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そして国会議事堂やカテドラルが建つ。背後にビルが迫るのもすごい光景だ。

どうでもいいがハトが多い。こんなに多いのにエサを売っていて、さらに増やす目論見があるのが意味不明。糞しかまかないぞ、アイツらは。

 

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中はこんな感じ。結構シンプルだな。この後別の教会も見たが、取り立てて大きな特徴はなかった。

 

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隣の建物はなんかの宮殿?色がかわいく、門番も凝っている。ヨーロッパ式だなぁ……。

 

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アイスを売っていたので購入。2ボリ。安いからいいが、よく見ていたら現地人には1.5ボリで売っていた。ボリビアはボリやがる。まぁ、気持ち量多くしてくれた気もするし、8円くらい、いいしね。

 

さて、スーパーに寄ったりしながら、大通りを渡ってお土産街へ。

ペルーと共通のものが多いが、基本的にはこっちの方がちょっと値段が上かも。さすがボリやがる。

ここで、泊まっているホテルの系列を発見。こちらの方が安い。じつは前日にオープンしたばかりとかで、まだ作業中の部屋も多い。ま、でもいいや、安いから明日こっちに移ろう。

 

さて、お土産街の一本西側に、お目当てがある。

地図上で「Wiche’s Market」つまり魔女商店となっている通りだ。

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別に普通に見えるが、手前の店に近寄ってみると……

 

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なんてこった……!アルパカ?リャマ?の子どものミイラだろうか……?

流石と言うべきなのだろうか、何に使うかも想像できないし、これ買う人がいるのかもわからない。てかどうやって作るんだ?どれくらいの頻度で売れるんだろう……と興味は尽きない。

そして、これが普通のお土産と一緒に並んでいる辺り、売ってる側のメンタル的な部分も気になるな。

 

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朝食が中途半端な時間にお腹いっぱいコースだったため、宿への帰りにホットドッグを購入。2.5ボリ。超良心的価格ww

他にもハンバーガーなどの屋台も多い。きっとボリビアの人々も気付いてるんだろうな。「ウチの国の飯、そこまでうまくないよな」って。

 

さて、妙に疲れていたので宿で休んでいたら、あっという間に日が暮れた。

治安の問題があるのであまり夜出歩きたくないが、ターミナルには近いが周辺に飯屋がないこのホテル。意を決して中心まで下る。

 

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繁華街では夜の屋台(時計とかおもちゃとか売ってる)が出て、人通りも多いので、この辺は逆に安全かもしれない。

 

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フィギュア売ってる店も。中南米はアメコミ系がかなり強いが、ここボリビアドラゴンボール以外のキャラもかなり広まっている様だ。見たこともないスーパーサイヤ人4とかいるけどな。なんだその色はww

 

結局繁華街の店は高い&路地の方はちょっと怖いので、19時半回っていたが、一か八かメルカド行ったら、やってるところがあった。そこでカルネ(肉を意味するが、牛肉の場合が多い)を頼んだ。

 

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これすごいな!今回の旅でもしかしたらトップクラスにスゲー雑なもん出てきたぞ!

山盛りのご飯に炒めた牛肉。一人暮らしの大学生が作ったんじゃねぇかみたいなビジュアルだ。

お茶の葉みたいな香りがする、シンプルな味。まぁ決してマズくはない。が、なんかこう、「お腹が満ちればいい」みたいな発想で作ってるんじゃなかろうかと問いたい。まぁ完食したけど。

そこでお金払おうとしたら、「スープいるか?」と聞かれた。今っ!?

空になったところにスープのみ。ああ、米の粘つきも取れて洗いやすくなるし、一石二鳥だなぁと感心したが、このスープもそんなにおいしくはない。でもいいんです。

ただ旨い飯を食うだけの旅行では意味がない。その国の料理の味を暴きつつ、受け入れる。そんなW的な感性を大事に……あー早く読みたいな、風都探偵!!

 

あ、これで10ボリね。ちょっとお腹痛くなった気がするが、ま、何が原因かわからんからなぁ。

 

宿に戻ると、ここの特色である、ビール1杯無料というのに乗っかる。ドラフトビール、いいよね。それにしても毎日BBQやってたり、本当にパーティ感すごいな。昨日までのシングルベッドで夢と孤独抱いてた頃と比べると、街の人混み肩がぶつかって独りぼっち的な、泣きたくなる場所が続いてるんですが、そんな私はちょっぴり大人さ。

 

明日は宿を移って、ついでに高みを目指す!

 

輝く自然が、我を呼ぶ!