新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百九話 マイ・S・フォーエバー / そして再びのA

出立68~9日目(通算231~2日目)スロベニア5~6日目 リュブリャナ5~6日目 ~ オーストリア5日目 ザルツブルグ1日目

 

 

リュブリャナ最終日は、以降の準備に追われていた。折からの、Eさんの誘いを受けることにしたのだ。

Eさんとは、ネパールで数日行動を共にした女性で、その後も度々連絡を取っていたのだが、現在彼女はドイツにワーキングホリデーで訪れており、そこからの小旅行に加わらせてもらう、というものだ。

 

おまけに翌日は移動日だったため、その手配も加わり、午前中はそのままホテルで過ごし、午後は駅までチケットを取りに出掛けた。

問題なく窓口での購入を済ませ、街の中心地までやって来る。

観光はすでに済ませていたので、のんびりと街歩きだ。

 

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途中で買ったサンドイッチを齧って、無料の観光案内で名所を見上げ、写真を撮る外国人たちを眺める。アコーディオンの演奏が華やかさを与え、冷却用に広場の中心に、頭上のパイプから落ちてくる水の周りで、子どもたちが嬌声を上げて飛び回っている。実に心休まる光景だ。

 

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スロベニアはあまり知られていないが、ヨーロッパでも随一の治安のいい国だ。注意は怠れないが、それでものんびりした雰囲気には、和まずにはいられない。外国といえど、人の暮らす地であることに変わりはないのだ。

 

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カフェや公園を覗き、川を眺めながらアイスに舌つづみを打ち、夕飯の買い物をしてホテルへ戻る。しばらく休んでから、調理にかかった。ついぞ、まともに外食をすることなく、この国を出ることになりそうだ。多少もったいなかったかもしれない。

 

ダイニングでトマトシチューを頬張りながら、日本人と話をする。

先日のK氏、Mさんの他に、大学生の男の子と若い姉妹がその場におり、期せずして日本人宿の様相を呈している。Mさんによると、日本人のレビューが多いから集まるのでは、とのことだった。無論、私同様値段という理由もあるだろうが。

 

さて、翌日朝には荷物をまとめ、駅に向かう。

スロベニアは人当たりもよく、治安も良好で、長期滞在にも適した国だった。

多少足を延ばせば、まだ見るところもあるだろうし、ぜひおすすめしたい国の一つだ。

 

9:22発の列車に乗り込む。2等車自由席で54.4€。さすがはオーストリアに向かうだけあり、移動費も跳ね上がってきた。

 

さて、この話をしたかわからないが、この自由席券とは、日本の新幹線や特急列車のような自由席があるのではなく、「その席の指定席券を持つものが現われない限りは底に座っていてOK」というものである。日本でもおばちゃんとかが勝手にこの理論で指定席に座っていたりするが、こちらでは制度としてそうなっている。

ある意味、無駄がないが、もめ事を嫌う日本人には、席をあけろ云々のやり取りを日常的にするのは好まれないのかもしれない。

ちなみに、もう一つ、「優先券」なるものがある、という話がある。

自由席券よりも高いもので、それを持っていれば、座っている人間をどかして座ることができる、という、さらに嫌われそうな一品である。つまり、

指定席券>優先券>自由席券という形である。優先権は細かい便指定がないもののようだ。

 

列車は駅にほぼ時間通りに到着。

バスを乗り継いでホテルへ。

 

ユースホステルだが、チェックイン時間まで人がいなく、本当に身動きできないが、仕方ない。それを待ってチェックインする。

「日本は好きだよ」

と、カウンターのオーストリア人。

「でも東京は高いよね……」

……思わず謝ってしまった。

 

そういえば、列車で会ったおばさんが、私を見て「クロサワ!」と言っていたが、どうもちょんまげに見えていた様だ。それなら、サムライスタイルだと今後は通そう。

 

さて、日曜日ということで、あたりの店が壊滅的に休みで、何とか見つけたところで食料品を買い込んでの夕食だ。宗教徹底しているというか、頭が下がるぜ……

 

さて、明日は遠出しようかな。