新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百三十二話 M・オブ・デス / ティオティワカン・ユニバース

出立6日目(通算256日目)~メキシコ4日目 メキシコシティ4日目~ティオティワカン

 

 

ジーパンってどれくらいのサイズまであんの?(古代アステカ語で、ご機嫌いかがですか、の意味)

 

本日はメキシコシティ観光のハイライト、「ティオティワカン遺跡」へと向かうであります!

なんて話を昨日したら、「マジで?私もー」「ほな私も行ってガイドしますわー」となって、O君、Z女史、そしてそのボーイフレンドのAさんとで行くことになった。

準備に間誤付いている間に時間が過ぎ、待ち合わせに10分遅れる。O君がすでにおり、謝りつつ「Zさんまだ来てないんだー」となる。すが、ギリシャ人。

 

更に10分遅れて登場である。Aさんは現地で合流となり、バスで移動を。

北バスターミナルの左から二番目の窓口で購入。往復で100ペソ。

流れる窓辺には面白い風景が。

 

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O君曰く、この辺はメキシコ「シティ」から出た「ステイツ」であり、様々な村的集合体=コロニーの集まりになっているらしい。山肌を埋め尽くす感じがすごい。

 

小一時間でティオティワカンに到着し、さぁ、早速入るか、と思ったら「こっちからの方がいい」と外側を歩きだすO君。バスの中でも熱心にここの資料を読み込んでいたが、なんて向上心と責任感のある人間だろうか。厚意に甘えたろ♪

 

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ティオティワカンは「神々の都市」を意味する巨大な宗教都市国家で、紀元前2世紀に建造された、メキシコ最大規模のものだ。ティオティワカン人の宇宙観や宗教観を表し、かなり計画的に作られたものだとか。

柵の外側にも住居はあったらしく、高低差の付いた低いところ=外側に行くほど、身分の低い人間が住んでいたらしい。

全盛期の350~650年ごろは20万人程が住んでいたと推定されるとか。

 

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あ、メキシコだからサボテンアピール。土も赤いのがそれっぽい。

 

ようやくINする。70ペソ。施設の金額はことあるごとにすべて70ペソだな、メキシコ。

 

入ってすぐにお土産物屋が並ぶ。今日は曇っているが、日差しが強いと帽子が必須になるらしい(隠れる影が一切ないので)。実際、少し日が差しただけでも激熱であった。肌が。

さらに、アースウォークがどうとかで、靴を脱ぐ提案があり、従わざるを得ない空気に。いや、痛い。砂利が痛い。

とりあえず目の前の施設に向かう途中で雨が降り出し、速攻で靴を履いた。もう勘弁で。

とかやっているとAさんと無事合流する。

ケツァルコアトルの神殿へ。

 

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ケツァルコアトルと言えばゲームでもおなじみの、羽毛を持つ蛇で、水と農耕の神である。

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装飾がかなり施されており、立体造形の横には体を表す並々が、下にも別の蛇が彫られていて、芸が細かい。もう一つある丸い目?のものだが、「地球の歩き方」にはトラロックとあるが、O君はそれとは別の水の神だ、と言っていた(水の女神・チャウチウィトリクエ、だろうか)。

 

とにかく広い。前述の通り、内側に行くほど身分が高い人間が住み、外側は城壁の意味もあったようだ。

 

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最大規模の施設、「太陽のピラミッド」。高さ65m、1辺225mの巨大な神殿で、世界第三位の大きさを誇る。頂上には神殿が建てられていたというが、まさしく宗教施設である。ティオティワカンは神制政治を引いていたため、これまで見た都市の宗教施設より、重要度は高いだろう。

 

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内部にもう一つピラミッドがあるとかで、古い神殿を覆う形で作られたようだ。

 

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ここはかなり大変だが階段が昇れ、景色もかなりいい感じに見れる。

 

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左から、Aさん、Z女史、O君。

死者の道とされる大通りを歩く途中で、土産物屋に遭遇。というと初めての様だが、たくさんいる。もうこれでもかってくらいいて、訳の分からないものを売りつけようとしてくる。

そんな中で3人が足を止めたのが、アステカ式の自然塗料を使用した陶器類だ。

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サボテンに付着したカビだか虫の何かで白くなっている部分がわかるだろうか。

それを潰すと赤紫になり、レモンを絞ると明るい赤になり、と言った具合にいろいろなものをサボテンと反応させて塗料を作り、染めているらしく、実演してくれた。アステカ文明の塗装も、基本的にこれで行っているらしい。

O君が昨日教えてくれた時は眉唾だったが、本当にそうなるのねと感心。

Z女史とAさんが購入していった。

 

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「月のピラミッド」。高さ42m、底辺150×130という、太陽に比べると小さいサイズだが、ピラミッド前の広場の大きさから、重要度はこちらの方が高い=大きな儀礼はこちらで行われていた、と推察されている。

 

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4人でふざけた写真も結構撮ったが、ここからはティオティワカンがいい感じに見渡せる。

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小高い丘に立っているとかで、太陽のピラミッドとほぼ同じ高さだ。

 

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ケツァルパパルトルの宮殿は、月のピラミッドで催事を行う神官の住居だったとか。この施設内でほぼ完全な修復を見ている。

 

ティオティワカン人は由来も行方も分かっていない、謎の民族である。理由は不明だが、8世紀ごろに謎の滅亡を迎えており、彼らに思いを馳せたくなる。

 

とか言っていたらスコール!いやぁ、良かった、見終わっていて!

それにしても、晴れ、曇り、雨をすべて体験するなんて、ラッキー!まさしく伝説級である。

 

雨が弱まったので駆け込んだレストランで、O君からメキシコのフェイバリットな定食的セット「コミーダ コリーダ」を勧められた。50ペソなら相当安いとか。

 

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スープと飲み物「オルチャ」。

スープはライムを絞って食べる、爽やか仕様で、くるくる巻いたトルティーヤ生地を浸して食べたりも。オルチャは米と砂糖で作った、甘酒とも少し違う味わいの飲み物だ。氷が不安だったが、O君曰く、さすがに飲料水を使用するらしい。

 

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そしてメイン、「ポージェ・オン・モーレ」。メキシコ料理の最高傑作ともいわれるもので、唐辛子、木の実、チョコレートで作るモレソースでチキンをいただく料理である。

一口食べて衝撃。ものすごく何とも言えない。

決してマズくはない。しかし何というか、これまで全く味わったことのないテイストだ。このブログをご覧の諸氏はご存知かもしれないが、ほぼすべての食事をうまいと言ってきた私である(ぱっとマズかったと思い出せるのは、アイスランドで飲んだ甘いアルコールくらい)。それがこの、お前、あの、微妙!多分チョコ成分が多すぎるんだ!

まぁ、宿で聞いたら「いや、うまいやつはうまい!」と言われたのでもう少しトライしてみたいが。それにしたって!

これもトルティーヤを使って食べるが、なんか、旨いかと聞かれて一瞬答えに詰まっちゃったよ、ごめんな、O君。

つーかチョコってお前ら痩せる気ねぇーだろっ!

 

かくして同じルートで帰った我々は、別れ際にそれぞれの国に来たらまた、と告げ、抱き合うのであった……