新劇場版 世界の果てまで行って:破

新劇場版 世界の果てまで行って:破(仮)

このブログは、特撮オタクの私が、5年半努めて勤めた会社をやめて、ユーラシア大陸をめぐる物語である。〈背景のモデルはフルスクラッチです:自慢〉

第二百七十七話 たったひとつのEのために / 伝説は塗り替えるもの

出立78日目(通算328日目)エクアドル4日目 キト2日目

 

 

 

明け方に花火なのか何なのか、散発的に聞こえたが、取り立てて祭りの様子もないようだ。f:id:haruki0091:20170920081814j:plain

と思っていたら、独立記念広場でデモなのか何なのかが行われていた。目の前の建物は大統領府だ。暴徒化しそうな様子もないが、目的があるし先を急ぐ。

 

さて、今日はキトの郊外に出掛けようと思う。

 

エクアドルとは、赤道を意味しており、この国のアイデンティティともいえる。

キトから22km北のサン・アントニオ村に記念碑があるというから、行かない手はないだろう。

 

旧市街からだと独立記念広場東の角を、南東に下っていくと見える「La Marin Central」からが近いだろう。手前から3番目のターミナルがそれだが、1個前の始発でかなり人が乗ってくるため、循環バスの強みを生かし、手前から2番目から乗っていくとガラガラで座れる。

 

これで終点「La Ofelia」まで乗り、二つ向こうの乗り場から「Mitad del Mundo」まで乗り継ぐ。0.25+0.15ドルで、1時間ほどで到着する。

 

入るだけと色々な施設利用ができるのと2種類のチケットがあり、前者が3.5ドル、後者が7.5ドルだ。

プラネタリウムとか、赤道に纏わるミュージアムとか何とからしく、博物館系はいいか、と入場だけにする。

 

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彼方に見えるのが赤道記念碑。そこに至るまでの胸像は何なのか、詳しくは知らない。

 

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エクアドルの都市の他、世界各国の首都の方角と距離が。

無論、東京方面には三連休の終わりを叫んでおいた。

 

パビリオンが無数にあり、基本的にフルプライスでないと利用できないが、エクアドルのところはいけた。

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遺跡から発掘されたものを、こんな感じのARで見せてくれ、音声で説明が入る。面白い。

 

さて、多くの人がするように、私も赤道の線を跨いで写真を撮る。

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元気玉のイメージですね。

 

ここから少し行ったところに台に打ち込まれた釘と、卵が置いてある。

赤道直下は重力が下に働くので、いともたやすく卵が釘の頭(先じゃないよ)に乗るというのだ。

 

しかし私の前にやっていた女の子は全く乗らず、あきらめて去っていった。ここは私がやるしかあるまい!f:id:haruki0091:20170920082153j:plain

と席に座ったかと思うと、シャリバンの赤射と同じくらいのスピードで終了。なんてこった!また俺の新しい伝説が刻まれちまったぜ!!

 

この施設、博物館等の堅い物ばかりではない。

私の買ったチケットは「入村用」とされており、どういうことかと思えば、土産物の他、クラフトビールが飲める場所まであった。よっしゃやんぞ!

 

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飲み比べセット、7ドル。

本来は真ん中に赤が来るが、現在ないため、残り2種類からもう一杯どうぞ形式になっている。

 

薄いかと思ったらそんなことはなく、白はフレッシュな酸味でのど越し良く、黒はほんのりと甘くコーヒーの様なコクがある一品だった。

 

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赤道を眺めながらのビールうまし!

 製造もここでやっているというから、まさしく赤道ビール!お越しの際はぜひお試しください。

 

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村内至る所にあるハチドリのベンチは、全て柄が違い、街並みや夕焼け、自然の景色など見ているだけで楽しめる。

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利口なシベリアンハスキー

f:id:haruki0091:20170920082441j:plainリャマなんかもいる。こいつは他の奴の知りの匂いを嗅ぎたがるアナリストだ。

 

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各所にあるトイレのマークも、エクアドルの民族だろうか、それぞれの衣装を着たものが採用されていて芸が細かい。

 

他にもカフェやレストランもあるので、フルチケットなら1日過ごせるかもしれない。まぁ、僕は十分満足したので。

 

ここで皆さんにお知らせがございます。

 

