新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百八十九話 たったひとつのEのために / 火と石と草のカラフル

出立92日目(通算342日目)エクアドル18日目 ガラパゴス8日目 イサベラ島3日目

 

 

火山ツアーは7:15に迎えが来る。

同じ宿のカップルと共に、迎えの車の……荷台に乗るww楽しーなー、荷台。

 

ツアー会社の前で停車し、同じツアーに行く人間を待つ。といっても、スタート地点には同じ車で向かうことになるので、揃うかとか分乗どうするかとか、そういった事務的な理由だ。

荷台から席に移動出来て、一安心。

 

車は島の中央方向に向かっていく。前日に登った山から見えた、霧の向こうにある火山に向かうためだ。

 

集合地点は霧に覆われ、日焼け止めいるかも、と言われていた事態は全くおこらなそうだ。

ここから8kmの道のりを……って8kmっ!?

 

思ったよりもハードだな……まだ筋肉痛は来てないけど、大丈夫かしら……というこちらの不安はさておき、進んでいく。

 

ちなみにガイドはツアー会社のオヤジ自ら行う。イタリアのちょい悪オヤジみたいな恰好である。若干の肌寒さも、歩き出すと解消されていった。

 

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火山ということもあり、動物はフィンチと虫くらいのもの。フィンチの鳴き真似をして、オヤジが鳥を呼んでいた。

 

ということで、基本ガラパゴスの固有種みたいな植物が中心になる。

 

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絵面が地味!

 

火山ツアーは「Volcan Sierra Negra」と「Volcan Chico」を主に見るツアー。歩き始めて45分くらいで、前者に着く。

 

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「Volcan Sierra Negra」は巨大なカルデラを形成しており、既に活動は停止している。

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直径10kmにも及ぶこちらの眺めは圧巻。左隅から出ているのは水蒸気なのか、ただの霧なのか不明だが、蒸らしている途中のコーヒー豆にも見える。見えない?

 

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なんとなく盆栽にでもしたらいいんじゃないかなーって木や、

 

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ひじきが絡まったような木も。

 

道々に生えているグアバの木。ガイドが捥いで食っているので、一つもらったら、これがなかなかにうまい。

朝早くということもあり、途中の休憩で皆何か食べていたが、私は特に何も持っていなかったので、カロリーが不足していた。なんかトリコを思い出す感じに「カロリーが足りない」って感じだったので、もう途中から私の中でグアバ探しにメインがシフトしていた。

とはいえ、これでエネルギー回復。

 

道はついに山道から、火山道に入る。

 

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あー、荒涼たる大地にサボテン。サボテンは本当に生命力が強いな。成長は遅いらしく、5mになるまで50年とか掛かるらしい。

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溶岩が固まった状態。こちらでは溶岩の状態で名前を分けているらしく、「アハアハ」とかなんとか、どんな意味やねんみたいな名称が飛び交っていた。

 

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遂に「Volcan Chico」へ。かなりカラフルで衝撃的だ。

 

溶岩の色は主な成分で異なるらしく、黒は鉄、赤はシリコン、黄色は……忘れたな。

白い部分は時間が経った黄色い奴、茶色が黒かった奴で……という新旧織り交ざった構成だ。

 

他にも細かい違いの解説もしてくれるが、この眺めのすごさが何よりだろう。

 

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火口を見る。既に時間が経っているため、草も生えて更にカラフルに。崩れやすいし、落ちたら今度は地獄の淵だ、なんて言っていたが、確かに結構高さもある

 

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そしてこの眺めである。

 

遠くイサベラ島北部の、馬の首のような部分も見えている。イサベラ島はいくつもの火山が結びついてできた島ということもあり、この先にも大きな火山が連なっている様だ。

 

帰り道で先日ゾウガメ繁殖センターであったガイドのおじいちゃんにあった。そうか、ここのガイドか。79歳とは思えない健脚に目を見張る。

 

