第百九十二話 R・アローン / バクバクBeatin' heart !バキバキ Vlad's heart!
出立48日目(通算211日目) ルーマニア3日目 ブラショフ2日目(ブラン)
ちょっと足を延ばして、ルーマニアの旅のメインへGO!
目指すはブランの街!
旧市街の北にあるバスターミナルから、バスに揺られること小一時間で、目的地にたどり着く。
その名もブラン城。
『吸血鬼ドラキュラ』の居城のモデルになったこの城は、1377年ドイツ商人がオスマン帝国を迎え撃つために築いたとされている。
14世紀末には、ワラキア公ヴラド1世が居城とした。ヴラド・ツェペシュの祖父だ。
どうやら、串刺し公本人はいたことはない様だが、由来を考えれば行くに越したことは……ってギャアアアアアアアアッ!!!ひ、人が多すぎるぅううううううっ!!
そう、東欧の神秘・ルーマニアに置いて、ほぼ唯一の売りと言ってもいいドラキュラの居城×日曜日=人海、である。長蛇の列に照りつける太陽……おう、熱射病かはたまた血を吸われたわけでもないのに貧血か……このままではマズい!Hury!Hury!Hury!Hury!!
これまた小一時間並び、潜入成功。
といっても、当然串刺しさんとは直のつながりもないため、おどろおどろしいものもなく、
女王のドレスやらお部屋やら、
当時の鎧や武器やら。
あら、いい眺め。
つまり至って普通。パネルでドラキュラや現地の怪異について触れる程度である。
あぁ、せめて「エイメェエエエエエエン!!」って言いたかった、野沢那智ボイスで(出ないけどな)。
蚊でもいたら見敵必殺ゴッコしたのに……えっ?ヘルシングから離れろ?
そーだね、どっちかっていうとドリフターズだもんねー。漂流しまーす。るるるるる―
さて、このブログらしく、特撮で言うと、やはり『仮面ライダーキバ』の話をせねばな。
キバはヴァンパイアをモチーフにしたライダーで、ファンガイアというこれまた吸血鬼的な異種族と戦うわけだが、主人公は人間とファンガイアのハーフで……あ、ここはどうでもいいや。
キバが呼び出す城にドラゴンがくっついた大型の召喚獣が『キャッスルドラン』である。
言うまでもなく、ここ『キャッスル・ブラン』が元ネタである。知らんけど。
多分合ってんだろ、他にねぇだろ、知らんけど。
ブランにはあとはお土産物屋の屋台が連なっていたり、なんかホラーハウス的なものもあるみたいだけど、興味ねー。むしろ一人でホラーハウスなんて、そっちの方がホラーっていうか、違うホラーが陰我で発生しちゃいそうだしな。そうなるとキバじゃなくて牙狼になって、これまた牙違い。
そういうわけで、バスに再び乗り込んで、宿へと戻るのであった。
キバといえば、これまた「きば」違いだが、『仮面ライダー555(ファイズ)』で、ホースオルフェノク=木場勇治役を演じられた、泉政行さんが亡くなられた。
怪人でありながら、人間のために戦うという、昭和ライダーに通じる要素を持つ、もう一人の主人公であった。怪人体もカッコよかったなぁ……。
まだお若いのに、大変悼まれる。
ただ、オルフェノクは死んだ人間が甦って怪人化した存在である。
心からご冥福をお祈り申し上げます。が、復活もお待ちしております。
夕飯のため、夜の広場に行くと、ライブが。
ああ、人が集まって賑わっておる。これが正しい姿か。
ま、うるさいから好きじゃないけどな、飯食う時は。
左奥は黒の教会。夜見ると迫力あるなぁ。
ということで、夕食は広場から離れ、トリップアドバイザーに載っていた、「レストラン トランシルバニア」へ。
むね肉のフライ ミントサワーソースと、サラダ。食物繊維足りてなかったんだよねー。
ドレッシングなかったから混乱したが、そもそもないらしく、バルサミコ酢―(ツカサ)と塩とかかけて食う。
どうやらそういうスタイルらしい。
前者は胸肉らしくサッパリで、夏にはちょうどいい。ビール入れて19RON。で、チップを5%か。
どうやらルーマニアにはチップの習慣があるらしい。いつも見ていたサイトには「不要」とあったが、思い出してみれば昨日のレストランの店員がゴニョゴニョ言ってたなぁ、ということで調べてみたら、そういうことであった。何なのよ。
他の国のマナーやルールを批判する気はサラサラないが、という建前のもと、習慣のない日本で生まれ育ったからという大義名分を翳し、本音を言わせてもらうと、
「うはっww給料もらってる身で客にたかるとかww乞食かよww」
というのが根底にあるので、さっと出てこないんだよ。察してくれ!お願い!
さて、あと一日ブラショフで過ごし、次の街へ移動だ。
キバって、行くぜ!!