実はですね、先程の赤道の線、実際は赤道の上を通ってないことが何年か前に発覚しました。

 

つまり、さっきの写真、別に赤道跨いでいません。ただ理由もなく引かれた線の上でドラゴンボールごっこしてるアホなおっさんが女学生に頼んで撮ってもらっただけの写真だったのです。

 

観測技術の発展で明らかになったというが、あそこまで大々的にやっちまったら、引くに引けないよな!もう周辺施設充実させるしかないのも頷ける。

 

この施設から少し行ったところに、赤道博物館「Museo Intinan」があり、観測の結果正しいとされた位置に別の施設がつくられているのだ。

 

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どういう意図なのか、民族間溢れる外観だ。

4ドルでガイド付き。英語のが始まるまでしばらく待って出発。ニューヨーカーと一緒になる。ガイドさんが日本語をちょいちょい挟んでくるところを見ると、結構日本人も来るんだろうな。

 

f:id:haruki0091:20170920082723j:plainはい、今度こその赤道上でございます!ポーズ考えるの面倒だよね!毎回割りと周囲にウケるけど!(自慢)

 

ここでも卵チャレンジをするが、全くうまくいかない。というか、さっきのだって別に赤道上じゃないからね。

他にも、移動式の流しを利用して、赤道の南北で渦のでき方が違い、赤道上打倒図が出来ずに水が落ちる様を見せてくれる。

 

コリオリの力が働いているらしいんだが、一説によると台風並みの大きさじゃないと関係ないというので、これはトリックに過ぎない、という人もいるとか。

まぁ、私のうっすらとした知識でも、デカいものの見た目上の動きの説明だったよな、という感じなので、そんな気もする。コリオリの力といえば、アンデレス・ホリゾントだね!

 

そしてエクアドルの民族の風習やアマゾンの話も。

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これなんかは敵対部族の首をはねて骸骨を取り出し、乾燥させて魔除けにしていたものというホラーなもの。背景の工程説明のイラストもグロい。

 

そして最後にパスポートに赤道到達記念スタンプを押してくれるわけだが、このとき、卵を立てられた人には、その証が与えられる。

「ほしかったら立ててきんしゃい!」というお姉さんの言葉に、もう一度戻る私。

 

f:id:haruki0091:20170920082859j:plainこれでいいんでしょ!

 

こうしてもらったスタンプとカードがこちら。

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皆も、行くときはパスポート持参だぜ!

ここもアクティビティ?があって結構楽しかった。人数が少ないと尚良しだね。

 

ここで皆さんにお知らせがございます。

実はですね、GPSとかの発展で、ここも赤道上ではないことがわかってしまったんです。

 

つまりさっきの渦がどうとか、卵がどうとか、もう完全に関係ない。だって私のやった方の卵なんか、最終的に釘の頭の隅っこにチョンと乗っているだけ。スゲー微妙なバランスで立ってるだけだったもん。

 

そういうわけで、ここからさらに北のレストラン「EL DORADO」さんの敷地内に、本物の赤道の線が。

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入場料2ドル。

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アプリでもバッチリ000、オーズだね!

 

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というわけで、赤道上で四股踏んじゃった!今の私は世界の中心ですが、皆さんは北半球の私と南半球の私、どちらが好きですか?

 

こうして、真実に近づくほど人が減るという、なんかわかったようなわからんような実態を目にしつつ、キトの街へ帰る。しかし全体的にこの一連の流れも含め、かなり楽しめること請け合いだ。何だかんだで1日楽しめたし。っていうか今日は自分の写真ばっかでインスタ女子みたいだな。

 

昼夜兼用の食事。17時過ぎでもう安い店は店仕舞いをはじめ、私が最後の客だった。

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スープには米と鶏肉が入っていたので、メインの肉が小さいのもまぁ、仕方ないかな感。2.5ドル。安いんだが、コロンビアに比べると食べ物については物価が2倍くらいのイメージだ。バスはその分スゲー安いけど。

 

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宿からサンフランシスコ広場をパシャリ。

本当に19時前後で人通りがなくなる。工事のせいもあるかもだけど、私はもう出歩きません。

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 パネシージョの丘リベンジ。

 

つーか、よく考えてみると、今日赤道周りの施設行くときに北上したってことは、

昨日のうちに赤道跨いで南半球入っていたんだよね。

……ま、まぁ、いいか。

 

さて、明日は新市街の方に行くぜ!

