第二百三十六話 M・オブ・デス / 古都更に輝く
出立11日目(通算261日目)メキシコ9日目 グアナフアト4日目~サンミゲルデアジェンデ1日目
朝食会場はすでに全宿泊者が出そろい、残る席に腰掛ける。隣にチリガール(かわいい)、目の前にコリアンガールズである。出身地から今後の予定まで話す。チリは結構物価が高いらしい。
今日でグアナフアトともおさらばのため、先日夜に行ったピピラの丘に登る。「地球の歩き方」には、昼でも強盗が出るかもだから一人で行くなとあったが、昨日コリアンガールズも登ったというし、どうも嘘くさいので、貴重品全置きで登ってみる。
なんもないやんけ!どころか、地元のおばちゃんも登っとるやんけ!
でも街灯はないから夜は嫌。
思ったよりも息が荒くなりつつ到着。
ああ、いいね、やはり。こうやって全景を見ると、コロニアル感もよくわかる。
今更だが、コロニアルとはスペイン統治時代の、ということ。もはや伝統的な~といった意味すらある状況だ。
バスターミナルに向かい、ここから次の都市「サンミゲルデアジェンデ」へ。
前回同様「Primero Plus」社で、143ペソ。今回はジュースとクッキーだ。距離の問題かなぁ。バスも若干古く、設備面も劣るが、1時間半も掛からずに着くのでよし!
ここからまた中心地までローカルバスに乗り、宿近くで降りる。ああ!肩ひもが!
何てこった、バックパックがもうバックパックにならなくなった!仕方ないので転がしていく。
しかしこの先の国、悪路は結構ありそうだよなぁ。どうしたものか……。
宿は3階建てでえらく大きい。グアナフアトの宿の合計12人何てレベルじゃない人数が宿泊している。
さて、町に散策へ出る。
が、昼に移動したために飯がまだだ!飯はないか!
トスターダス、2個で10ペソ。
屋台のお母さんが売っていた。10ペソと言われて安さに驚く。ちょっとしたひき肉を入れて揚げたトルティージャに野菜とサルサをオン。軽い食感だが意外と丈夫なので、割れて具が落ちるとかはない。シンプルだが、うまい。
よし、軽く入ったし、街を歩くか。
ここサンミゲルデアジェンデは1542年にフランシスコ修道会の修道士、サンミゲルの指揮の下、作られた都市である。20世紀にはメキシコ独立の英雄アジェンデがうまれた都市ということで、二つくっつけた名前になったわけですな。
こちらは手工業によって栄えたコロニアル都市で、世界文化遺産にもなっている。
では、とりあえず目立つ建物でも見ていきましょうか!
「Oratorio de San Felipe Neri」
1714年に建てられたバロック様式の教会で、メキシコの聖母グアダルーペを祀っている。
が、教会名の聖人サンフェリペ・ネリの障害を描いた連作絵画も展示されているという、ちょっとややこしい状況だ。
「Templo de Nuestra Senora de la Salud」
町の一角に溶け込んだ教会。
中はシンプルですね。
ピサルさん?何した人だろ。広場の中央にいるんですが、ハト塗れです。
「Templo de San Francisco」
石造りが前面に出ている。
そして広い。
貞子かよっ!メキシコの教会はやたらとフィギュアというか、彩色済みの人形が多い。
ISISに進撃されたらことごとくやられるな……。
謎のパフォーマー?そして下は石畳です。街全体がそんな感じなので、これも大きな特徴かと。
シンデレラ城かよっ!みたいなこちらは「Parroquia San Miguel Arcangel」
宣教師がヨーロッパから持ってきた絵葉書を頼りに先住民の職人が設計し、フランシスコ会の教会として19世紀に落成されたという。マジかよ、スゲーな先住民。
メキシコ産のピンク色の石材が特徴とか。しっかし、急にテーマパークみたいになるな。
中はタイルが特徴的で、外観に反して落ち着いている。これはいいわ。
品のある豪華さで気に入りました。また来ます。
お隣の「La Santa Escuela de Cristo」
中は人形がこれまたスゴイ!
グアナフアトはご本尊?がマリア様(とイエス)のパターンが多かったように思うが、ここではそんなことはない。日本でも寺ごとにご本尊違うし、土地に寄るんだな、やはり。
Maps.me上では展望台っぽいマークがついていたので、登ってみたが、これまたキツイ!
石畳は風情あるんだけどね。もうはぁはぁで、こんなに体力なかったか?と今朝の階段含めて思う。あ、そうか!
実はメキシコシティからこっち、ずーっと標高が高い。首都のメキシコシティでさえ標高2,000mはある。そりゃ空気薄いわけだ!
そのおかげで、日が当たると汗が噴き出るが、湿気はないので木陰なら涼しいし、夜は何なら冷えるレベルだ。日本を出てきて良かったww
おお、いい眺め!苦労した甲斐があった。
登る間、地元の人たちとすれ違うと、笑顔で挨拶してくれた。トスターダスの屋台のお母さんも基本笑顔で応対してくれたし、うむ、いい街じゃないか!
宿に戻るとスコールが。これをやり過ごし、夕食へ出掛ける。といっても、ここはあまり屋台はない様だし……と思っていたら、やや!たくさん出とるやないけ!
どうやら夜になると辻々に現れるらしい。これはいいぞ!
ということで久々?のタコスで。3個で30ペソ。
ケバブよろしくグルグル回ってるあれから削った鶏肉と、別途炒めた玉ねぎ、パイン一切れが付くので、結構お得かも。肉肉しい食感が嬉しい。
サルサもかけつつ、付け合わせみたいなピクルスがあったので食べると、これがまぁー辛い。唐辛子のとの字もないのにまー辛い。明日もケツ爆竹だな……。
夜の「Parroquia San Miguel Arcangel」
更に幻想的な雰囲気が増す。
お隣の「La Santa Escuela de Cristo」と。テーマパークじゃこうはいかないね。
近くでは楽団が。広場にはたくさんの人と音楽と歓声とに溢れ、昼よりも活気があるほどだ。
これは楽しくなってきた!明日はのんびり回るぜ!
カリブの海が、我を呼ぶ!