第二百六話 マイ・S・フォーエバー / 雨のち腫れ……?
出立64~5日目(通算227~8日目)クロアチア3日目 ザグレブ3日目 ~ スロベニア1~2日目 リュブリャナ1~2日目
移動日だ。
荷物をまとめ、カナダ人共に別れを告げ、トラムに乗り込む。
残ったKNを使い切るため、まだ言ったことのない青果市場へ。
おお、スゲー!
いくつもの店が、野菜やらフルーツやらを並べ、当たり前だが、だいたい同じ品ぞろえ。
隅では土産物屋もある。
ここでこっちではおなじみらしい、平たいモモを購入。
1kgで8KNだから……えっ?145円くらい?
や、安い……。小さめとはいえ、日本じゃ1個の値段だ……。ハンガリーで会ったE女史が「おいしい」と言っていたが、本当か……?
今後のために乾燥パスタ等も買い、駅に向かう。
チケットは手書きだし、来た電車も近づかないとどこ行きかわからんしで、微妙に不親切なクロアチアントレイン。
席指定もないので、開いているコンパートメントへ。
しばらく走ると、国境になり、パスポートチェック。
車内に係員がやって来て、確認し、スタンプを押していく。
そうか、何気に電車での国境越え初だな。これはこれで面白い!
どうでもいいけど、通貨単位のクーナって、クウガみたいだよね。
最近漫画版始まったっていうし。微妙だけど。
電車は問題なく、駅へ。
そういや、アナウンスとかないな……。日本って、やっぱり親切よね。
ところが外はざんざん降りの大雨。
ホテルまでは少し距離があるが、バスの駅がイマイチわからない。カッパもあるし、歩いてみる。
多少濡れながらも、ホテルに着く。うーん、これは今日は止みそうにないな。
諦めて、翌日以降の観光に備える。
丁度ホテルの裏がスーパーだったので、キッチンもあるし、自炊してみた。
パスタはクロアチアで買っていたが、ワインまで買って500円行かないんだから、安いもんである。自炊って、楽しいなぁ。
翌日は市内観光の予定だが、すぐに終わるようなので、お昼頃出掛ける。
ベッドにノミだかダニがいたのか、体中が痒い。ベッドは代えてもらうことにしよう。
フランシスコ教会
ピンクチャーチの愛称で親しまれる、この街のランドマークだ。
1646~60年に建設され、イタリア風のデザインと装飾に定評があるらしい。
祭壇は18世紀に時の彫刻家によってつくられたとか。
天井画も見事。
プレシェーレン広場に建つ、19世紀の詩人、フランツ=プレシェーレンの像。彼の書いた詩の一部が、国家に使われていることもあって、大々的に祭り上げられている様だ。
カフェやレストランも並んだ、オシャレな場所である。
聖ニコラス教会。
扉の彫刻は、なんだか宗教画と思われる。彫刻になると、なんだか怖い出来事の様ですな。実際にそういう場面かもしれんが……。
青果市場がここにも。
あれ、クロアチアの方が安いかも……。
ドラゴンブリッジ。
街の至る所にドラゴンがおり、よくわからんがリュブリャナはドラゴン推しだ。
1144年建設だが、支配者の変遷とともに、用途も異なってきた城だ。
お馴染みのハプスブルク家の時代もあれば、刑務所にされていた時期もある。
16世紀の地震で一部が崩壊し、現在は改築されている。
というか、カフェとかミュージアムが大部分を占めた、憩いの場所という感じ。
……まぁ、住んでる奴の希望に合わせるべきだよな、街は。
見晴らしは結構良くて、街を一望できる。木とかに阻まれるけど……
聖ジェームズ教会
街の中心地からやや外れた場所にあるが、屋根が特徴的だ。残念ながら中には入れなかった。
町の中心を流れる、リュブリャニツァ川。
そこには観光用の船もある様だ。優雅なものである。背後には、リュブリャナ城も見える。
本当に3時間もあれば見て回れる。まぁ、博物館とか見れば別だろうけど、例によって興味がないので……。
ホテルへの帰り道に、ティヴォリ公園がある。
17世紀にイエズス会修道士によってつくられた場所の様だ。これまた憩いの場となっているが、奥の建物が「ティヴォリ城」というのが、解せない。
自炊が楽しかったので、今日も続行。
といっても、限られた食材の仕様なので、見た目そんなに変わらず、魚にしたぐらいだ。
朝も会った、日本人K氏が、女性と話しをされていた。日本人の方だ。
日本少しいたという、パリっ子にも会うし、何だか期せずして、日本関係者に会うなぁ。
さて、明日は別の街に足を延ばそう。