新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第百十七話 Iが止まらない / Uprising……

出立127日目 インド41日目 ダラムサラ13日目

 

 

本日も曇りではあるが山はよく見え、気候的に申し分ない。

 

朝食は以前も紹介した「DHASANG」の肉まんモモ&お粥でMAXスタート。

肉まん6個は多いらしく、結構な数の客が1~2個残している。

 

注文前の私に、欧米人女性が1個食べるかというので、もったいないのでもらう。7個は……やっぱ多いよ。

 

意気揚々とダライ・ラマ・テンプルへ。

今日は「Women Uprising Day」即ち、先日のデモの女性版で、尼さんや女学生が参加する。

もちろん女学生は強制参加でダウンダラムサラまで行くわけだ。

可哀想に、2日しか経ってないのに、女子だけ……。

いや、意義あるやつ!大切なやつ!

 

 

前回と違い、テンプル前で集会が行われる。多くのマスコミ、欧米人観光客らもシャッターを切る中、アピールや合唱が行われる。

飽きてボーッと山を見ていたがな!

 

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集会が終わり、行進が始まる。

おっ、Cちゃん発見。激写。違った、写撃!

……このネタはわからんよな、ボンボン廃刊しちまったし……

 

街宣車(?)から声を上げ、旗を振って歩いていく一同。そこに続く観光客。

欧米人は女性だけだった。

 

まぁ、そうか、そうだな。

 

下り道の途中で離脱。今日は別の目的地があり、デモのコース上にあったのでWでいただけるというわけだ。フッフッフ、久しぶりに、目的が二つ以上あるお出かけ。

 

やってきたのは、亡命政府の中枢区域。ここには博物館や寺もあり、それを見にやって来た。

 

中央図書館内の博物館には、チベット時代の多種多様な仏像や曼荼羅が安置されており、当然撮影禁止。金色の装飾が多いかなー。

 

おそらく、亡命時に一緒に持ってきたものと思われる。5,000m級の雪山を、吹雪に晒されながら越えてきたことを思うと、中国政府への憎しみのオーラが高まる。

チベタンのおっさんが英語で少し解説してくれたが、我が語学力では8割言っていることがわからんかった。イントネーションに特徴?内容が難しいから?それすら不明。

 

建物の外には欧米人たちが溢れ出していた。休憩して寺に向かうと、階段を上がってくるM君に遭遇。そういえば、今日来ると言っていたな。

「14時までランチブレイクらしいです」

いやいや、14時までって、まだ12時半なんですけど?

 

そんなこと言っても仕方がないのである。いろいろ探していると、議場的なところを見ることができた。

 

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「亡命政府」か。

中国は何百万人虐殺してんねんということで言うまでもなくだが、当時の国際情勢を鑑みてチベットは独立国家として認められていなかった。やむなく逃げるしかなかった。

 

今はインドのおかげでこの様な議会、マスコミ等も建物として存在するが、彼らは土地を含めた「国」がない状態なのだ。同一民族としてのアイデンティティを形成・維持し続けるためには、前日や本日の様なデモを行い、民族意識を高めなければ、いずれ滅びてしまうという危機感がある。

 

ひとつ幸いなことがあるとすれば、チベット仏教との強い一体感である。

 

当然、デモの際は反中国的なコールも起こるし、実際に反感が根強いのも事実だろう。

しかし、ナショナリズムのゴールが「どこかの国と対立すること」であってはならない。自分たちの「国」がどうあるべきかを、他国との比較・対立を基に組み立てれば、敵対的な関係からスタートせざるを得なくなる。それはとどのつまり、「次の戦争ありき」の外交である。

 

チベット仏教の思想によって、国の在り方を規定し、その上で他国との関係性を考える姿勢。

いやはや、海外で活動する邦人の安全も顧みずに無謀な政策をガンガン実行する、実態認識能力の低い政府や、中国で自分のところの政権批判をしちゃう、危機意識皆無っぽい確かな野党にも見習ってほしいものである。

 

おっと、えらく脱線した。

 

カフェで時間を潰し、ネチューン寺へ。

デモに参加居ていた欧米婦人たちもいた。デモからの帰りだろうか。やはり長いブレイクであったwww

 

気温も春のうららかさ。先日までの大荒れの天気が嘘の様。ああ、これから暑くなっていくんだなー。そういえば山の上の雪、だいぶ溶けてるなぁ。

 

帰り道、護衛に囲まれた車に追い抜かれた。手を合わせていた車いすの老人が、家族に連れられて車に乗り込み、脇に止められていた多くの車に、これまた手を合わせていた運転手や同乗者が戻って動き出した。

救急車が来ても道を開けないインド人

ですら、この有り様って、一体誰が乗っていたんだろうか……。

 

マクロードに戻り、初日以来のNICK’S CAFÉへ。

 

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チョコレートチーズケーキとアメリカン、70+50R。

 

朝が強烈だったので、今日は昼の代わりにこちら。

M君お勧めのこれ、確かにうまい。濃厚なチーズの風味とチョコレートのビターさはパンチが強く、同じく苦みの強いコーヒーと相性抜群。チャイじゃなくて正解。

 

初日のレモンチーズケーキは、リチャード=ギアのお気に入りだったとかなんとか。確かにここのケーキはかなりレベルが高い。改めて他のケーキ見ても、どれも大体おいしそう。不定期なLung-Taのバナナケーキを除けば、ここがおそらくこの街のトップ。

いやー、「地球の歩き方」情報もなかなかいいとこ突きますな!

 

この街での夕食は本日が最後、次はベジの街というわけで、ガッツリ肉祭り!

火鍋をした店・CHOLSUMへ。

K女史、Mくんというお馴染みメンバーで、中華系の3品。

 

 

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豚肉のチリ炒め、鶏とピーマン炒め、蒸しマトンのチリソース(後で注文したから写真ないけど…)。

豚のバラ肉!脂身が甘くていい!このトマトとの組み合わせがたまらん!

ピーマンのシャキシャキと濃い目の塩味!

マトンの筋っぽさも含めた肉々しさとチリの程よい辛味!

この暴力的なまでの肉の一撃が腹に来る。そして何よりも、米との相性。日本米でないのが残念だが、農耕民族には米が必須。しかし、今日の俺、どう考えても狩猟民族。

 

危うく人間火力発電所になる所であったが、大満足に貪り食えた。シェアで190R。

 

明日は夜行バスで次の街へ移動。気温は結構上がるらしいので、早速買ったばかりの上着が不要になりそうですねww