新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第百四十九話 Nにラブソングを / 信仰×ト×信用

出立158日目 ネパール12日目 カトマンズ3日目

 

 

天気予報が覆り、曇りのち晴れという観光日和になった。この機を逃す手はない。

昨日と同じ「Sai’s bakery」でクリームドーナツとチャイ。ちょっと砂糖でざらつくのが小気味いい。あと一歩でデブの食い物。

 

目的地は1.5kmほどのお散歩コース。狭い路地を車やバイクが押し合いへし合いしている。インドを思い出しますなぁ。まぁ、多少静かな点が救い。

 

外国人は入り口で750R支払う必要がある。

前に並んだ中国人(もしくは韓国人?)の婦人2人が、入場料を値切りだした。

聞いたことない行動であるが、おかげで時間がかかって仕方ない。しかも横から割り込む別の中国人。いやはや、さすがである。

 

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しかし、ものすごい数の人と鳩である。もう見てるだけで滅入っちゃうよぉ。

 

ひときわ多くの人間が殺到するヒンドゥーの神・カーラ・バイラヴである。

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シヴァ神の化身の1つで、恐怖の神。コレの前で嘘をつくと即座に死んでしまうということで、昔は自白に使っていたというから、信仰の力は恐ろしい。

 

シヴァ神と言えば、インドでも一番人気の破壊の神であるが、彼を取り巻く話がすごい。

酔った末の喧嘩でブチ切れてこの姿になり、相手の神様の首を切り落とした(もともと首が五つあったけど、この件で4つになった奴がいる)。

 

もっとすごいのが、日本人にも馴染のあるガネーシャとの話である。

ガネーシャはシヴァとパールバティの息子であるが、ママから「ここから先に誰も通さないでね」と言われ、番をしていたところに親父登場。律儀にママの言うことを守る息子にブチ切れたシヴァ神。怒りに任せて息子の首を叩き斬る!

さすがにヤバいと思ったシヴァは、たまたま近くを通りかかった像の首をくっつけて、事なきを得たのである。

 

もう虐待とかいう次元じゃないぞ。星一徹もビックリの癇癪持ち。なんというか、流石破壊神の名に恥じない。

これが一番人気というんだから、インド人の人柄も押して図るべしかもしれない。

 

しかし、訳の分からない超すごい存在ではなく、親しみやすい人格のある神様への信仰は、破滅的な破壊活動には及ばない、地に足の着いたものといえるかもしれない。

 

さて、脱線したが、この辺はそんなシヴァ神など、多くの神を祀る社がいくつも存在し、負けじとたくさんの人が訪れている。

 

生き神クマリの館。

条件を満たした少女が、「神」としての教育を受け、この館で生活する。病気の治癒や預言を行い、かつては国王ですらも、彼女の前にひざまずいたという。

王政の廃止と共に、今後の処遇は揺れているようだ。ちなみに、彼女は撮影禁止。ま、見かけなかったけど。

 

Eさんから教えてもらった、オーガニックコーヒーの店「Oganic Fair」へ。

通りを見ながら飲めるのが楽しい。

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店内の装飾もこだわりがあり、イラストは描き足していっている様だ。ブラック1杯70R。

苦みはきつくなく、コクがある。ほんのわずかに酸味があるかも、くらい。

 

ここでまったりしてから、買い物フェアへ突入。やはり店員と共に笑って済む辺でFIXさせる。いい買い物だったが、疲れた……。

 

間に挟むように、昼食。「地球の歩き方」にも掲載された、「タカリ・パンチャ」へ。

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チキンダルバート(タカリ・ディッシュ)、280R。

ほう、ここもうまいな。マイリ~といい勝負。昨日のローカルに比べると正統派味のカレー。

チキンはこってりとだしが効いてるし、ダルは豆の濃厚な風味が生きている。おかわり必須。

あー、カレーはネパールです。皆さん、カレーの国はネパールでした。

 

買い物で疲れ果てた私は「ちゃちゃかふぇ」へ。

昨日の「ちくさ」同様、日本人が始めたようだが、店には現地人しかいない。

ここもフィルターコーヒーを出してくれる。1杯80R。

ちょっと苦味が強いかな。近々だと、「Oganic Fair」の方が好きです。

もちろん、その辺の店で出すものよりうまいことは間違いないけど。

 

夕食は昨日と同じ、「Small Star」。Tongpaはもちろんとして、つまみは「Buff Kothey Momo」をチョイス。

蒸した後、片面だけ焼くとあって、餃子とそっくり。味は…おうっ!?何やコレっ!?めっちゃうまいやんけ!!

注目すべきは生地のもちもち感と、閉じ込められたBuffの肉汁のハーモニー。タレがなく、生地が薄めな分。本来の素材の味が楽しめる。これ、かなりレベル高いモモ。つーか、餃子としてみてもかなりいけてる。とりあえず王将は越えてる。満州がいい勝負か?

 

「Alu Pakauda」ってのを頼んでみたら、マサラ風味のポテトフライであった。これも絶品。ただ、量が多いww

締めを食べるまでもなかった。

 

食っていたらネパーリーがやってきて、絡んできた。前の会社のH谷川課長にそっくりだったので、無下にもできない。

やたらキスマイフィンガーしてきたし、話かみ合わんし、こいつ酔ってんのか?

 

そういえば、今日はネパールの新年だった。「Happy New Year!」と周りに合わせて行ってみたら、「Thank you, and you」と返された。

言われてみれば、そういうことだよな。今まで言いっ放しだったのか。勉強になった。

 

「Third Eye」に行くと、多数の日本人女子が出没していた。どうやら同じ宿から来たらしいが、もう日本人と絡まんでもええやろ。皆20時~の)タイムセール狙いであった。

 

M君お勧めのアイリッシュムースケーキをチョイス。チョコとカラメルのビターな共演が、えも言われぬうまさ。さすがスイーツ男子。信用に足る舌である。

 

これを書きながら、同じドミのスペインガールと話した。 

彼女はボランティアでネパールに来たらしく、2か月経つ明日、母国へ帰るらしい。

 

そういえば、長いこと外国人と話すの久しぶりだな。日本人宿の弊害ですな。戒め戒め。

 

さて、明日には出国か。遂にこの旅最後の国への旅立ちであるが、乗り継ぎがいまいちよくないんだよなぁ……。