第二百六十一話 Cの時代の愛 / ノーコンテニューでクリアーしてやるつもりだぜ!
出立57日目(通算307日目)コロンビア5日目 ボゴタ5日目~
風都探偵マジおもしれぇええええっ!続き読みてぇえええええっ!
(コロンビアの方言で、思った以上にWで血沸き肉踊っちゃうの意味)
本日は移動日で、といっても夜なので少し出掛けよう。
最終日にして別の部屋の宿泊者とようやっと絡んだが、日本での南米の印象を聞かれて、大部分の日本人が危険なところだと思っていると答えたら、大層驚かれた。
まぁ、彼らには日常の世界なわけで、今のところ自分もそうは感じていないよーと伝える。
何だかんだで思うのは、ボゴタは道に落ちているゴミが少ない。日本と変わらないといっても差し支えないだろう。それ故に衛生環境も整っているのか、住環境としてもかなりいい。住めるかと聞かれれば住める。
チェックアウトを済ませ、喧騒の中心を走るトランスミレニオに乗り込むも、まだ理解が足りておらず、戸惑う。
同じ路線でも、往路と復路で名前が変わるのだ。「行はB、帰りはJ」みたいな。
本日は「Zipaquira(シパキラ)」という街へと向かう。
「Las Aguas」から「Portal Norte」までなんだかんだで1時間。改札の外のバスに飛び乗り、5,000ペソ。1時間ちょっとかかったので、何だかんだ2時間は移動に費やしたことになる。
大通りで降ろされ、そこから15分くらい歩くのかな。
シパキラの街はとても小さいが整っており、その分ゆったりと過ごせそう。ここに泊まるのもありだろうなぁ。
カテドラルは石造りの様で、
中もなかなかの荘厳さだ。ちょうど正午ごろで、ミサが行われていた。
街の外れの門をくぐると、目的地まで白線が引かれている。さて、本日の目的地は「Catedral del Sal」=塩の教会だ。つまりこの白線は塩の道だね。
元々はネイティブの人たちの岩塩採掘の場だったが、1950年代にビジネスとして鉱山化。しかし鉱山では事故が多発する危険な場所だったため、鉱員たちのモチベーションアップも図って、礼拝所がつくられたのが、その始まりといわれている。
1995年に採掘が終了した部分を改装し、現在の形に至ったのだ。
入り口には鉱員の像が立っている。
入場料はちょっと前の倍以上に跳ね上がり、50,000ペソ。つっても2,000円行かないくらいだが、今のホテルで2泊はできるね。
その代わりなのか、ガイドが付いて、様々なアトラクションもついている。
人数が集まって出発。今回もカップルは少ない!よし!
入り口には当時の鉱員を思わせると思われるマネキンが。
トンネルを抜けた裏側にはびっちりと岩塩が付いている。そこかしこの黒い部分もミネラル入りの塩である様で、「好きなだけ舐めていいよ」とガイドから冗談が飛ぶ。
奥に進む道々に十字架が立っている。全部で14個あり、これがキリストの苦難の道を表しているらしい。
苦難の道とは新約聖書や伝承から想定される最後の歩みのことで、裏切られ、十字架にかけられて埋葬されるまでの過程をいうとか。
奥は鉱山跡になっており、横穴はもちろん、縦穴も60~70m下に伸びているものもあるらしい。ダイナマイトを使っていたというから、事故が多発するのも納得だ。
暗い道を歩いていく冒険っぽさが子ども心をくすぐる。
ちょっと飽きるほどの十字架群を抜けると広場に出る、ドーム状になっており、岩盤の様子を解説される。ま、写真だと分かりづらいのでオミット。
そこからさらに進むと、ハイ来ましたドーン!
メインの大聖堂である。ライティングの色は徐々に変わり、青とかに変化していくが、なんかこれ、RPGとかで見たことある感じ。地下の教会って時点でそうだけど、モンスター出そう。
そういえば実写版デビルマンにも地下の教会が……うっ、頭がっ!
さらに地下に降りる。「この階段は三つあるが、どこを降りるかで純真さがわかるんだ。さあ、選んで」というクソウザい……楽しませるコメントも織り交ぜて辿り着くのが塩の滝。
塩の結晶が白く輝く。
はい、近くから。
左側には彫像がある。厩で生まれたイエスの様だが、何故かシックスパックになっているというストロング具合。イエスをどうしたいのっ!?
ここをそっと横に抜けると、大聖堂をしっかり見れる。
おお、すごいな。なんかこう、伝説の何かが置かれている気がする。凄い力が手に入りそうな感じが!
