新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第八十六話 Iが止まらない / 菩提樹の下で

出立96日目 インド11日目 ブッタガヤ7日目

 

 

今度こその最終日!(明日は移動日なので)

 

朝の勤行で、蓄積ダメージもあって、ついに途中で足がもたなかった……。

 

敗北感を味わいつつ、お説法を拝聴した後、Yさんと明日のバスのチケットを買いに行く。

 

Yさんは同じ宿の男性で、年齢も誕生日もひとつ違いであった。

目的地が一緒なら、と2人でバスを利用する。

電車よりは高いが、リクシャーの交渉をしないで済む点と、前日にガヤの街まで移動して朝を待つというリスクが減るので、200R(つまり360円)分の価値は十分あるだろう。

 

近くにいる日本語を話せるインド人が親切に教えてくれたこともあって、すぐに買えた。

朝飯をいつもの屋台で、と思ったら、もうもうと黒煙が立ち上っている。

どうやら昨晩、マハボディ寺の前で殺人事件があったらしい

あとでNさんから聞いた話なのだが、店のものがなくなった際に、店主に疑われた使用人がやらかしたとか。

ちなみに黒煙の正体は燃えているタイヤで、警察が来るまでの規制線を、住民たちが自主的に引いているものらしい。

その様子を横目で見ながら朝食という、すごい修行である。

 

Yさんと別れ、マハボディ寺へ。

実質最後の訪問は、K女史がやった行を真似た、「マハボディ寺の塔の周りを、念仏を唱えながら108周する」というもの。

 

といっても念仏なんぞ唱えられないので、日本寺で習った「南無釈迦牟尼仏(お釈迦様おねげーします)」をひたすら繰り返す。

意気揚々と始めたこちらの行。9時半開始、13時終了で。3時間半。

携帯の持ち込みができなかったので、歩数などは不明だが、普段の歩行速度を考えると、だいたい15キロ前後だったんだろうか。

そりゃあ、股関節やら腕やら(合掌してたからね)が痛くなる。

菩提樹の下に座ったら眠りそうになりましたけどね、よかったんだか何なんだか……。

 

得るものは確かにあったようだ。

周回も終わりかけた頃である。

 

菩提樹の下を通った際に、目が合ったチベット僧に微笑んだ瞬間、足元に菩提樹の葉が落ちてきた。

それまでの険しい表情が和らいだ瞬間に、である。 

なにやら菩提樹に認められた様な気がした。葉はありがたくいただくことにした。

 

この意味は今後も考えていく必要があるだろう。

 

昨日の昼夜を食べた店でベジターリー。こっちの方が前に通っていたトコよりうまいし、ボリュームあるな。価格一緒だし。

 

宿坊に戻って風呂を浴び、日本寺の図書館へ。Nさんに会って、夜会う約束をする。

再び宿坊に戻ると、清水さんとYさん、H君がお茶していたので、加えてもらう。

おおっ!柿の種じゃないですか!清水さんの秘蔵っ子らしい。

おせんべいの味……最高……。

仏教的な話も交えた世間話。やっぱり仏教は日本人の生活に根付いているなぁ、と実感。

(例えば、子どもの頃に親や先生から言われる、「嘘をついちゃいけない」「人に親切にしよう」「悪いことしたら罰が当たるよ」とか、だいたいブッダの教え)

 

勤行の時間が近づいたため、準備に入る。

 

朝のリベンジである。

Yさんから聞いた、靴下をはく作戦と足の間に布を入れる作戦→ないので、はいているダボダボのズボンのあまり布部分を折りたたんで間にはさむ作戦で挑む。

 

超集中できたわwww

やはり先人の知恵。学ぶことは多い。

 

最後に教えていただいた「縁」というものの考え方が、しっくりいった。いい時間であった。

 

夕食はチベタン料理。

K女史、Yさん、H君と一緒に出掛ける。

f:id:haruki0091:20150210021808j:plain

チキンモモ(ネパール料理ではなく、チベットからネパールに伝わった料理、だったらしい)をシェアし、メインはこちらのテントゥクである。

 

モモは肉汁たっぷりで、見た目は餃子だが小籠包の感覚に近い。

久しぶりの肉料理だなぁ。

 

テントゥクはすいとんというか、細切れきしめんという感じ。

インド料理の激烈スパイス攻めに晒され続けた胃腸を癒す、母の様な優しさを持つ味であった。

実際、野菜スープみたいな味わい。

 

その後、Nさんとの待ち合わせで、アソサンらと合流。インドウィスキーをこっそりいただいた。

 

今回のブッタガヤステイでたびたびお世話になったNさんともお別れである。

再び会うことは難しいだろうが、忘れられぬ出会いになった。

 

Nさん、ありがとうございました!

 

明日は遂にこの地を離れ、次の街に向かうことになる。

 

ワクワクするぜ!