 

聖なる泉が、我を呼ぶ!

第二百七十六話 たったひとつのEのために / こ怖良い街!?

出立77日目(通算327日目)エクアドル3日目 オタバロ3日目~キト1日目

 

 

朝食の調達も兼ねて、散歩に出かけた。

 

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昨日の喧騒が嘘のようにしっかりと街は片付いており、日曜日ということもあってシャッターが閉じたまま。中央の市場ではすでに出店の準備が始まっていた。

 

パン屋で二つほど購入し、宿に戻るところで、妙なものを発見。

 

f:id:haruki0091:20170918232020j:plain十字架はわかるが……鳥?

そう言えばオタバロの全景を見ていないな、と登ってみることにする。

 

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地図上では「Virgen de la gruta」となっている。

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眺めもいい。

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鳥は何かの資料館の様だが、まだ、なのか今日は、なのか、やっていなかった。それにしても南米人、鳥好きだな。まぁ、胃袋でも感じまくってるしな。

 

宿に戻って食堂に入ると、既に多くの旅人たちが食事を摂っていた。キトから来たもの、コロンビアから来たもの、様々で、土地柄もあってか自然系の話が多くなった。まぁ、長くなってくると教会とか見てもあまり感じなくなってしまうからなぁ。

「なんか似たようなの見たなぁ……」って。そこいくと自然は飽きない。前のバイト先のお母さんが「結局最終的に自然とか動物ものの番組しか見なくなる」と、これはテレビについてだがおっしゃっており、大変よくわかることだ。

 

さて、荷物をパッキングして、町唯一のバスターミナルへ向かう。

付いてすぐに出るところだったらしく、出発。11時過ぎ。車内で料金を支払う。2.5ドル。

車内では映画が流れ、ウトウトするうちに2時間ちょっとでキトの北・カルセンバスターミナルに到着する。

 

ここから旧市街の宿を目指す。詳細は他の人のブログに譲るが、路線バスで「Terminal norute(La Y)」を目指し(La Yだけだと混乱するので、前者で聞いた方がいいと思う)、そこからトローリーバス(トランスミレニオと同じ、専用レーンを走る長めのバス)に乗り換えて「Santo Domingo」まで。1時間くらいで0.25ドルだ。

 

泥棒宿の愛称でおなじみのサクレという宿へ。ボロイけど安く、サンフランシスコ広場の目の前という好立地もあって旅人に人気。泥棒宿とは、しばらく前に盗難が相次いだために着いた名前だが、今は宿泊者以外の出入りはなさそうで、比較的静かだ。もちろん、自前の南京錠は使用したが。

 

さて、まだ15時前。観光を始めよう。

 

キトはユネスコをして「人類の文化遺産」と言わしめた街で、アンデスの山々に囲まれた標高2850m、400年前の植民地時代の建物が今も残る古都だ。かつてはインカ帝国北の都として栄えた歴史を持つ、エクアドルの首都にして人口第二位の都市だ。

そしてそれだけではなく、多くの犯罪(スリ、強盗、殺人)が起きるクライムシティでもある。

 

本日は宿のある旧市街を見て行こう。

旧市街は1978年にユネスコ世界遺産に登録されている。

 

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宿のすぐ横、サンフランシスコ広場に佇む「Iglesia y Convento de San Francisco」。

アンデスのエル・エスコリアル宮殿」とも呼ばれ、スペイン征服後まもなく、1535年に建立された南米一古い歴史を持つ教会で、70年以上の歳月を費やして造られたという。

 

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中は撮影禁止とされているが、バンバンみんな撮っており、丁度いた日本語ガイドのひともフラッシュたかなきゃOKと言っていたので撮影。

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それにしても派手派手。エルドラドも真っ青のゴールド感。

 

ついでにガイドを盗み聞き。

スペインの指示で現地の人間が作っていた様だが、見たことのないブドウの細工は下手だったり、イエスの像を後ろから稼働できるようにして神を信じさせたりと、古い故にいろいろあるようだ。

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中でもこちらの入り口天井の装飾。アダムとイブの楽園追放物語だが、太陽の細工が実はインカの神を表しており、原住民は最初、教会に通うふりをして自分たちの神に祈っていたのだという。

