第百九十七話 スタンド・バイ・H / グレー無いの、ブタ
出立53日目(通算216日目) ハンガリー1日目 ブタペスト1日目
バスは夜中に国境を抜け、やに早く通過すると思ったら、パスポート私だけであった。
あー、何とか条約?何その免許証みたいなカード?それでいいの?スゲー……
予定時刻より20分ほど遅れ、6時ごろ、バス停へ。
予定時間でも空は明るかったから余裕だっただろう。
そしてバスを降りるとともに、蜘蛛の子を散らすように消える乗客。早い!ここがどこだか理解しすぎだ!
取りあえずATM探し→地下鉄でホテルを目指す。
が、この切符券売機、コインしか受け付けない?窓口も開いていないし……。
朝食を兼ねて1ピースピザを買ったら、滅茶苦茶嫌そうな顔された。
10,000HUFで200HUF買ったからね、わからんでもないけどさ、それしかないから仕方がないでしょう。
無事地下鉄からホテルへ。
……何か病院の空いている部屋客室にしましたみたいなトコだな……恐ろしい……。
しかし次から次に、予約していない人もやって来るところを見ると、人気のホテルなんだな。
ま、受付にイケメンとカワイコちゃんいるし、素敵なことだね。
ここでこの街の情報集めなどし、お昼に出発。暑いわ!!蒸発しそう。蒸発都市。
いや、湿気がない分日本よりましだ。贅沢はいかんな。
国会議事堂前。いい角度がなかなかないが、キレイだ。他国民から見れば、日本のもそう見えるのだろうか。
個人的にはゴジラが壊すのとモスラが繭作るのと込みでイメージしてしまうが。
前の広場から、やおら、霧吹き的に蒸気が。
おおこれいいな!オシャレだし楽しい。ローラースケートで駆け抜ける現地人がいたが、超楽しそう。
橋を渡って、ドナウ川の向こう側へ。
あ、そうそう、ここドナウ川ね!あの美しき流れで有名な。ま、汚いけどな!
そして、このブタペスト、レッド風に言うとブタペッスト!は、川を挟んでブタとペストに分かれているらしい。ま、マジかよ。ラルクアンシエルがラルクさんとシエルさんのコンビです、っていわれたくらいの衝撃だぞ!?
そういうわけで、そのブタ側に行くでござるよ。
ブタ側の名所は、丘の上にある王宮部分で、ここにいくつもの建物が立つ。
ランドマーク的な、マーチャーシュ教会。
モザイク模様の屋根と、整備された石の塔が特徴で、1470年~建築である。
「聖処女マリアの教会」という正式名称を持ち、中に入っていくことによくわからん抵抗と高揚が伴うこちら、1,400HUF。あ、今更だが、1HUF=0.44円。約半分くらいだ。
中の装飾も圧倒的だ。
オスマン帝国の侵略で一度はモスクにされたが、その後奪還。ロマネスク→バロック→ロマネスクと変遷をたどり、当時の面影を再現したようだ。
ゴールデン&カラフルで、荘厳な雰囲気抜群、ついでに日も当たらないから涼しくて俺に良し。
宝物も飾られる。
周りにある、三位一体の塔や、
マーリア・マクドナル塔なども見て回る。
お、向かいの国会議事堂、良く見えるな。
地下王宮という迷宮のようなところがあり、まっくらでロープを伝って歩くような施設もある。まるで善光寺のお階段巡りだが、その次くらいには暗い。
撮影禁止だが、2,000HUF。超涼しい、流石地下。
そういえば、何も見えなかったが、欧米人たちは結構自由に動いていた。
日本人は目が黒いからサングラス不用説があったが、同様に欧米人は夜目が効く、とかあるんだろうか。
ヘトヘトで宿まで戻る。トラムを使ったが、そういえば金払っていない。悪いことをしたが、寝不足で疲れてたんだなー。反省。
ホテルでは、ジャーマンがギターをかき鳴らし、ガールズとイケメンがじゃれている。いつの間にかガールズに囲まれていたり、っつーか、このホテルにアジア人俺しかいないのか!
夕食は近場のレストランへ。
ポークカツレツ・フォアグラ入りとジャスミンライス、ビール。
そう、ハンガリーはフォアグラが安いらしい。特に好きとは言わないが、いるうちに腹いっぱい食ってやろう。
クリーミーなソースも入り、食が進んだ。
ルーマニアよりも少し物価は高い様だ。3,445HUF=1,550円くらい。
これは自炊も検討だな。
宿に戻ると、道路でギターをかき鳴らして盛り上がる奴がいたり、レセプションの男性が男性器を連呼して、女の子と爆笑していたりで、カオスwwでも、嫌いじゃないわ!
ハイシーズンなのか、残念ながら連泊で宿が取れなかったので、明日は移動である。
次にどこ行くかもじっくり考えたい。