「行けるならドンドン行け」というガイドの挑発に乗り、ガンガン進んで帰ってきてしまった。道は霧に覆われ、と言うか雲の中か。全身に霧吹きを浴びせられ続ける感じで、すっかり濡れてしまった。

 

帰りはホテルまできちんと送ってくれ、14時前に解散。いやー面白かった。しかし腹が減ったので、街へ。

狙っていた店は既に終わっていたが、飲食店街で6ドルの店に。

 

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エビですよ。カリッと揚がっていて旨い。野菜スープにしているためか、メインに金が掛けられるのかもしれない。とはいえ、野菜も摂りたかったので、一石二鳥。そしてオシャレな盛り付けだな。1ドルでこうも違うのか。

 

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ニャンニャン泣いていた猫がついに机の上に。強引に取らないのはいいが、ずっと狙ってくる。絶対にやらんぞ!という激しい戦い。

 

食後は移動して、「ガラパゴス・コーヒー」の店へ。

先日から気になっていたが、土曜日は閉店に間に合わないし、日曜日は閉まりっ放しだしで初めてになった。

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前日に、この店ではないがコーヒー豆を乾燥させている光景を見ていたので、是非とも、と思っていた。1.75ドルと珍しく良心的な金額で、深煎りの昔ながらの味だ。

そういや、プエルト・アヨラの宿でも毎朝コーヒーを飲んでいたが、あれってガラパゴス産だったんだろうか……。

風は少し冷たいが、のんびりと過ごせる。

 

時間も余ったので、ゾウガメ繁殖センターに向かおう。

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今日もフラミンゴたちが屯している。2羽と1羽に橋を挟んで別れていたが、1羽の方が「どこー?」と鳴くと「ここだぜー」と応え、それに従って探すけれど橋には人間がいるしどうしたもんかとやっている内にまた鳴く、と言うのを繰り返していた。鳥頭故に忘れたんだろうか。

そのうちめんどくさくなったのか、2羽の方が返さなくなる。ああ、なんか、人間にもあるな、こういう風景。

 

我々が去ったら、橋の下を潜り無事に再会していた。良かったね。

 

ゾウガメセンター。今日は人が多い。

 

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手前のとカメラ目線の奴が口を開いて激しい威嚇合戦。

その様を取り損ねたおばさんが、去った手前の奴の代わりに中央の奴と「戦え!戦え!」と神崎士郎みたいに嗾けていた。自分のフォトジェニックのために、何と浅ましい!

つーか俺の見立てではそいつら異性だから戦わないと思うがな……。

 

おばはんの奮戦空しく、集合時間だからと退去させられた。

そのあと、手前の奴が「お、人いなくなったな?」って感じで戻ってきて

 

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ハイ、この写真。もう私のために一応やっとくか、みたいな感じだったんじゃねぇかと思わせる様なタイミング。やはり争いを望むものには相応の報いがあるのだよ。

 

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ここのカメは甲羅の形状が少し違う。

本日行った火山「Volcan Sierra Negra」で98年に保護された個体だ。噴火の危機に連れてきたんやろな。

今ではたくさんの子どもが生まれました~とのこと。良かったね。

 

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夕飯は日本から持ってきたさんまのかば焼きの缶詰をここで開封。と思っていたら、なんか爆発?したのか、既にちょっと開いていた。若干酸っぱいが、もういいや。で食べる(翌朝ちょっと荒れたぞ!)。

米の炊け具合もかなりいい。おこげがないのは寂しいが、洗うの面倒だし良かった。

 

さて、流石に2日で44kmも歩いてしまったので、明日は休ませた方がいいだろう。この島にもスキューバダイビングできるツアーがあるのだが、もうマンタもウミガメも魚も十分見たし、また100ドル払っても感動するかなぁ……という身もふたもないことを思い出している今日この頃。

なにかした方がいいことあったらリクエストくださいww

 

命の神秘が、我を呼ぶ!