侵略されてすぐに神を切り替えたわけではないことがわかる、貴重な資料だ。

 

そっと日本人の群れに別れを告げ、様々な教会を眺めつつPlaza Grandeへ。

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独立広場の名を持つこちらの中央には、写真のような独立記念碑や、大統領府がある。

ライオンに鷹にと勇ましい。

 

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カテドラル前では演説が行われているのか、人だかりと歓声が上がっている。

 

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そこから坂を上った先のバシリカを目指す。

日曜日ということもあって多くの店はシャッターが下り、曇りのためか街の雰囲気も暗いイメージだが、警官が所々におり、大通りを歩いている限り、治安の悪い街というイメージは湧かない。

 

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「Basilica del Sagrado Voto Nacional」は坂の上に建つ、町で一番大きな教会だ。

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中に入るには2ドル必要。

 

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こんな感じ。

 

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奥にはこういうのもあり、中に入らないとみられないわけだが、正直微妙かな。

 

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外壁の中央部分、付きだしたものをご覧いただきたい。ゾウガメやイグアナなど、ガラパゴスの動物でも模したのではと思われる彫刻が突き出ている。

反対側も同様で、狼?とかバク?とかが並んでいた。一体どういうチョイスなんだろうか。

 

教会上部に登ることもでき、これも別途2ドル。個人的にはこっちがおすすめ。

 

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この急な階段を上った(降りている写真だが)先に見えるのがこちらの景色。

 

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二つの塔越しの街の象徴「パネージョの丘」。周囲には近代的な街並みと山々が見える。

何故かシャッター押してを頼まれまくる今日の私です。

この塔の左側にも上ることができる。

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塔越しの街並み。遠くに山も望め、キトの街が盆地にあることが確認できる。

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反対側を眺める。

向かって右が旧市街で、多くの教会などが見える。左側が新市街だ。

 

教会を降りて、宿に行くためにトローリーバスを降り立ったサンドミンゴ広場へ。

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教会は入ることができなかったが、これも立派なつくりだ。

 

等とやっているうちに日が傾いてきた。治安のことを考えて夜の出歩きは避けたかったので、食事を考える。しかし、日曜日ということもあり、いい店が見つからない。

仕方なしに買い出しと、途中で物売りから買ったもので、宿で済ませることにした。

 

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右がインドオヤジから買ったサモサ3つで1ドル。懐かしさで購入。「エンパナーダ インディオ」と記述されており、確かにな、と納得。

右は砂肝を芋に乗せたもの。これも1ドル。砂肝の久しぶりの食感に、帰国後に焼鳥屋へ行くことを決意。それにしても、個室だと散らかるなぁ……

 

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夜のパネージョの丘。うちの子だとこれが限界かな。サンフランシスコ広場も見れ、治安が悪い夜に出掛けなくていいのが大変にありがたい宿である。

 

明日はエクアドルの名前の由来に迫りたい。

 

レッドラインが、我を呼ぶ!

第二百七十五話 たったひとつのEのために / サタデー・マーケット・フィーバー

出立76日目(通算326日目)エクアドル2日目 オタバロ2日目

 

 

朝食という程でもないが、フルーツとコーヒーはあると聞いていた。パイナップルとバナナだね。昨日の夜突然現れて、私のグミを食べて去っていた子どもは、どうやらスタッフの子だったらしい。

 

さて、オタバロは土曜市が有名で、時期的にちょうどいいので泊まっていたわけだが、同じ部屋にいた女性が7時前に出掛けていたが、既に市は始まっていたというので、準備整えて出掛ける。

 

オタバロの土曜市は、民族用品を扱う市として南米一の規模を誇る。何と街の1/3に店が立つというのだからその規模がわかってもらえるだろう。

 

まずは女性にも勧められた「動物市」を目指し、街の外れへ向かう。

道すがらですでに縛られた足を掴まれていたり、網に突っ込まれたりしている鶏や、トラックに乗せられている羊、牛を見かける。これはすごそうだ!

