第二百八話 マイ・S・フォーエバー / ガイアノチカラ
出立67日目(通算230日目)スロベニア4日目 リュブリャナ4日目 シュコツィアン
今日は世界遺産へ向かう。
宿泊延長→部屋移動のゴタゴタで、出発がお昼近くにずれ込んだのが痛かった。
慌てて駅に向かう。40分くらい歩く場所なのもアレだが、何とか電車に間に合った。
……ハズだった。
「今電車走っていないから、振替のバスに乗って。もう出るから急いでね」
えー、マジで?
何とか見つけて乗り込む。片道7.7€。
案の定、爆睡したが、無事、目的地のディボチャへ。
ただ、バスでは2時間近くかかる。駅からの無料シャトルバスがあるが、丁度目の前に来たので運良く乗り込んだが、それでも14時過ぎ。実に予定の1時間オーバーである。
15時の回のスタンダードツアーに参加することにしたが、帰りについて調べていないので、若干、帰れるか不安ww
まぁ、何とかなるだろ!
さて、今回の目的地は、「シュコツィアン鍾乳洞」。
1986年にユネスコの世界遺産に登録されたもので、「沈黙の洞窟」や「ドリーネ」と呼ばれる地底湖もある。
と、何の画像もなく先に伝えているが、どうやら撮影禁止だからである。何てこった!
さて、ツアー開始までは鍾乳洞の歴史を紹介する博物館や、ビューポイントを見て回る。
おお、確かに深い!!
渓谷の下まで行ったので、ちょっと疲れちゃったぞ!
さて、ツアー開始である。
ここの見学は基本、ツアーのみ。ただ、新たに解放されたエリア2は、個人で歩く形になる。
スタンダードは16€。エリア2は11€、通しなら21€となる。
全長3km、1:30~2;00のトリップだ。
これまで見た、いかにも鍾乳洞らしい地形を抜け、前述の地底湖等が見えてくる。
出来た形が「~に見える」というのも、これまたおなじみである。
そして、一行は大渓谷に差し掛かった。
うぉおっ!?何だこれはっ!?
目の前に現れたのは、深さ250mの大渓谷。底には川が流れており、そこを吊り橋で渡るのだが、外の大渓谷と何ら変わらない雄大なものに、天井がある……それだけで、全く未知の世界に見えてくる。
足元を照らす電灯の群れが道なりに先に続いて行く様も、幻想的な光景に拍車をかける。
映画「センター・オブ・ジ・アース」を彷彿とさせる、地下世界という印象だ。ツインテールとかゴルドンが現われても、全く違和感ないぞ!
一応、パンフレットの写真だけ、気休めに掲載しておきますね……
あと、画像検索でも多少出てきます。どうやって撮ったか定かではないですが……。
出口でちょっと撮らせてくれたが、何でもないわけだ。やれやれ……
それにしても、個々の景色は圧倒的であった。まさしく地球の神秘といえる。
さて、帰りに不安のある私は、大急ぎでシャトルバス乗り場まで戻る。
帰り道に散策コースもあるが、出発前に歩いたところとかぶっていたので、スルー!
しかし、どこに停車するのかわからない。お姉さんに聞いてみた。
「ここだけど、今日の便はもう終わったわ」
ふぁっ!?な、なんでや!
「最終のツアーまでしかないの。後は駅まで歩くか、ここでキャンプするかね」
いやいやいや、言うて17時前ですやん。帰る奴絶対おるやん。やろうや。
仕方ないので、歩く道を教えてもらう。
どうやら、先ほども歩いたビューポイントから、さらに奥に進み続けるということらしい。5kmくらい?よ、余裕だし!き、鍛えてっからね!
泣きながら小一時間歩いて、駅へ。
途中でバスにすれ違ったが、それはもとからのバスで、振替ではない。行きに往復で買ったのが災いしたか……チケット売り場は閉まっているが、ダイヤ上は電車がまだある。
きっと来るだろう。だって、まだ18時前だぜ?
果たして無事にバスは来て、野宿は免れた。
乗り合わせた日本人の大学生と話をして、リュブリャナを目指す。またしても母校近くのD大学の学生だ。ハンガリーであったS君もN氏も出身者だし、今回は縁があるのか……。
ちなみに、スロベニアには、もう一か所、ヨーロッパ最大級の鍾乳洞・ポストイナがあり、ここから数十分の距離にあるのだが、そちらはアトラクション化しているらしい。それはそれで楽しいようだが、一人だしねぇ。
到着は19時半過ぎ。
確か近場のスーパーは20時に閉まるため、街中のスーパーへ。
21時までというから運が良かった。この日も自炊する。
ハードな強行軍が続いたので、明日はのんびりしようと思う。