新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第百四十八話 Nにラブソングを / ステイのゴロー愛

出立157日目 ネパール11日目 カトマンズ2日目

 

 

生憎の天気に歓迎されて目覚める。汚染された空気も多少は洗い流されればいいが。

 

ダラムサラで会ったM君から、「ぜひ行ってください」といわれた、「Sai’s bakery」へ。

「桃太郎」の手前の道を入る、かなり入り組んだ路地にあり、しかも看板はない。

建物の中に入ると、書きなぐられた店名があるくらいだ。

 

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クリームドーナツとチャイ、20+15R。

この圧倒的なドーナツのボリュームは(朝から)スゴイ。

プレーンドーナツ(15R)を半分に切って、生クリームを塗りたくった感じ。

店内には多くのネパーリーがあふれ、進運を広げている人もいる。朝の社交場、といったところのようだ。

 

ホテルに一度戻ると、Eさんは今日、ここを出るとのことだった。

彼女がいなければ、実現しなかったことも多々あった。感謝感謝である。

 

街の中心地から離れ、「テンプー」というオート三輪に乗り込む。

ローカルの足ということもあり、僕以外は全てネパーリーだ。初々しい女子高生も乗ってくる。

しかし、ネパーリーの顔はインド系~モンゴリアン系と、かなり幅がある。女子高生たちも系統がまるで違う三人組だ。

 

40分くらいだろうか。テンプーは目的地・ボダナートへと到着する。

 

ここにあるのは、チベット仏教の聖地のひとつで、ネパール最大のストューパ。中国侵攻後は文化的中心地のひとつになっているようだ。

 

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これは15世紀に再建されたものらしく、元のものはあ案の定、イスラムに破壊されている。

 

お前らさ、ほんとやめろよ。壊さなくても別にいいだろ。お前さんとこの神様とか否定しないからさ……。

 

チベタンをはじめ、多くの欧米人でも賑わい、塔を囲むようにして、ゲストハウスや土産物店が軒を連ねる。

 

周辺を散策すると、「ゴンパ」と呼ばれる、各宗派の寺的な建物が点在している。

寺の形状や僧の格好等はさほど変わらないが、祀られている仏像の種類や形状が異なっていた。そこが違い?

 

帰りはバスに乗り込んだが、こちらの方がわずかに高いので、テンプーがお勧め。

ちなみに、乗り場は「地球の~」の通りだが、車体が青い奴以外は別のところに行くようだ。

 

昼食はカレーがうまい所へ。

 

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「Western Tandoori&Naan House」というローカルで、オムレツカレーとナン、50+30R。

安い!

ダルバートも勧められていたが、店先で焼いているのを見たら、ナンが食いたくなった。

ナンは小麦粉の甘みが非常に心地いい。カレーはトマトベースが効いていて、グルタミン酸が分泌され、酸味もあってうまい。インドにはない工夫である。やはりカレーはネパールが一枚上手?

もう少し入りそうだったので、「New Everest Momo Center」へ。

メニューは名前のごとくシンプルで、バフモモのフルとハーフ、ジュースのみ。

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写真はハーフサイズ、35R。フルは2倍の量と価格。わかりやすい。

 

モモのサーブ後、別の人間がなみなみとソースを注いでくれる。これまで見たことのないスタイルだ。

さて肝心の味だが、うむ、うまい。

皮は厚め、肉汁をしっかり閉じ込めてある。ソースが酸味の効いたスパイシー仕様で、バフモモの獣臭さを緩和してくれる。逆に言うと風味が死ぬ。どっちもどっちか。

これであの価格なら大満足である。

 

街のお土産屋を冷やかす。KATさんに教えてもらった、価格表示のある大型店舗で相場を見ておくと、辺りの店がいかに盛っているかがわかるww

 

散策を終え、コーヒーがうまいと噂の「ちくさ」へ。

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ブラックのカップ、70R。

コクの強い、ロースト強めか。流行りの酸味のあるタイプではないようだが、苦みにいやらしさがなく、うまい。「オーガニック」をうたうだけのことはある。

 

そろそろ夕飯時、ということで、ローカル飲み屋へ行ってみる。

そういえば、「孤独のグルメ」新刊が発売されるんだよね!