 

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豚。デカい。

 

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牛。子牛もいて可愛い。連れて行って大きくして……

 

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馬と羊に

 

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天竺鼠とウサギ。確か前者も「クイ」という名前で食用にされていた気がする。イピアレスの街で丸焼きにされているのを見たが、まぁ、毛がないとこうなるよなーって感じであった。

 

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ひよこ状態から段階を分けて売られている鶏とか。こうやって飼育されて食用にされている限り、種は残り続けるだろうが、これは幸せなんだろうか……とか考えてしまう。

ひよっこ、あと一週ですね。

 

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ここでしか売っていないもの?として、大量の太い紐。そうです。家畜を引っ張るためのものです。これが必要になるというのが面白い。

 

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その傍らに座る女性の前にあるのは貝?いや……カタツムリか?

 

動いていないところを見ると、締められるとか茹でられるとかされているんだろうが、今はまだ勇気が足りないし、少しのきっかけが足りない。つーか、一人で食っても空しいだろうなぁ……

 

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とにかく規模がデカいため、どう写真に収めたもんかと悩むところだが、どこまで行っても店がある。

 

ガソリン不足のため、屋台の店で飯を食うことにする。

 

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ハイ、こちらの強力なビジュアルに引かれて。豚の丸焼きの肉をそぎ、昨日と同じコーンやポテトの塊、野菜なんかの上にオンしてサルサを豪快にかけたプレート。2ドル。

 

試食をまず食べさせてくれ、その隙に完成させてくれる。

臭みもなく、大変ジューシーでうまい。さっき見た豚と同様に、あそこで買われたのだろうか。そう思うと感慨深いとか考えずにガツガツ食べた。

 

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店は繁盛している。すぐ横に同じ形式の店があり、同じ様に豚が丸々いる。これってこいつらがなくなったら店仕舞いなのか、もう一頭持ってくるのか……気になるところだ。

 

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出ました、謎の覆面。

どうやらこれがオタバロ族にとってのシンボル的なものらしく、大小様々なサイズが散見される。

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街の街灯にもこのように使われたり、ホステルにもこのイラストがあったりする。

チラリと日本語が聞こえて振り返ると、日本人女性2人がこれを物色している所だった。えっ?買うの?何に使うの?強盗か夜の特殊プレイしか浮かばない。

 

物色するにしても何せ広い。一応エリアごとの特徴はあるようで、昨日も市場があった広場周辺に民族衣装系、離れるごとに日用品が増え、観光客→地元民という形に客層が変化している。間を縫うように飲食用の店もあり、ドリンクや軽食、カタツムリ等がある。

 

冷やかす分にはいいが、実際買うとなると悩むもので、トイレも行きたいしで面倒なので一度ホテルに戻る。

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道すがら、ちょっとしたパフェ的なものを購入。1ドル。マスカルポーネチーズっぽいクリームとアイス、ウェハースがのっている。これで小休止。こういう意味でも宿取っておいてよかった。

 

さ、リブートだ。

目当てのものにめぼしは付けていたので、あとは気合を入れて値段交渉が必要。これが楽しくもあり、めんどくさい。ただ、コロンビアに比べて数字の単位が小さいので、スペイン語でもすぐに価格がわかるのが嬉しいところだ。

 

オタバロ族は繊維加工が得意で、スペイン統治時代からゴリゴリ産業にしていたというから、ポンチョなどの民族衣装系の店舗が多いが、雑貨系も結構面白い。

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左のチェスはインディヘナとスペイン軍が駒になっており、侵略戦争を再現できる。インディヘナ側のナイトがリャマ?アルパカ?なのも芸コマだ。

右のかまどにかけられた肉類は邪魔な模型やな、と思ったらお香を焚けるようになっていた。肉の香り以外がするというのも何とも不思議だが、アイデア商品だね。後はビールケース型栓抜きというのも結構いい。

 

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Tシャツ屋。柄のセンスが、これまでの3つの国より格段にいい。

ここの前でオタバロ族の老女に「こんばんは」と話しかけられ、それに返していると、日本人H女史に話しかけられた。彼女はエクアドル3度目で、このTシャツ屋の家族の元に寄宿しているという。

なんでもTシャツ屋のオヤジさんがミュージシャンらしく、日本にも年一で数カ月、演奏に来ているそうだ。オヤジさん、日本語ペラペラ。エクアドルの情報をもらったり、こちらの状況を説明したり。

どうもアジア人は警戒されるようで、空路での入国時、結構面倒だったらしい。過去にクスリとかでやらかした奴がいたんだろうな。本当に、後に続く人間のことを考えてほしいものである。

 

というか、ちらほらとマリファナクリームみたいの売ってる奴市場で見かけた気がするんだが……。

 

困ったら連絡して、と言ってもらえ、なおかつディスカウントまでしてもらえたんだから、本当に運が良かった。よっしゃラッキー!

