第二百九十四話 たったひとつのEのために / 海底Go!Go!Go!
出立99日目(通算349日目)エクアドル25日目 ガラパゴス15日目 サンクリストバル島5日目
曇っていたし、筋肉痛もあったので、結局ツアーは見送った。
さて、パンとハーブティで始める一日がすっかり型にはまった。パンはね、結構安いんですよ。やっぱり自前でやってるからなのか。
さて、昨日のツアー会社にシュノーケル道具を借りたらいくらか聞いていたので、今日はよさげだったポイントで潜ってみようかな。
マスクだけ、ヒレだけなら3ドル。2つなら5ドルだが、まぁ、遠くまで行く気はないので、マスクだけ借りて出掛ける。
このタイミングではいい感じに日が出てきていたのだが、どうも雲が多くてちょいちょい隠れる。出てる時といない時とで気温の差が激しい。
ガラパゴス諸島は赤道近くにありながら、南極辺りから寒流が流れてくる影響で、風は冷たい。これが朝夕の気温を下げているわけだが、今日はそれをストレートに感じる。
マン海岸。街から少し歩くと、比較的泳ぎやすい場所に出る。その土地柄から地元民も多く、ついでにやっぱりアシカも多い。
ちらっと潜ってみたが、近場でもかなり魚がいて、砂浜にもかかわらず、かなりよく見える。やっぱり素の透明度が違うよね。
ここから2日目に行った、ダーウィンベイのポイントへ。
うーむ、やはりキレイだ。
昨日のガイドさんは午後の方がいいといっていたが、何となく理由がわかる。引き潮で岩が露出している。
とはいえ人も多いので、早速潜る。あ、写真ないですが。
遠浅な感じだが、岸から20mも離れたところで、ウミガメに遭遇!取り立てて逃げるでもなく、悠然と泳いでいるので、それについて周りを泳ぐ。
昨日見たアシカのように激しく早く動かない分、追跡はしやすく、ゆったりとした様子に思わず和む。
岩にくっついた海藻やコケを食べる様もじっくり観察できる。
数分間一緒に泳いでいたら、寒くなってきた。やはり天気の関係で、水温が上がっていないようだ。
アシカが数頭いるようで、鳴き声を上げながら回遊していた。まぁ、ビーチと違って数が少ないので、ウザくなくていいが、何が目的でグルグルしているのか、よくわからないな。
小さいのはやはり人懐っこく、人間のいるところで泳いでいる。
銛を持ったダイバーが上がってきて、何かと思ったらタコだ!
既に腹を裏返したのか、白く、内臓みたいなのをポーンと海に投げていた。どうやらレストランで出すためのものらしい。ガチ職業の奴やん。スゲーな、ダイバー。
もう1つの砂浜「Playa Punta Carola」へ。
相変わらずのアシカまみれ。
アシカと泳ぐかーと思って潜ったら、またしてもウミガメ。今日はウミガメデーだな!
さっきも見たしな、と早めに離れたが、すぐ近くにウミガメ。おいおい、まだ岸からそんなに離れてないぞ。スゲーな、ガラパゴスは!
でもね、寒いの。
先程の所に比べると、砂浜の照り返しがあるからか、こちらの方が温かい。ぼんやーりとアシカとか海を眺めて過ごす。何ていいお休みなんでしょうか。
アシカの赤ちゃん。とくれば「雨の中 赤い雨傘 甘えん坊」と続けたくなる世代ですが、そんなこと思っていたら雨がぱらつき始めた。雲は薄く、霧みたいな雨だ。すぐ止むだろうが、まぁ、いい頃合いだから飯でも食いに行くか、と海岸を後に。
フィルターコーヒーを出す店は、14時前後には閉まっていた。早すぎないだろうか。いつ行けば飲めたのか、まぁ行きには開いていたわけだが、ちょっとタイミングじゃないな、と思ったらこの様だ。ま、縁がなかったんだな。
メルカドも着いたときには14時半で、既に店は一つだけだった。先日の隣の店だ。4ドルでいいという。
スープは肉とトウモロコシ、ジャガイモにバナナの入ったサンコチョで、コクがあってうまい。
そしてメインが鶏を揚げたもの。
おお!ご飯に工夫がみられる!そしてサラダか。これで4ドルとは、ガラパゴスで一番のコスパ飯だ!まさか最終日に出会うなんて、よっしゃラッキー!
味も申し分なかった。
帰りにパン買って帰ったが、なんかまた天気よくなってきたので、再び海へ。
この先の国で、海に入ることはもうなさそうだし、日本帰った後も海なし県だから、下手すりゃ1年以上入らない。今のうちに海水浴欲、略して海水欲を満たしておく必要がある!手かこんなきれいで面白い海が、そもそもなかなかないじゃん!
今度はアシカの泳ぐ様も、またしてもウミガメにも会えて、もう言うことはない。
アシカは本当に海だと早いな。ツインテールが実は海底怪獣だったみたいな、そんな感じよ。
というか、こんなに見られるのか、ウミガメ。こういうことなら毎日借りればよかったかな、シュノーケリングマスク。
飽きてたな。これでよかったな、うん。
しかしわざわざツアーに行かなくてもこれだけ見られることが分かったのが大収穫だ。
魚関係なら、ツアーで見た種類は大体海岸すぐのところで見られるし、大物2つも見られる。サメとかマンタは無理そうだけど。
夕飯はメルカドで買ったマグロ。「1kg」と言ったのだが、もう切った分を売るシステムなのは相変わらずで、2kg売られる。えー、明日の昼には帰るのにーどうしようかなー
ということでクッキング!
ハイ、ネギま鍋と刺身、サラダと、前と同じですね。
残りは炒め物にして、持って行くことに。調理中、キャラメルちゃんがめっちゃアピールしてくる。おいおい、人間様より先にくれてやることはないぜ?飼い主でもないからね。しかし出来上がり寸前に上に上がって刺身を奪おうとしたことで、ワイ、拒否を決意。
余りにうるさいためにオーナー夫婦に外に締め出される。
更に保存用の方を狙った再度のアタックで、もう一度外に締め出されてしまう。
あーあ、もう少し待てれば、ぶっちゃけ食い切れなかったのでくれてやれたのに。
普段動物に甘い私も、食べ物が絡めばそこは生存競争だ。ルールを乱す奴らは消して許しておけないと、ウルトラマンも言っていたしな!(ザ・の方だが)
そんな些細な争いで、最終日は終了した。
明日は久しぶりに南米大陸。新しい街に行くときはワクワクと不安が入り混じりますな。環境も結構変わるし。
古代の夢が、我を呼ぶ!