 

(ほう、ここかぁ、M君の言っていた、ローカル飲み屋っていうのは。雰囲気十分。入ってみようじゃないか)

ハルキ、戸を開ける。

店員「Welcome, Sir」

ハルキ「One person.」

店員「Yes」

席に腰かけ、メニューを見る。

『あそこの店にはトンパって酒がありましてねぇ、お湯を入れ続ける限り、無尽蔵に飲めるんですよ』

たき…M君はあんなこと言ってたが、本当かなぁ……。

ハルキ「Excuse me!」

店員「Yes」

ハルキ「Tongba and Buff Chilly」

店員「Yes」

(それにしても……)

ハルキ、店を見回す。テーブルで一人酒を飲む男や、飯を待つ東洋人などがいる。

(まるで日本の居酒屋じゃないか。このちょっと暗い照明とか、いかにもって感じだなぁ……)

店員、やって来て静かに置く。

店員「Tongpa, Buff Chilly」

Tongpaにお湯を注ぐ店員。

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Tongpa 大きめ缶詰を型に作った土器の様な見た目。発酵させた何かの実が満載。お湯を注ぐと、麹の様な香りが漂う。

Buff Chilly バフ肉とトマト、青唐辛子カリカリに痛めた逸品。辛味の緩和に生大根が添えられている。

(ほう、これがトンパか……。思ったよりも迫力があるな。このストローで吸うのか?)

一口啜り、目を見開く。

(何だこれ?まるでドブロクじゃないか!日本酒の様な香りがするぞ。これはいったいなんの実なんだ?いや、それよりも、なぜお湯を注いだら酒になるんだ?

 いかん、つまみつまみ。バフチリだ。名前にたがわず、いかにもって感じの見た目だな。この楊枝で食べるのか……ほう、バフはカリカリ、寧ろ焦げているレベルだ。しかし、コイツは結構匂いが強烈だ。これくらいになっている方が、全体と馴染むのかもしれん。コレはいけるぞ!)

店員やって来て、Tongpaにお湯を注ぐ。

ハルキ「Thank you」

そこにやってくる、日本人の団体。いくつか注文し、同じくTongpaも。ハルキ、黙々と食べる横に運ばれてくるTongpa。お湯を注がれる。

女性1「へー、これでお酒になるの?」

男性1「そう。これでしばらく待って蒸らすんだよ」

女性1「へー」

(そうか……時間を置くのか。うーむ、いかん、どうも先走って飲んでいた様だぞ。これはしばらく置いてみよう)

Buff Chilly食べつつ、間を置く。

(よさそうだぞ。おお、さらに香りが深まったなぁ。それにしてもこれ、一体何杯飲めるんだろう……)

食べ終え、物足りなさを感じ、メニューをもらう。

(やはりモモを食べたいな。いかにもつまみっぽくていいじゃないか。昼にも食べたが、味が違うってこともあるし。ようし、これで行こう)

ハルキ「Excuse me!」

店員「Yes」

ハルキ「Buff Momo, 1 Please」

店員「Sorry, it’s finished」

ハルキ「Really?」

(ガーンだな。完全にモモ腹にしてしまっていた。そうなると、フライドライスか、チョウメンか……。しかし、まだそういう感じでもないしなぁ。ん?マサラオムレット……これにしてみるか)

ハルキ「Masala Omelette, 1」

店員「Yes」

店員、お湯を注いで去る。

店内、人がどんどん入って来て、東洋人とネパール人で満ちていく。ハルキの席も次々に人が押し寄せる。

(うーむ、これは〆だ何だといってられないなぁ。オムレツで最後にしよう)

料売りが来るまで、数度お湯を足していく。そのうち、オムレツが来る。

(いよいよ味が薄くなってきたな。ここいらで最後か)

Masala Omelette チリなどの具を入れて焼いた、平べったい逸品。目立った味はなし。ケチャップをたっっぷりかけるのがいい

(シンプルな卵味に具のアクセント。これこれ。こういうものでいいんですよ、俺は)

ケチャップなどの調味料をかけ、Tongpaと一緒に食べ勧め、完食。

ハルキ「Thank you」

店を出ると、少し暗い。停電のようだ。

(まさに地元の居酒屋、って感じの店だった。酔いが回ったが、これで総額250Rとは・・・・・・。すごいぞ、ネパール)

店を振り返る。

(やはり街を知るには3泊では足りないな。ネパール、また来る必要がある国だ……)

ハルキ、街の喧騒に消えていく

 

長いわ!

びっくりした、途中で挫けるかと思った。

 

帰りに「Third Eye Bakery」へ。

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PM8時~半額になるケーキ狙いで、マンゴームースケーキとアーモンドコーヒーケーキ購入。半額なので、合計105R。マジかよ!

いや、確かに、2つはいらんかもしれん……しかし、ここに滞在できるのは残りわずか!ならば食う!太るとかそういうのは、ダメなら痩せればいいだけのこと!だから全然OKだ!

 

マンゴームースケーキ、思ったよりもマンゴー感あるぞ!甘さ控えめだが、間のチョコレート層のビターさがいいアクセントになっている。

アーモンドコーヒーケーキ アーモンドの香ばしい香りと食感が、ビターなコーヒー風味とマッチ。甘さはやや強いが、絶品。

 

間違いなくあたりだ!さすがM君、ケーキという観点では昨日のとこを圧倒的に凌駕してるじゃないか!

 

1か国2週間は短過ぎる。つっても最初はそれでまわしていたわけで、続ける過程で見えてくることもあるということだろう。

 

明日も観光地に行ってくるぜ!