このまま宇宙一のラッキーを保って次の街を通過してぇ!!

 

そういえば、オタバロ族はモンゴロイドらしく、日本人の様な容姿の人が結構いる。それでも黄色の民と赤の民の違いで、肌の感じが違うから一致はしないんだけども、地球の裏側に同じ民族群があるというのもなんだか不思議な気分だ。

 

チョイと遅い昼飯を、昨日のメルカドまで行って食べる。

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呼び込みとメニューの金額に惹かれて、こちらの店にした。

 

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カレーに見えるこちらは「Guatita」。1.75ドル。

ジャガイモと鶏肉を煮込んだ料理で、クリームシチューのご飯に合わない要素をすべて除外したような料理。つまり、飯と一緒に食える、辛くないカレーといったところ。

テーブルの上のサルサを加えれば辛くなり、東南アジアのカレーみたいな感じになる。うん、これはコロンビアにはなかったね!

 

他のメニューはコロンビアでもよく見たプレート定食で、内容に大差はなさそう。どうやらあの形式は南米共通のものらしい。

 

買い物も満足したので宿に戻り、時間を見て夕食の準備をする。

 

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昨日パスタに使った残りの野菜を炒め、こちらのラーメンにオン!内容量100gと、デフォルトで多い。エクアドル人も恰幅がいいことを考えると、やはり太りやすい食生活何だろう。まぁ、屋台グルメからして、甘いものと肉とポテト主体だから、そういうつもりなんだろう。

スーパーに並ぶ野菜が日本並みの価格ということを考えると、経済的な問題もあるのかもしれない。

 

味は薄く、結構普通。麺の感じもメキシコよりましな気がする。

 

ビールは2種類。「PILSENER」はアルコール度数抑え目で、南米らしく薄味。

「CLUB」は酸味があり、上よりも濃い。両方とも悪くないが、今のところコロンビアの方がビールは旨いかな。

 

さて、明日は首都・キトへの移動だ。キトも屈指のクライムシティというから、再び気を引き締めなければなるまい。

 

レッドラインが、我を呼ぶ!

第二百七十四話 たったひとつのEのごとく / ギリギリのボーダーライン

出立75日目(通算325日目)コロンビア23日目 イピアレス3日目~エクアドル1日目 オタバロ1日目

 

 

目覚めは雨の音と共にだった。移動日なのに豪雨感がすごい。

荷物をまとめ、パンをモサモサやってもおさまらないので、意を決して国境を目指す。

 

国境行きのコレクティーボはバスターミナルの他、セントロの南西の道を下ったところにもある(Maps.meに記載あり)。

 

ソロで行くなら8,000と言われたが、8時半前だとすぐに集まったので、急がなくても大丈夫だろう。

なお、忘れ物をした私はもう一往復しているが、9時過ぎでもすぐに人は集まった。ついでに言うと、エクアドル側も同様だ。

 

 

大体10~15分ほどで着く。

1回目はイミグレーション前で降ろしてくれ、2回目は通り過ぎてエクアドル側に行ったが、その後戻って降ろしてくれた。結構いい人が多いな、タクシー運転手。1,900ペソ。

それにしても、そのまま降りて行ったコロンビア人だろうか?はイミグレ通らなくてよかったのか、何なのか……。

 

イミグレーションでは行列があるものの、手続き自体は難なく終わる。あれ、なんか間違えたよね、係員。スタンプ一個多いんだけど?

ここから歩いて国境越えだ。

 

その前に残った小銭は両替できないので、その辺にあった商店に行き、これで買えるものちょうだい、と言ってお菓子を買う。初めていわれたんだろうね、笑って考えてたよ。

 

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黄色い橋の向こうがエクアドル。まぁ、さっきタクシーで一回越えてるけどね!

