第二百五十九話 Cの時代の愛 / 上・昇・嗜・好
出立55日目(通算305日目)コロンビア3日目 ボゴタ3日目
朝食にゆで卵が付かないことにショックを受けるなんて、わしゃ板東英二か!(ボゴタの方言で、ゆで卵食べたかった)
さて、今日はちょっとしたピクニックに出掛けようと思う。
目指すは「Cerro de Monserrate」。
標高3,000mの丘は市内との標高差500m。ケーブルカー等で登ることもできるが、同様に徒歩でも行ける。
『地球の迷い方』では日曜以外は避けるようにとあるが、今や所々に警官が立っていて厳重な警備状況。多くの地元住民も登っているため、危険性はほぼない。
入り口に差し掛かったところで中学~高校生くらいの団体に遭遇。
一人の「こんにちは」から、日本人とわかるやあちこちから声がかかり、わざわざ話しかけに来る奴まで。そ、そんなに珍しいか?
確かに、あれ程中米で溢れていたコリアンたちも見当たらず、宿で中国人を二人(ガッツリ旅慣れた語学堪能な人ら)を見たくらいだ。ということは―外務省さん、期待通りですよ!
石畳の段差を登っていくわけだが、デフォで富士山五合目からの登山のためか、息が上がるのが早い。つい負けず嫌いを発揮して、前を歩いている人より早く行きたがるお子様な私。
途中でリマ?的なものを発見。そういや、ケーブルカーの駅付近では、子どもを乗せる業者もいたなぁ。
道々では要所要所で売店があるため、休憩もしやすいだろう。そして美形が多い
休み休み、小一時間ほどかけて登り切った先にあった全景がこちら!
いや、見えすぎだから!もうちょい近くてもいいだろ、ってか本当に広いな、ボゴタ。これ山の上ってすごいな、ボゴタ。
山の斜面に建っているのは所謂貧民層の家で、あっちの方は治安がよろしくないようだ。
っていうかこれで「丘」はおかしくないでしょうか。これで丘じゃあ丘を山と言い張る千葉県はボニファっちゃいませんかね。
山頂には教会「Nuestro Senor de Monserrate-Estar con Dios」があり。
歩いて登ったから疲れた組がちらほら。
中はこんな感じ。祭壇では横たわるイエス。少し前はあんな気持ちだったな。裏にも回れるが、特に何もなかった。
山頂にも関わらず、ものすごく広い売店。飲食店もあるが、若干高め。彼らは毎日登っているのだろうか?ケーブルカーだよな、きっと。
下りは行きよりいいが、石畳のため、足への負担はデカい。降りた頃には膝が笑っていた。笑う余裕があれば大丈夫だな。
やはり途中からの景色の方がいい気もする。
帰り道で。「メモリアル」的なことが書いてあったが、コロンビアも戦いの歴史にあり、近年も反政府ゲリラとの戦いが続いているから、それの内容なんだろうな。外務省の渡航に纏わる危険情報もこれの影響から。
町中にもこんな感じでアートが多い。
昼食は当初の予定の場所が土曜日のためか閉まっており、屋台の様な所へ。
ここにしても閉店間近だったらしく、出た時(14時半過ぎ)にはこの有り様だった。
そんなわけで作れるものを、ってことでお願いする。
「Ajiaco」はコロンビアの代表的な庶民グルメで、鶏とジャガイモを煮込んだ、スープというかシチューのようなもの。時間もあってドロドロになっていたが、美味。これにサルサを入れるとスパイシーになって、更に好き。右上はレモネードで、無料。コカと思われる茶葉のようなものが入っていて、香りがいい。
こちらがメイン。鳥は胸肉かな。豆のペーストもあり、サッパリ塩味。味付けはシンプルで、サルサもよく合う。しかし芋と豆で腹がえらい膨れた。コロンビアは相変わらずボリュームがすごい。これで8,000ペソ。安い。
登山の影響で足ガクガクなのでホテルで休み、日暮れを待って移動を開始。
「Torre Colpatria」は街の中心を貫く歩行者天国の先にあるビルで、夜ともなると屋上からの夜景を見に来る人たちで溢れる。手前に少しホームレスがいたが、繁華街の中を通るので、夜でもさほど危険は感じない(つっても19時ごろですけどね、歩いたの)。まぁ一瞬ゼロ憑依状態のレイトさんみたいになれば大丈夫。
7,000ペソ払い、エレベーターで46階、階段で48階へ。
うむ。いい景色。遠くの山の辺がスラムかな。左の明るい通りが歩いてきた歩行者天国。人通りの多さがわかる。360度見て回れ、各所に警備員が。入り口にもいたし、本当に厳重な体勢だな、ボゴタ。危険ともいえるし、安全ともいえる。
カップルと女学生グループに写真撮影を頼まれる。気安い雰囲気が出ていたのだろうな。「謝々」は違うけどな。
夜景がきれいなので、当然テンションの上がったカップルからチュッチュチュッチュと音が聞こえる。フッフッフ。おっさん一人で見る夜景だって、いいもんだぜ……。
そうしてるうちにこの国初の日本人に遭遇。次行く街から来たというので、そこの話を聞きつつ、塔を降りる。
チョークかな。翌日も別の人がやっていたが、警察に怒られないかが一番の謎。
夕食を買いにスーパーへ。
「0を三つ消して3で割れば大体US$」というナイスな見方を教わり、お別れ。まぁ、広い街だから、もう会わないかもな。
ということでこちら。
これまたコロンビアの庶民派ビール「PORKER」。ハート柄もある。味はアサヒスーパードライ寄りで、結構好きな味。お菓子は多様な野菜チップスも入ったものだった。
リンゴワインとあったが、シードルみたいな感じ。ただ、キャップがめっちゃ弱く、残りはペットボトルに詰め替える羽目に。
さて、あまりにも楽しいので一泊延長し、もう少し居ることにした。面白くなってきましたな!
コーヒールンバが、我を呼ぶ!