この十字架は何でできているか、というクイズが出る。これまでの十字架は岩塩で作られていたが、そうではないという。正解は……
無。接写でわかると思うが、十字架型に穴が開いているのだ。信仰の対象が「空」とは、仏教テイスト。
足元の円形はメダリオン。「大きく作りすぎて運べないので、6つに分けて入れました」という言葉通り、分割線。もう、うっかりさん☆
再び横に抜けると、なにかこう、何かを復活できそうな空間に。ここから先程の十字架接写ができるところまで入れる。
泉。土地柄、塩分濃度がかなり高くなっており(1%だったっけかな?)息を吹きかけるとゼリー状に波立つよーとのこと。
壁に彫刻。細かい。特に右の中央ちょっと上にある蜘蛛の足とかすごい。相当硬い岩盤らしく、くっつけたとかじゃなくてそのまま削って作っている、と言っていた気がする。
教会の奥にはカフェや
お土産屋が並ぶ。岩塩を削って作ったグッズが並ぶ。何か欲しい気がしたが、信仰心もないしねぇ。
ツアーはここまでで、あとは自由に見てね、のスタイル。
他にもLEDを使った天井シアターが。
日本語で「ようこそ」とかも出たぞ。カラフルな音楽ショーが5分ばかり続く。
向かいには3Dシアターがあり、ボゴタや塩の教会の歴史を石の魔神「Hal」が教えてくれる。英語の字幕が見にくくて、半分くらいしかわからんかったけど。
どうも過去にはこの辺の設備がなかったようで、それで値上げしたようだ。いるかいらんかわからんが。
さらにマイナールートツアーもあったが、時間がずれて参加できなかった。残念!
さて、本日出立なので来た道を戻りつつ、色々覗いていく。
2時間ちょっとあれば見て回れるが、マイナーツアー加わると分からん。惜しいことをしたかなぁ、とクサクサした気持ちでバス停まで戻る途中、ツアーが一緒だったアメリカガールが食堂にいて、こちらに気付いて笑顔で手を振ってくれた。
これだけで立ち直るのだから気が早い。
帰りのトランスミレニオでも、隣の女の子がウトウトして寄りかかりそうになっただけで同じことになったし。
そういえば数年前にCMで、好きな男子がもたれてきて「起きるなー」って念じる女の子ってのがあったが、あれって女の子でもうれしいのか?まぁ、こっちは好きな女の子じゃなくてもOKだから節操ないが。
こうして毎日「ときめきクライシス」が発売され、絶版されていくわけなんですが、それは置いておいて、マイナーツアーも昼飯も吹っ切って帰ってきて良かった点が。
帰宅ラッシュである。
乗り込むのが始発だったので座れたが、日本もかくやという混みっぷり。そういやスーツ着てる人久しぶりに見たな。
5時前には混みだしていて、この国の定時がよくわからなかったが、もう少し遅かったらアレだったかも……。
振り返ると、今日は10時頃出発したので、あと1時間早いと遭遇しないかもなぁ。
さて、宿で荷物をピックアップし、本当はラッシュ収まるのを待ちたいけど、バスターミナル前は他の国も治安悪かったりするので、向かうことに。この時点で6時半ごろ。既に日は落ちている。メキシコやキューバの感覚でいたので、コレはちと失敗だったか?
トランスミレニオで1本で行け、なおかつ始発だったが、昇降口前は人だかり。デカい荷物で邪魔するなんて、ちょっと気が引けるが、身の安全には代えがたい。幸いにもスペースは確保できた。
3~40分で最寄り駅「El Tiempo」へ。ここから15分ほど歩く。大通りには警官が立っていたので問題ない。細かい道に入った時はゼロさんかキンタロスを憑依させて周囲の安全に気を配った方がいいかもしれないが、街灯もあり、19時半ごろなら危険はなかった。
次なる第二の都市「メデジン」へのバスは多くのバス会社が朝から晩まで頻繁に出しているので、事前の予約なしでも多分行ける。
二階建てバスが安い!と聞いていた「Flota Magdalena」さんの21:45の便にする。55,000ペソ。ちなみに1階はVIPで高い。二階の方が楽しいのに(子どもか)
この金額は、最大手以外は皆同じになっている様だ。
さて、2時間近くあるが、前述の通り今日は朝食以来なので、ターミナル内に多くある食堂から一つ選んで入る。
この状況を活かさない手はない。私は「Bandeja Paisa」に挑戦することにした。
かなりのボリュームがあり、食い切れずに残すものも多いというそれは、たくさんの具がのった大盛り定食。ご承知のように、そもそもコロンビアの飯屋は量が多い。その中でも最強のこ奴に対峙できるのは今日しかないだろう。
すげぇえの来たぁああああああっ!!
30×15cmはあるね(アボカドからサイズ感がつかみやすいか)。牛ステーキにいい感じの手作りウインナー、肉の下はバナナ揚げたヤツで、デブ活にもってこい。特に豆、お前多すぎるぞ!
この部活帰りの高校生が食べる様な食事に、おっさんが挑んで大丈夫か。しかし考えたら負けだ。満腹中枢が刺激される20分以内に勝負を決める!
サーセンしたぁあ!!豆ちょっと残しましたぁ!
バスで吐いたらアレだし、みたいなのも念頭にありましたけどね、やはり無理がある……。しかし全体的には大変うまかった。
ターミナル価格で少し値は張って16,000ペソ。でも600円いかないのか……凄いな……。
時間まで待合室で過ごし、二階の1番前の席という事態にテンションが上がる。夜は冷えるのに冷房をかけるらしいので、寝袋さんを持ち込んで席へ。リクライニングもいい感じ&WiFi付いてトイレもあり、前のモニターでは映画もやっているという至れり尽くせり感(ただし、アクション映画の爆音で目が覚めたけど)。
いいじゃないか!何故か眠りが浅かったが、取りあえずは快適に過ごせそうだ!
次の都市はいろいろと危険が伴うらしい。燃えてきたー!
コーヒールンバが、我を呼ぶ!