一応飛び越えてはいるあいのり方式。そんなことをしているのは当然私だけだが。

 

ここでは大きな荷物は置いて入館手続きが必要。

荷物を置いておくことに不安があったが、入り口の係のおっちゃんが、近くに置け、というので、彼に任せることにした。

それにしても、入管に入らずに屯している人間がコロンビア側にもいたが、彼らは何してるんだろうか……。

 

この列の間に、何人だか忘れたがA君と仲良くなる。国境の写真で右に後姿が写っていた彼だ。

スペイン語と英語がごちゃ混ぜになって話してくるが、妙に理解できる。カリから直でイピアレスに来たらしい。話しながら進んでいると、前の方にいた、エクアドルからコロンビアに入るこれまた何人だか忘れたが、ラテン系の男性も加わる。双方の国の情報交換をする。

うーむ、やはりエクアドルの都市部は夜間外出は危険そうだ。

ま、ビール買ってさえあれば外出しないけどね。することないし。

 

こうして無事出国手続きを終え、バスターミナルのある街・トゥルカンへ向かうコレクティーボを探す。

が、目の前で定員に。

A君というかAさんか、仕事で来ているんだろうか、決断が早い。すぐにタクシーで行こうと乗ることに。

タクシー、高くないかなぁ、と思いつつも、これも成り行きというか一期一会だからね、旅程の話をしながら目的地へ。

「ついでだからいいよ」と割り勘を拒否するAさん。心もイケメンかよwwあ、イケメンでした。

 

彼はキトへ直接向かうというので、ここでお別れ。

私はその手前、オタバロの街のチケットを買う。3.75ドル。

あ、そうそう、エクアドルは自国の通貨が破綻したとかで、アメリカドルをそのまま使っている。いい鴨だね。

おかげで計算しやすくなった。そして乗り込んだ私の後から、当然Aさんも乗って来たのであった。

 

バスは途中、何度か検問があり、一度目に私は降車を命じられた。外国人だからだろうか。、アジア人だからだろうか。そういえば、他の人のブログで何度も降ろされて荷物検査をされたとあったなぁ。

 

バスの兄ちゃんが荷物も降ろせる準備をしていたが、たばこは吸うか聞かれた程度で、パスポートの確認のみで終了。

うむ、身ぎれいにして愛想よくしてればいいだろうと思って、この日のために髭を落としていたからな!

 

こんなに厳重なのは、コロンビアからの薬物流入を防ぐためだとか。

まぁ、大麻クリームとか普通に売ってたしな、エクアドルはダメなんだろうな。

 

停車の度に物売りが入ってきたので、食べるものには困らないだろう。何売っているかわからん人めっちゃ多かったけど。

 

ウトウトしながら3時間ちょっとで到着。14時過ぎだが、キトは更に2~3時間かかるだろうな。Aさんに別れを告げる。

到着っていうか、セントロから2km以上離れた路上に落とされたけど。いや、もうちょっと先にバス停ないか?とも思ったし、実際あったが、運動不足になるとアレなので歩く。大した距離じゃない。

 

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実際、通りは長閑なもので、意味不明なモニュメント(アクアマンか?)がコロンビアよりも多い以外は特に変化はなさそうだ。

というか、チキン屋がまた多い。やはりこの辺のソウルフードなんだな。

 

宿に到着。

チェックインに困らないやり取りのスペイン語をそれなりに覚えたせいで、以降の説明もすべてスペイン語になったが、まぁ、いいや。何となく雰囲気で、というか見たらトイレってわかるしね。

 

その流れでお勧めのレストランもスペイン語で聞く羽目になったが、宿の近くにあった。

エクアドル料理がいい、と教えてもらった店で、出てきたのがこちら。

 

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おお、いい感じに初めて見るものだ。プレートで4ドル。コロンビアに比べるとチョイ高めか?

