第二百十一話 サウンド・オブ・A / ザルツブルク・オブ・ミュージック
出立71日目(通算234日目) オーストリア7日目 ザルツブルグ3日目
ようやっとの市内観光である。
今回はウィーンの時の雪辱戦ではないが、「ザルツブルグカード」を使う!
これは市内の交通手段乗り放題&施設利用の優遇券なのだが、ウィーンカードとの違いは、ほぼすべての施設で+αの料金がかからない、という点だ。
つまり、一度27€支払えば、あとは後はやりたい放題になる、ということである。
施設利用料とザルツブルグカード使用可能場所は、インフォセンターのガイドで確認でき、今回はこれの利用が有用と判断した次第だ。
さて、ホテルからバスに乗り込み、一番近そうなところから行く。
まずはホーエンブルク城塞。
神聖ローマ帝国皇帝と、ローマ教皇の叙任権闘争の中、教皇側についていた大司教・ゲープハルトが1077年に築き始め、以降増改築を加えられ、17世紀に現在の形に。
街のランドマークということもあり、いろんな場所から見ることができる。
場内には武器をはじめとした展示が多くあり。何やら突撃風景を防具と武器だけで表現。ちょっとかわいらしい。
マリオネット博物館。
扉を開けると、ライブキングみたいな笑い声とともにせりあがる骸骨。
来場者全員にこやかにオープン。優しい世界。
このように街も一望できる。
ここにはケーブルカーで行くのが楽。思いのほか高速で駆け上るが、帰りもスリリングなスピードで、子ども(と私)大歓喜。
そこから「レジデンツ」広場に抜け、
レジデンツや、
目の前が絶賛工事中の、ある意味現代アートともいえる大聖堂
ロマネスク~バロックの様式を経る。中広い
他にも教会や楽しげな広場多数。
そしてモーツァルトの生家。
ここが何気に見たかった!
楽譜や使用した楽器も展示。姉や両親の情報も満点の展示は、残念ながら撮影禁止。
そういえばウィーンでもーちゃるとのとこ行かなかったけど、ここの方が長かったっぽいので、こっちで正解だな。
ザルツブルグも、モーツァルト爆推し。お土産もモーツァルトまみれ。生まれ育ったなら仕方ないな!
アイス休憩を経て、橋を渡り
モーツァルトの引っ越し先へ。
ここは日本語のオーディオガイドもあり、非常にわかりやすい。生家も妙に胸落ちだったが、こっちの方がよくわかるぞ!ま、聞くのに集中して、展示物見るのおざなりだったけど……。
個人的には、モーツァルトが、姉が結婚するときに送った、セクハラ満点の手紙が面白かったな。
ただ、夫が鬱々としていたら「貴方、好きなようになさって、昼間の内は。ただし、夜は私のものよ」と言ったらいいよ、って点に関しては同意。これはグッとくる。
いずれにしても、モーツァルトでお腹いっぱい。白い桂赤い服みたらモーツァルトと即答するレベル。
……言いすぎ。
さて、ここザルツブルグは、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台ともなった場所だ。
こちらのノンベルク修道院はマリアのもと居た修道院&トランプ大佐と挙式した場所であり、
このモーツァルト小橋や、
馬洗い場、
ドレミの歌のラストを飾ったミラベル庭園もある。
これに合わせたツアーもあり、近郊に足を延ばせば、同様にいくつもの名所がある。
個人的には小学生のころ、芸術鑑賞でこれのミュージカルを見た。
それにしても、ドレミの歌を翻訳した奴、天才だよなぁ。
ラストは街を二分する、ザルツァッハ川のクルーズ。17時のラストの回へ。
名所の案内はもちろん、ラストにぐるぐる回るアトラクション性。
これは前日の写真だが……
願掛け?の鍵だらけの橋。
11時出発だったが、例によって博物館系は回っていないものの、あらかた探索完了。
オーストリアの1日の散策代として、27€は十分に元が取れる。
ちなみに、48時間とかもあるので、ゆっくり回る派も安心である。
帰り際に雨が降り出した。まさにギリギリのタイミングだ。
かくして、オーストリア最後の夜は更けていった。
翌日は移動日。アプリの天気予報では、雨というか嵐なのが、不安を煽る……