新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百八十六話 たったひとつのEのために / 地を這う獣

出立88日目(通算338日目)エクアドル14日目 ガラパゴス4日目 サンタクルス島4日目

 

「大好きなんです。ヒデさんのことが」からの畳みかける感じが何度見ても笑うよね(ガラパゴス進化した島民の言葉で、もうひよっこも終わりかーひよっこロス絶対発生するわー、の意味)。

 

おはようございます!昨日はスゴイ光景がたくさん見られましたね!今日はどんな感じなんでしょうか?早速、彼の様子を見てみましょう。

「はぁ、はぁ、はぁ……やめとけばよかった!宿でダラダラすればよかった!」

おや?何だか大変そうですね。ここは山道の様ですが……早速、今日朝から見直してみましょう。

 

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朝食をダラダラと済ませた私は、ダラダラとYoutubeなんかを見ていたわけだが、そろそろ動くか、と11時過ぎに宿を出た。向かったのはレンタサイクルの店。

 

数日前に同じ宿だったドイツガールが、自転車で内陸の方を見た、というので、それに倣うことにしたのだ。

行けるところを自転車屋のオヤジさんに聞いてみると、昨日ゾウガメを見たところもコースにある様だ。まぁ、昨日見たからな、そこはスルーで、お、なんか鳥がたくさん見られそうなところがあるじゃないか。

半日で10ドル。

「17時に返してね。もちろん、その前だったらいつでもいいけどね」

Hahhahha―!!

 

ということで、16km離れた「Cerro Mesa」を目指して、チャリを扱ぐ。

チャリに乗るとダイレンジャーのオープニング歌いたくなるよね。

プエルト・アヨラの町中のメイン通りに関しては、自転車専用レーンが設けられている。最初はそれに従って北上していけばいいわけだが、5kmもいかないうちからものすごい息が切れ、汗が滴る。

ブァカなっ!!この私が、たったこれだけで息切れなどっ!!ありえんっ!!と壇黎斗神丸出しになり、もう本当、何度も諦めたくなった。

もしかすると、昨日のシュノーケリングで、想像以上に足に負担がかかっていたのかしら?などと思いながら、何度も休憩し、途中から舗装がなくなると、道は急こう配になり、最早降りて引いて歩く始末!時間はドンドン過ぎていく。ああ、なんてこった!

余裕ぶっこいていたが、辿り着けても帰れないんじゃないか?

ということで、冒頭に戻るわけである。

明るさを装う根暗には、根性というポジティブなものはない。というか嫌!

 

おまけに途中でまた吠えて走ってくる犬に出会う始末。南米人共!犬は鎖に繋いどけぇえええええっ!!

 

下り坂にも助けられつつ、ついに目的地へ。スゲー傾斜の急な山だが、なんとか気合で押して登り切った!シャカリキスポーツ、クリアー!!

 

と思ったらこれは!

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ゾウガメさんじゃないですかっ!

 ど、どう見ても人の気配がないし、野生か?いや、でも一応軟化の施設だよな、ここ。

 

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接近。さすがに人を警戒するが、これにて今日のゾウガメは達成。

 

いやーいいご褒美だったなぁ、と階段を上ると、うぉっ!?

 

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めっちゃいい眺め!

サンタクルス島を一望できるじゃないかっ!

 

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へー、島の大半はなんか木というより草で覆われてる感じなのか?平たい平面が続いている様だ。そしてその先に船か。

 

大パノラマに加え、遮るものがない故にビュンビュン吹く風に音も支配され、加えて誰一人というか人の気配すらない、この世に一人残されたような神秘的な感覚。

 

ブレーキを多用しながら降り、今度はもう一つの観光スポット?と思しきポイントへ。

 

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途中にちょっと遠いけどまたゾウガメ。自然な姿で観察できるのは、来てよかったといえるかもしれない。

 

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今度は谷。ヒャー、スゲーなー。この地形は……とかブラタモリなら始まるところだが、そんな知識はない。まぁ、火山がどうとかあるんだろうな。

 

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脇道を入ると、初見の鳥が。足赤いね。ハトより二回りくらい小さい。

 

他にも尾の長い黒い鳥がいたが、こっちは警戒心が強くて、まぁ、全然写真撮れないの。仕方ないね。

 

この道は観光用の遊歩道で、しばらく行くと元の道に戻ると思ったのだが、GPSを見たら、アレ?違うじゃん?

仕方ないので戻って探してみると…

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えっ?これ?これは……ないな!人が最近入った形跡もないし、やめておこう!

 

帰ろうとしつつ途中で道を確認していたら、レストラン?らしきところからおっちゃんが出てきた。

ここは入場料3ドルで、展望台とこの先に行けるよ、という。どうやら今来たところと思ったらしい。そういえば、入り口にもう使われていなそうな料金所っぽい建物があったような……

もう見終わっていたので、悪いと思ったが、そのまま帰った。ごめんな、おっちゃん!取りあえず今度教会見かけたらおっちゃんのために祈っとくわ!

 

自転車屋で渡された地図には、別ルートで戻った場合に「El Cascajo」という村に寄れるとなっている。

行きの道は追ってくる犬も居たし、ついでだから行ってみるか!

と進んでいくと、未舗装の上、考えられんような荒いダウンヒル!下手にブレーキしたら転んで死ぬんじゃねぇかってくらいだ。道の途中でうずくまっていた、子犬だか豚が、慌てて駆け出していく。

「はっはっは―!逃げろ逃げろっ!」なんて気持ちは全く湧く余裕もなく、申し訳ない気持ちとちょっとの恐怖と、楽できてよかったーという思いが混然一体となって下っていく。人生下り坂最高。本当にそうだろうか?

 

冷や汗もちょっとかきつつ、無事着いた村。何もないぞ?Maps.me上の記号を頼りに、村から一度プエルト・アヨラ方向に行ったら、ハイジのブランコ的な看板が。

取りあえず見に行ってみたが、案の定、人の気配がなく、なんか獣の影が見える。

まぁ、皆海の方に行っちゃうし、ここは滅多に人も来ないだろうから、廃れるのも無理ないか……ということで、以降の何となく観光客向けっぽい施設もスルーして、ガンガン戻る。というか、来た時の道に戻ってもスゲー楽なんだが……ひょっとして、これ傾斜ついてるのか?通りで漕ぐのがツラかったわけだ!

 

そして今日もチャールズ・ダーウィン研究所に寄る。朝食卓で寄ってくるダーウィン・フィンチを楽しそうに撮っていた青年に会い、少々話す。気持ちはわかるよ。今日は私、餌付けしてたし。

 

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目の前で草食むゾウガメ!

 

帰りにマグロを買って、いざ帰ろうと思ったら、鳥の糞が降って来た!何てこった!

3ドルちょろまかした罰を、神が下したんだろうな。ハトじゃなかったけど。

 

自転車を返し、食材を買い込んで宿へ。

 

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はい、今日はアボカドマグロにもしてみましたー。

「日本人って生で食うんだねー」の視線をまた浴びつつ、やっぱりうまいな、マグロは。昼食ってないのにいつもより食えなかったけど。

 

さて、明日はこの島最後の日だ。といっても派手な動きはしない予定。やはり5日も滞在すると余裕があっていいね。

 

 

命の神秘が、我を呼ぶ!