エンパナーダはまぁいい。手前の円形のものがマッシュポテト的な感じで、奥がマサラチキンが近いか。その下、これが胆。ゆでたトウモロコシ白だ。

ああ、宿の姉ちゃんが言ってたトルティージャって、まんまのトウモロコシのことだったのか。チョイもちっとした食感のアレだ。

サルサで味を変えられるのがありがたい。おいしくいただけたが、やはり野菜がないな。そろそろ体に良くないんじゃないかなぁ。と自炊を決意。

 

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街の広場に行ってみそ、と言われていたので向かうと、民芸品マーケットになっていた。

街の名前オタバロとは、インディヘナ系のオタバロ族が居住することに由来する様だ。

民族衣装を着ている女性が多く、男性も長髪で後ろで結んでいる。おかげで伸びてきた私の髪も目立たないという寸法だ。

 

気温はさほど高くない。朝晩は冷えそうな気候である。

 

人がいなさすぎるので、適当に冷やかして、夕飯の買い物をすべく、郊外のマーケットを目指す。

 

アウトレットが近いだろうか。寄り合い所帯の様に、小さな商店が並んでいるが、八百屋が数十店舗並んで内容もほぼ同じとか、これで商売が成り立つのか、不思議なレベルだ。

食堂も複数あり、ここは安そうなので、明日は利用してみようかな

 

と言って写真がないのがあれだが。

 

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街の一部。地元ネタで恐縮だが、戸倉上山田駅の辺がちょうどこんな感じだ、というくらい日本の田舎の商店街感がある。とても過ごしやすい街だ。

 

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セントロにやってくる。

手前の顔面像は誰だか忘れたが、おそらくオタバロ族だろう。

奥は「Iglesia San Luis」。

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中はこんな感じで、コロンビア終盤の教会と多少似ているが、やはり雰囲気は違う。

正面にはイエスとか船とかが祀られてごちゃごちゃしたカオスっぷり。もしかするとオタバロ族の何かが混じっているかもしれない。

聖人の絵が飾れられている点も特徴だろうか。

そういえば、オタバロに来る途中の道路の中央分離帯に等間隔で胸像が設置されていたが、あれは彼ら聖人なんだろうか。

 

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中央広場から「Imbabura」の山を臨む。街まで歩いている時は山頂が雲に隠れていたが、キレに見えてきた。特徴的な形状が景観にインパクトを与えている。

 

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他の教会「Iglesia El Jordan」も。外観残り具合に比べて、中はいたってシンプル。

 

さて、金を降ろした直後を狙う強盗が都市部ではあるというので、降ろしてすぐにホテルに帰るようにする。まぁ、この田舎町は大丈夫だろうけど。

そしてドルだからなのか、手数料が安いのは大変助かるね。

宿ではコロンビアのグアタペで同じ宿だった兄ちゃんと会う。これまで目撃しなかったが、きっと似たような道をたどってきたのだろうな。

 

自炊と言っても定番のパスタなので割愛するが、キッチンには人が結構いて、楽しい雰囲気であった。日本好きと言ってくれる女の子もいて、珍しく物価の話にならなかったなぁ……

 

明日はこの街に来た目的を果たそうと思いまふ。

 

それにしても危険地帯を抜けてまずは一安心。

実は外務省のページでは、カリからエクアドルの国境付近は「渡航禁止」という、4段階のうちのレベル3だったんですよね。。。

当然、行っちゃダメなんですが、通過してきた人や現地人の情報を得て、土日を避け、夜でなければ確実性は上がる、と踏んで通ってきたわけです。まぁ、この両者でも大丈夫だった人は多いと思うんですが。

いえることは今回「は」大丈夫だったに過ぎないのかもしれないというだけで、確実性を求められるなら人には勧めません。実際現地の日本人の話にしてもやめた方がいい、という人の意見もあるので。

こういうのに慣れてしまってイラクとかに入国して殺される、ということになったのかもしれない例もありますし、「これでなんかあったら生きて帰っても社会的に死ぬな」と思いながらの移動だったのは事実です。まぁ、現地に殺伐した雰囲気は一切なかったですが。

 

とはいえ、今後の移動でここまで危ないと言われている所はないですが、同じ経路をたどられる方は、情報を精査して慎重に行動することをお勧めします。この時期今回この場所が大丈夫だっただけで、「これならほかの地域も大丈夫だ」と考えないようにしていただければと思います。本当に、褒められた行動ではないので。

(他の国の旅行者はそこまで慎重ではないですが、日本政府は慎重な面もあります。平和ボケしてますし、この地域ではアジア人は目立つので、余計に注意した方がいいのは事実です)

 

という自己弁護で今回は終わりです。なんか武勇伝みたいになったら嫌なので、めっちゃビビりながら移動してたのを伝えておきます。まぁ、バスで寝てたけど。

 

レッドラインが、我を呼ぶ!